2025年6月10日火曜日

怪老人日乗:6月10日(火) 墓地展望編

5月の後半はうちは結婚記念日であった。そのうちご飯にでも行きましょうねえと言っているうちにもう6月10日である。つまりそのくらい暇がないのであった。どのくらい暇がないのかというと、それは今書いたわ。ええとですね、こんばんは、古舘伊知郎です。あ、ジャックザリッパーだ!

というわけで今日も仕事をしているっちゃ。しているっちゃよ。仕事の告知もできていないし、原稿もいっぱい間に合っていないっちゃよ。ダーリンは白骨になるし、うちは額に斧が刺さって脳みそが見えているっちゃよ。鳩は地獄から来るっちゃよ。

ええとわたしは快眠だけが取り柄というか、どんなに大変な時でもグーーと寝る人間なのですが、昨日だったかはさすがはさすがに色々間に合っていないので神経が高ぶりまして、ウワーッとなって夜中に起きたりしたんですが、まあ叫んだところで書けるわけでもなし、粛々とやっております。1時間にひとつ、タイマーかけて順繰りにやっております。どれかは出来るでしょうと信じながら。目先の締め切りが7つか8つあるので、大変ではありますけれども、まあそういうわけで大変だっちゃ。こんな具合になるのは多分人生初である。ひー。

書き下ろしAはゲラになり近々著者校正。書き下ろしBは原稿が佳境。書き下ろしCはリサーチ途中で古本がどかどか届く。家が古本臭くなってきて、鈴木優作さんにすすめてもらったイオンの消臭力を通販でふたつ買う。でかいな。でもいいや。どんどん古本っぽい匂いを吸い取って、おしゃれな服屋みたいないい匂いにしてくれ。ついでにカッパを宙に浮かせてくれ……。

今日は偕成社の『世界怪奇名作 幽霊屋敷』が届く。児童書やジュブナイルの怪奇小説に手を出したらおしまいだという自覚はある。この分野は本当に沼が深くて、資金がいくらあっても足りない。ドラゴンブックスやジャガーバックスなどの怪奇児童書も基本的にはスルー、欲しいものだけ安けりゃ買うというスタイルでやっていますが、それでも何冊かは買わないといけないので、まあ結構大変だっちゃ。うちカメだっちゃ。カメだったんだ!



アマゾンヌでは3万円くらいしてますが、わたしはそんなに出してまへん。

2025年6月1日日曜日

怪老人日乗:6月1日(日)

うーん、うーん。おや、どうしたんだい? お腹が痛いよう、ひまわりの種を食べさせておくれよう。よしよし分かった、この正露丸をお飲みなさい。うーん、うーん。余計お腹が痛くなったよう、ひまわりの種をおくれよう。よしよし分かった、この正露丸をお飲みなさい。うーん、うーん。まだお腹が痛いよう。よしよし、この正露丸をお飲みなさい。うーん、うーん。もう駄目だよう。よし分かった、この正露丸をお飲みなさい。うーん、うーん。

というわけで(我ながらすごい始まり方だ。こんな日記はかつてない)こんにちは、あっという間に和尚さんがはげ上がるような時代がやってきました。つまりあれです。某月です。言うのが怖いから伏せますが、某月になってしまった。

仕事が大渋滞を起こしていて、冒頭に書いたようにうーんうーんと唸っているのだ。10日ほど前にもこんなことがあり、もうアカン、霧の阿寒湖!と叫んだような気もするが(気のせいかも)とにかく今もまたピンチである。大いにお待たせしていた原稿は、まあ今日ひとつできる。少々お待たせしている原稿が4つある。すぐ目の前に迫った締め切りが2つある。それらをこの日曜にどれだけ進められるのか。並行して書き下ろしをやらねばならないし、それはもう阿寒湖に逃げたくもなるのであった。

というわけで逃げました。数日前、午前2時に起きて原稿をやったらめちゃくちゃ調子が悪くなり、こりゃ過労だぜ、と思ったのでバイクで日帰り温泉に行く。近いのだ。15分くらいで着く。昼前から夕方まで居座って、何度もお風呂に入った。都合4回入った。ぼんやりお風呂の天井を見てうとうとしていたら体はだいぶあったまって復活したが、原稿仕事が刻々と迫るのであまり心は安まらない。休憩所で原稿を進める。書いてはまたお風呂に入る、という生活。ひー。まあ悩んでも仕方ない。一日ひとつでもふたつでも書き上げていくより他ないだろう。





