どどーんと土曜日である。ああ土曜日……このコクと香りがたまらない。ずるずる。というわけで土曜日を舐めているのですが、そうしたら土曜日が「やめてくれよー」と逃げていきますので、こちらは「待ってくれよー」と追いかけ回すわけです。こうなると持久戦であります。
そのあいだに日記を書く。ええとですね、どこまで書いたんだっけ。火曜くらいまでかなあ。水曜日は久しぶりに何もなかった。何もなかったわけではないのだが、一日これという急ぎの仕事がなかった。ないわけではないのだが差し迫ってはいなかった。なんだか言い訳くさいな。というわけで電車に乗って本を読むデイに充てる。
私が住んでいるのは別に隠すことでもないので書くけれども西武線の某駅である。西武線というのはその名の通り、武蔵国の西を走っているわけで、まあ西に行けば行くほどどんどんのどかな景色になるわけだ。国木田独歩が『武蔵野』で小手指は古戦場である云々と書いているけれども、そういう昔ながらの景色がまだ残っているのである、と偉そうに言っているけれども古戦場を見たことはないから知らない。大昔のお侍に知り合いはいないのだ。ともあれ緑深いのどかな景色であって、そういうのを車窓ごしに眺めながら、ひたすら電車を乗り継いで、適当な駅で発作的に降りて、ご飯を食べたりお茶を飲んだりして、また電車に乗ってということをくり返す。
ちょうど1か月くらい前にもやった気がするが、最近忙しくて余裕がなかったので、またやりにいったわけ。本4冊持って出る。しかし2冊しか読めなかったな。まあそんなものか。あちこちで降りて、ここはどこだ?という迷子感を味わうのが楽しい。駅というのは似ているようで、どこも違う。でも地方の景色というのはどこか似通っているので、そのうち酩酊感が出てきて、分からなくなってくるのである。そのうち記憶が混ざってきて、後年本格的に「あれはどこの景色だったんだろう」と思い出せなくなるのだろうが、そこも含めて知らない駅を楽しんでいる。
夕方に帰宅。スマホも置いて出て、メールチェックもしなくていいので精神的にもだいぶ気楽である。やはり仕事から解放される時間というのは大切なのである、とロビンソン・クルーソーみたいなことを思った。いや、ロビンソン・クルーソーがそんなビジネス書みたいなことを言ったかどうかは知らないが……多分どこかで言っているんじゃないでしょうか……クルーソーって珍しい苗字だよね。日本語にしたら「狂うそう」だもの。危険な奴なのだ。
で木曜日は終日家で原稿書き、だったかな。BSテレ東『あの本、読みましたか?』の放送日であった。22時からだけどうちはBSが見られないのでリアタイせず、というかすでにTVerで見られるようになったし、番組スタッフの方からデータもいただいたのだが、いまだに見られていないのである。自分が出ている番組というのはどうにも気が重い。せっかく出させてもらったので報いるためにも見なければと思うのだけれども。これは文章にしてもそうで、自分が書いた雑誌というのはどうにもなかなか手が伸びない。難儀なものである。
金曜日はええと家族で外出。新宿に行っていた。お夕飯は遅くなったので近所のインドネパールカレーのお店に行く。初めて入ったのがここが美味しい店であった。小学生の間でもあそこはうまい、と評判になっているらしい。ってそんなことあるんだなー。帰宅して早めに休む。
で土曜日。午後から元ご近所さんの家に遊びにいく。なんと唐突にマンガ家デビューが決まったというのでお祝いをした。私とさほど歳が変わらないのに、唐突にマンガを書いて新人賞に送り、さらっとデビューしてしまったのだからすごいことである。子どもらが遊んでいる間にお茶しつつあれこれ話す。夜までお邪魔し、お夕飯ファミレスで一緒に食べて散会。帰宅してこの日記を書いているというわけ。そろそろ真面目に仕事しよう。夏休みの宿題を取りこぼしている小学生の気持ち。