快晴だったのだが、夕方からいきなり雲が出て、帰るころにはぽつりぽつりと小雨が降り始める。今日は温泉で四つくらい俳句が作れた。俳句といっても例によって、芭蕉の詠んだでたらめな句である。「石仏を今も悩ます夜尿症」「人様の家売りさばく爺と婆」「天才の尻なめらかに裂けており」。




2025年5月31日土曜日

怪老人日乗:5月31日(土)

どどどーんと土曜日である。狸の耳元で銅鑼が鳴っている。やめてくれ……うるさくしないでくれ……おれは狸なんだ……という気持ちになったことが君はあるか?

というわけで今日も日記を書くのだが、ええとですね、まだ今日は半日ほどしか経っていないので(いま13時半すぎ)日記ちうても昨日のことを書いたり、二日前のことを書いたりすると思います。看板に偽りありと人の言う(小林一茶)。

そうそう、最近もありましたが、まったく初めましての方からお仕事のメールをいただくことがある。メールアドレスは公開しているが、このブログにしか載せていないので、おそらくこの怪老人な日記から辿ってこられたのであろう。なんというか申し訳ないことである。食べログ的なものでお店を調べていざ行ってみたら、裸のマネキン人形がぎっしり並んでいるような、化物屋敷みたいなところだったときの衝撃というか、申し訳なさというか、そういう気持ちにもなったりもするけど……と小沢健二風に締めてみた。

そんなわけで日記です。書き下ろしAがやっと終わりました!お疲れさまでした!まだゲラチェックなどの作業はあるが、ここまできたら本は出るでしょうお疲れさまでした。俺。それ以上に編集さん。4年もかかったよ。このまま温泉地になど消えてみたいが、日々の仕事がどっちゃりあるのと、書き下ろしB、書き下ろしCの仕事があるので全然暇にはならない。

しかし人生で一番大変だった5月がやっと終わろうとしているのであった。まあ上記のような状態なので、人生で一番大変な6月が来そうですけれどもねえ。それにしても皆さんやっていることなので泣き言は言いたくないが、普段の仕事しながら書き下ろしをやるというのは、ひっきりなしにやってくるお客さんに向けてランチメニューを作りながら、裏では仏像を彫っているみたいな、それを並行してやるみたいな作業でして、頭も体もぐじゃぐじゃになりますね。せめてどっちかだろう。仏像彫るのと親子丼作るのとは。そんな5月でありまして、当然ランチの提供は遅れがちになるし、深夜に仏像を彫るので睡眠不足になるしで、もうへろへろだ。

さすがにアカンので6月はレギュラーの仕事以外は断っているが、それでもまあまあ普通に忙しく、なんかもう「書き下ろしとか……やらなくてよくない?」という悪い気持ちになってくるほどだ(やりますけど)。この土日で6冊くらい新刊を読まないといけないが、それ全部、書き下ろしとは関係ないというね。いやあ、いつになったら腰を据えて仏像を彫れるんでしょうか。

今日はこれから某ホラー映画パンフの仕事。こちらは短めのコメントだから気楽なのだが、それ以外にも対談のまとめとか、文庫解説とか、いくつも滞留していてシェーという言葉がのどまで出かかっているが、シェーという言葉を喉から出したら、富士山が噴火するといわれており、私が見たミイラみたいになるので、無言でシェーのポーズをしてますね。

あと日記っぽいことを書くと、去る水曜日、早稲田大学で『人形のアルファベット』(河出書房新社)が出た作家カミラ・グルドーヴァのさんのトークイベントに行ってきた。訳者の上田麻由子は昔バンドを一緒にやっていた古い友だちで、お互い海のものとも山のものともつかぬ時代からよく知っているのである。上田さんが立派な翻訳家になって、しかも私好みの怪奇幻想系の短編集を紹介してくれたというのがとても嬉しい。イベント後、登壇されていた上田さんと久しぶりにご挨拶。お元気そうで何よりでした。




2025年5月18日日曜日

怪老人日乗:5月18日(日)

5月はわりと行事が多いのであった。母の日があるし奥さまの誕生日があるしわたしの誕生日もあるのだ。しかしまあ基本的にはずっと仕事をしてまして、申し訳ないと思うものの、まあ今年ばかりはどうもこうもという感じ。あ、奥さまの誕生日にはご飯を食べに行きましたけれども。

そんなわけでやっと4年くらい引っ張ってきた仕事が終わりそう。いやあ、大変だった。まだ終わってないから総括するには早いけど、普段の仕事をしながら書き下ろしをやるっつうのは無理筋だということがよく分かりましたね。しかしやってる人も多いので、というかそれが普通なので、わたしの能力が劣っているという結論になるわけで、そうなるともうアマゾン川でワニと遊ぶしかないですね。ワニの背中に乗ってさあ、バナナを食べてさあ……。

個人的にこの人はどうやって時間を捻出してるんだろうと思うのは、吉田悠軌さんと川奈まり子さん、あとは朝里樹さんですね。わたしも今月は毎日のようになんかしら締め切りがありましたけど、もうそれだけでひーひーどころか、ぎょえーぎょえー言ってましたよ。あまり聞かないでしょ、ぎょえーぎょえー言ってる人のことは。いるんですよ、そういう人が。側溝の蓋を開けてみてごらんなさい、びっしり詰まってますよ、ぎょえーぎょえー言う人たちが。

神保町などは全然行ってないですが、古本は通販で買っています。気づけば届いていますが、なかなか読む暇がないですねえ。映画も観てない。朝の「あんぱん」だけ見てます。テーブルの上にあんぱんを置いて、じーっと凝視するんです。すると運がいいと2ミリくらい移動しますよ。やってみてごらんなさい。

7月に大災害が起こるという予言が話題ですが、こういう話は後から「なんもなかったじゃんねえ」と思い出すために積極的に記録しておいた方がいいですね。わたしが中学の頃もありました。地元函館で、大地震が明日起こるという噂がわーっと広まりまして、近所の女子高なんて授業を取りやめたとか。うちも恥ずかしながら家族揃ってリビングで寝ましたけど、まあ何も起きず。流言飛語のおそろしさというものでございます。ほっほっほ。ホーロー。このコマーシャル、知ってる?





2025年5月10日土曜日

怪老人日乗:5月10日(土)

いろいろ生還。まだあれこれの締め切りが山積だが、すごく大変なところは抜けた。量的にはまだまだ大変なのですが、精神的な難所を抜けたという感じでしょうか。ああ大変だった。確実に毛根が1000くらい滅びたわ。

さてもう5月でございます。5月というのはですね、どういう月かといいますと、メイですよ。メイ。サツキとメイ、って月の名前だったのか。洒落た親だなあ。今頃気づいた。そういう名前の付け方かっこいいですね。「11月太郎」と「オクトーバーマン」とか。オクトーバーは10月か。なんか9月以降がいまだに覚えられないので、日本の教育の敗退を感じますです。ほっほっほ。ホーロー。このコマーシャル知ってる?

ええとですね、最近の近況めいたことをおきますね。5月5日、子どもの日。だけど家にこもっていたなあ。連休明けにいろいろあってやばかったのだ。5月6日、同様。明けまでに送りたいものがあって必死にやってきた。1時間に1枚書ければいいや、と開き直って淡々とやってブックガイドのような評論のようなのを書いていましたね。でそれを送ったのかな。連休最終日は大雨でしたね。そこから書き下ろしをやって翌日まで。7日は北千住で取材。北千住、下りたのがたぶん初めてだけど栄えていて銭湯もご飯屋さんもたくさんあって楽しげだった。こういう町で学生時代を送ったら、うーぱーるーぱーのような楽しい人生だろう。

8日はまた書き下ろしBの作業。翌日までかかり午前中に送る。家中のホラー本をひっくり返して刊行年を調べるという作業。国内作品を調べるのに便利なのは東雅夫&石堂藍の『日本幻想作家事典』で、これほどコスパ(という言葉は好きではないけど)のいい買い物はなかった。めっちゃ使ってるし読んでる。つづいて9日までと言われていたインタビュー原稿やるが、ものすごく体が疲れてしまって駄目。すこし横になってじりじりと書き進むうち夜になて、寝てしまった。そして今日という日を迎えたのだった!!!

面白いこと書きます。ええとですねえ、飛ばない豚は宇宙人、飛んでる豚は地底人。それからですね、何か事件はなかったかなあ。プランクってありますね、腕立て伏せの動かないみたいなやつ。あれどこまで効果あるんでしょうか。時々やるんですけど。プランクしてる最中に強盗が入ってきたら、やだなーと思いますね。おれが強盗なら絶対背中に乗るよね。そして「走れ、ウーパールーパー!」というだろうね。そういう恐ろしい世の中なのだ。ザ・スタンドみたいな世界なのだ。


2025年5月5日月曜日

怪老人日乗:5月5日(月)

ちょつと休憩。こちらは誰も見ていないだろうから(Xは編集さんも結構見ているので)一休みがてら諸々書くけれども、いやあ、色々間に合わなさそうで怖い。原稿書きの仕事というのは「もう駄目かも」と「あ、行けそう」の両端を行ったり来たりするのですが、今月はずーっと「もう駄目かも」が続いていて心臓に悪いですね。今まではえいやっとやればなんとかなったのですが、今回はページ数が多いから、なかなかトンネルを抜けた気がしなくてしんどいや。まあしょうがないんですけどもね。

でその作業をやりつつ、他のことも差し迫っているのでやらないといけない。というわけで今日から明日にかけての予定を書くけれども、まずは原稿何本か書いて、そのまま本を読んで、取材の場所取りをして、そこまでで今日。明日は明日で原稿15枚、急ぎのものがあるので、終日そっちをやると。ひー。で明後日は取材か。その先もいろいろ考えたけど気が遠くなりそうだから、考えないことにするけど、いよいよこれはまずいぞ。

楽しいことを書きます。ワラビーっているじゃないですか、動物の。あれはね、ワラでできてると思うでしょ、違うんですよ、豆腐だよお、豆腐でできているんだよお。

それからですね、今日はこどもの日なので菖蒲湯に入りましたね。ぐんぐん体が健康になって、背も伸びるしね、やばいことだよね。菖蒲湯。うーん、疲れているから面白いことが書けない……。

2025年5月3日土曜日

怪老人日乗:5月3日(土)

どっかーんと土曜日がやってきた。土星から来たのだという。土星の首都だという。その街の名は誰も知らない。というわけで土曜日がやってきました。連休後半戦です。わたしは連休に帰省とか、車に乗って高速道路で移動とか、これまで一度もやったことがありません。いいのか悪いのか。テレビを見ているとなんだかさみしいような気もします。人並みの経験をしていないような気もして……。しかしですね、この普通がいろいろ多様になっている時代において、まあ別にいいじゃないでしょうかと思いますけどね。それでもサービスエリアで何か食べるのは楽しそうです。

そんなわけで今日も仕事をするのだという。昨日も仕事をしていたのだということだが、忙しいところが続いて、ばったりとエネルギーが切れたということだ。そうそう、炭酸水作り器を買ったので、家でいつでも炭酸水が飲めるようになったのである。それを飲んだりした。するとどうしたことだ、顔中からぶつぶつとキノコのようなものが生えてきたではないか。目からはツタのようなものが伸びてきた。Aさんはそのまま庭に植えられてしまったという(「恐怖実話怪談 阿呆の人生」より)

で、ですね、昨日はそんなわけで仕事をしておりまして、午前はメールをあちこちに送り返すだけで終わる。選書の企画があったので現代ホラーのいいところを5冊選んで先方に知らせ、13時半からちょっと珍しい媒体のオンライン取材。今回はしゃべる側。現代ホラーの流行とSNSの関連についてひとくさりお話しする。「で、あなたのSNS運用はどうなんですか」という話にならなくてよかった。ろくな情報を出していない。

そこから原稿をやる。昼も夜も家で食べましたね。夜は所沢の茶そばでした。あとは家から出なかったしなあ。古本も特に届かなかったし、まあ普段どおりですかね。そうそう古本といえばヤフオクで今、怪奇幻想文学のいいところが出ていて、全部同じ人が出しているので、おそらく終活をされているのだろうなと思う。値段は気にしないのか全部1000円スタートとか。それでも結局、見る人が見ているので数千円にはなるのですが、帯がついていたり、月報が残っていたりするものも多く、大事にしていた人なのでしょう。コレクションの終わりを実感させられる光景なのでした。



2025年5月2日金曜日

怪老人日乗:5月2日(金)

ぜいぜいはあはあ、なんだか忙しい水曜と木曜であった。言霊というのはあるらしいので、忙しいという言葉は使わずに、「おっぴょっぴょ」という造語を使うことにするが、いやあ、マジでおっぴょっぴょであった。

水曜日はですね、何をしていたかというともう忘れましたが、あ、そだそだ、打ち合わせがあったんだ。午前は某社の仕事を必死でやって途中までだが編集部に送信、少しずつゲラにしてもらうスタイル。

その日は午後から打ち合わせがあり、こっちも切羽詰まっているので4時間じっくりやる。某月某日までに原稿がないと、あなた、死にますよ、わたしも死にます、という感じの進行であり、いよいよもっていやな汗が出てくるのであった。合間合間でいくつも細かい仕事があるしなあ、どうにかならんもんか。小さい仕事を全部断れたらいいのだが、そうもいかないのがフリーランスのきついところである。喩えるならば、踊りを踊りながら、せんべいを焼いているようなもので、全然いい喩えじゃなかった。そんな気はしていた。

そしてまだ帰れず、夕方から飯田橋に出て某誌編集作業、4時間くらいやって帰ったら22時半とか。へとへとであって気づくとワイヤレスイヤホンがない。さすがに落としたかもしれない。これまで何度もなくしたかもと思いつつ、どっこい出てくるシャツの中だったイヤホンだが、今度という今度はほんとに紛失したようだ。まあこれだけ忙しくて、おっと、おっぴょっぴょであって、なくしたのがイヤホンなら御の字だと思う。いろいろ追われていると注意力散漫となり、ものを落としたり、怪我をしたり、ということが多いのだ。

で遅くに帰宅して夕飯。そこから書評のメモ作りを本読み返しながらやる。ひー。木曜つまり昨日はですね、その急ぎの原稿を仕上げて送信。大慌てで身繕いして神楽坂へ。作家さんとのランチ会に参加。美味しかったです。そこから某社に移動し、作家さんの対談企画取材。和やかなホラームード漂うよき取材でした。このまま帰って寝たい……と思うがそうもいかず。ああ、昨日は予定を入れていたのだった。津軽から怪談作家の高田公太さんが上京され、共著者の田中俊行さんと書店イベントをされるので、出かけていってご挨拶する。お二人はトークはなんともいえぬおかしみがあって楽しい。あまり積極的に怪談方面の場には出ていかない私だが、行ってよかった会でした。しかしファンがいっぱいいるな。

で帰宅してさすがに疲れたので寝たが昨日。そうそう、帰りにコーヒー豆買おうと思って成城石井に立ち寄ったのだが、よく買っている豆が500円くらいいきなり値上がりしていて、買う気がなくなって帰宅。コーヒーは燃料のようなものなので、高いのは困ってしまう。別の店で買おう。そしてですね、就眠したわけです。へえ、それはすごい。すごいでしょう。

今日は起きていきなり仕事と思ったけれども、明日から連休後半、このままずるずる仕事をするのも嫌だなと思って、仕事部屋の片付け。乱雑になった本を整理し、プリンタの上に積んであるワニの絵をクリアファイルに片付けたりする。あとはメールをいろいろ送り、某企画のために選書をして、ゲラを戻して、午後はオンライン取材一件。そんな感じであとは原稿かあ。








2025年4月29日火曜日

怪老人日乗:4月29日(火)

さて皆さん、これから学級会を始めます。全員立ってください。そのままお面を外してください。そのままロケットから降りてください。そのままスキーを脱いでください。ええとですね、学級会を終わります。

というわけで今日も仕事をしている。外はめちゃめちゃいい天気だ。だいたい私は五月が好きなのである。自分が生まれた月というのもあるが、なんというか快晴が続いていいじゃないですか。と思ったけどまだ四月だった。四月はね……まあ好きよ。後半の方は。ウーパールーパー。

ええとですね、そんなわけでいい天気だが仕事をしている。ラッコを捕まえたりもしている。ラッコというのはもう日本に入ってこないのだそうで、今水族館にいるので最後なのだそうだ。ラッコというのは何年くらい生きるものなのか。ラッコがいない時代を考えると暗い気持ちになるが、ラッコのポーズというのは永久だろう。お風呂で君もやるがよい、ラッコのポーズを。

なかなか本題にたどり着かない。わたしのブログはそのうち本になるだろうが(誰かして)本当に意味が分からなくて、読んでいると脳が割れそうになる。もともと脳は割れているじゃないかという説もあるが、右脳と左脳というレベルではない、横にズバッと割れるのだ。断面的だ。それでですね、日記をつけたいのですけども、昨日は平日で取材でしたね。2本録り。午後まるっとかかる。しかも取材場所が都心の方だったので行き帰りにも時間がかかり、まあ疲れたので夜はあんまりはかどらず、であった。出発前に1本原稿送ったこともあり、なんだかへろへろでありました。

今日は寝たから元気で、朝からタルトなど食べ(昨日の帰り、疲れて唐突に買った)取材でいただいたお餅も食べ、甘いものはうんめえなあとラッコのポーズで町内を移動した。そしたらどういうことでしょうかね、警官に撃たれましたね。それにもめげず原稿やる。今夜までにひとつ目処をつけたいものがあり、ずっとお待たせしている15枚ほどの原稿もあり、さらに明日の打ち合わせの準備もあろうが、さらに木曜までの時評締め切り原稿もあり、そのための本読みもあり、そのうえ木曜にはロングの取材があって、金曜の午後にはズーム取材が入っており、ついでに某誌のための選書もあり、合間には飯田橋で編集作業もせねばならぬ。もう何から手をつけていいのか分からない。爆発寸前ギグ。そこで日記をつけているわけです。

なんか忙しいと腹が立ってきて、あたしゃ許さないよ、という気持ちになるのだった。しかしそれは仕事が多いことではなく、仕事が遅いことに対してであって、仕事が超速で終わればどんなに原稿依頼があってもあっという間に終わって遊びにいけるので、そういうことができない自分に対して、浅香光代が発動するのである。「あたしゃ許さないよ」という台詞を知らない人も増えただろうが、これは明治の元勲豊臣秀吉が北の方を向いて詠んだ句であるという。北の方ってどっちだ。稚内か。

2025年4月27日日曜日

怪老人日乗:4月27日(日)

にっこにこの日曜日、みんなが階段落ちていったよー。というわけで日曜日なのである。この有名な歌は大昔の人が作ったということじゃ。ええとですね、そんなわけで半月ぶりに日記をつける。この間うわーと叫びながら必死に仕事をしていたのだが、必死にやっても終わらないことが判明し、またお日様の下に出てきたわけである。

さて4月ももう終わりということはそろそろ5月ということです。えらいこっちゃわ。この2週間何をしていたかといえば、まあずっと原稿をやっていたわけである。さっきも書いたか。色々待ってもらって書き下ろしをメインでやっていた。お陰でまあまあ進んだが完成にはまだ少しかかり、その他の原稿仕事も「おめえ、どうなってるんだよおお」と悲鳴のような連絡が各所から届くので、これはもう宇宙船に乗って地底に逃げるしかない、と思っているのである。

カッパから手紙が来ました。なんと書いてあったでしょう。答え:カッパッパ。

ええとですね、それから天気はいいです。気温も高くなってきましたね。毎年この時期、春と夏の間は着るものがなくて、今年こそ薄手の上着を買うぞ、ブルゾン的なものを買うぞ、買って原宿の歩行者天国でバク転するんだ……と思っているのですが、買わずに終わりますね。秋も同様。しかしこのところ春と秋が短くなっているので、買わなくてもいいのかもしらん。

服屋にもずっと行っていない。5月は人前に出る仕事があるので、若干ちゃんとした服を買わねばならない気もするが、それ以前に髭がぼうぼう、髪の毛が原始人、なんというかきちんとしていない。机に向かって鯛焼きなどを食べている人生なのだ。

スターウォーズがテレビで流れていまして、家族が録画を見ていたので少し見た。相変わらずひょうきんな映画だと思った。猿が出てくるし、ロボットが出てくるし、これでカッパや亀まで出てきたら最高だ。しかし大体そんなような宇宙人がいろいろ出てくる。スターウォーズ、真剣に見ずにひょうきんな映画として見た方が楽しめるのではないかと私は思う。