tag:blogger.com,1999:blog-26608142349681942252024-03-29T12:27:32.935+09:00ДНЕВНИК СТРАННОГО ДЕДУШКИ怪奇なフリーライター&書評家 朝宮運河の謎めいたブログらしいのだよ朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.comBlogger706125tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-23211035868797216482024-03-21T11:25:00.010+09:002024-03-21T11:59:14.105+09:00怪老人日乗:3月21日(木)<div style="text-align: left;">いやあ、皆さんいかがお過ごしですか。こちらはもうギリギリの状態ですよ。いつも何かに追われている状況ですが、いまは年に数回あるピンチの月であります。取材、締め切り、取材、締め切り、取材、締め切り……のくり返し。「美味しんぼ」にラーメンライスの回があって、汁飯麺汁、とかそういう食べる順番にこだわる謎のサラリーマンが出てきましたが(それを恋人のお嬢様に教えるという、なんだかよく分からない話)そういう感じでですね、締め切り取材取材締め切り締め切り、とかそういう感じすねえ。ラーメンライスならお腹が膨れるんだけど、仕事はげっそりしますよねえ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">こういう時は注意力散漫となり、ものを落としたり、壊したり、怪我をしたりしがちなので、気をつけて暮らしたいと思っておりますがさて、メールもツイッターも見ていないので(仕事中はサイトブロックしています)こちらに逃げてきているのですが、結局ブログを書いて逃避するなら意味ないジャーンと横浜生まれのシンバルのようなことを言いますが、まあブログはね、頭がよくなるからいいんじゃないですか。多分。魚を食べると頭がよくなる。本を読めば頭がよくなる。ゲームをすれば頭がよくなる。泥棒をすれば……。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">なんだかよく分からない方向に話がねじ曲がってきたので、話を近況に戻します。で仕事がどんだけあるんじゃいと思って整理してみました。以下、いつものモンスター一覧を張りつけておきます。(詳しい内容は伏せ字)</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjfgJVHoyNLGPZCjuHaa7RBcZrU0YZsXl_PPUFJTgaEUGMc_GoPW8eiM0qx1tOvoISycT2nGKPS9nZV_MjU4WvLvo94XerIY_twdwhpjncCExdYC_8NL-wxUGrkv-5Vle7FOdsdAB2mabtVjTkK2JsEHHwvzd9EIuZWuWRFimMqfRBWLUI3m8gs3l4RcHk/s1266/Black%20Modern%20Coming%20Soon%20Twitter%20Post%20(1).png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="882" data-original-width="1266" height="279" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjfgJVHoyNLGPZCjuHaa7RBcZrU0YZsXl_PPUFJTgaEUGMc_GoPW8eiM0qx1tOvoISycT2nGKPS9nZV_MjU4WvLvo94XerIY_twdwhpjncCExdYC_8NL-wxUGrkv-5Vle7FOdsdAB2mabtVjTkK2JsEHHwvzd9EIuZWuWRFimMqfRBWLUI3m8gs3l4RcHk/w400-h279/Black%20Modern%20Coming%20Soon%20Twitter%20Post%20(1).png" width="400" /></a></div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br /></div><div style="text-align: left;">あれ?今週はだいぶ忙しいんじゃない?大丈夫なんだろうか。うち2つは来週でもいいはずだが、それ以外はおおむね今週内の話で、しかも週明けにはまた別件でインタビューがあったりするんだよなあ。どうしたらいいんじゃろ。もうね、念仏です。念仏しかないです。火山の噴火口の中から念仏を唱えるんです。すると念仏が煙となって空を覆い、南無阿弥陀仏の雨が降ります。その雨水を飲んだパンダはですね、白と黒が反対になるんですって。こんな怪談、知ってました?</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">ところで、このブログにせよX上で毎日描いているワニの絵といい、面白がってくれる人はいないだろうと思っていた。学生時代の体感から、自分の言ってることを面白がってくれる人は40人クラスで大体0~1人、というのがよく分かっていたからだ。しかし分母が大きくなればカルトな味わいを好む人の数も増えるのか、インターネット上ではワニ絵がいいとか言ってくださる方もちらほらいて、意外にIT革命の恩恵にあずかっている私なのだった。このまま分母が増えれば、私のようなカルトな芸風でもなんとかなるかもしれないが、しかし外国人にワニ絵が受けるとも思えない。どっかこういうのを熱烈に好む国はないだろうか。南極の地底あたりに……。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">昨日はイベント取材で潰れてしまったが、今日明日は家で原稿仕事。明後日は遠方より旧友きたるで外出。日曜も原稿仕事で月曜は取材、火曜は近影撮影、水曜は某月刊誌校了日で木曜が取材。ラーメンライスな日々は続く。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-56715611508168707682024-03-08T15:19:00.003+09:002024-03-08T15:19:53.887+09:00怪老人日乗:3月8日(金)<div style="text-align: left;">ほよよ~、3月8日であります。3月8日といえば皆さん、あの日ですよ。美輪明宏の日ですよ。っていうのは今思いついたのですが、まあ何かの記念日なんでしょう。今日が誕生日という人もいるでしょう。おめでとうござい益荒男。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">えーと、そんなわけで20日くらいぶりに日記を付けている。もうこうなると日記とはいえず、月記である。そのうち年記になって、世紀記にならないように気をつけたいと思い益荒男。なんなんじゃこれは。誰が流行らせたんだ。そもそも流行っておるのか。おれには分からねえ。何も分からねえ……。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで久しぶりに日記を付けたのは他でもない、仕事があれこれありまして、何から始めるかなあ、まいっちったなあ、と虚空を見たり、YouTubeで音楽を再生したり(しかもこういう時に限って中学生の頃に聴いていたようなやつを延々聴いたりする)で午前が終わり、このままじゃ今日は一日終わってしまうじゃないのよ、というわけで、久しぶりに有意義に日記を付け、文章を書くカンのようなものを取り戻しておきたい、と思ったわけである。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">そう、わたしはインフルエンザになっていたのでした。経緯を書くとだね、あれはまだ2月の寒い頃のことじゃった……村でインフルエンザが猛威を振るってのう、子供が熱を出し、奥さまが熱を出したのじゃ。おそろしいことよのう、カカシサマの祟りでのう、わしだけはなんとか逃げ切ろう逃げ切ろうと、側転などしてのう、カカシサマに祈っておっていたのじゃが、忘れもせんわ、2月23日の夜じゃ、みんなが熱を出しているので、わしだけ別の部屋で寝ておったのだが、なんだか妙にゾクゾクと背筋が寒くてのう、「今日は寒いのう、まるで小泉八雲の怪談の『兄さん、寒かろ……』としゃべる布団のごときじゃ」と思っていたのだが、そのうちどうにもアカンくなりまして、この部屋が寒いんだな、と結論づけて結局、いつも寝ている部屋にもどったわけですよ。でもそれは部屋のせいではなく、気温のせいでもなく、疫病流行記の第三章だったのですねえ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">24日(土)の朝からやたら寒気がしまして、頭もぼわーっとしてきて、あ、これは熱が出たな、と思ったのですがその日は出かける用事があって、バイクで市内の某小学校まで。子供の絵が選ばれて掲示されているというので、それを見に行ったのだが、運転しながらもふらふらよろよろだし、これはまずいぜえと近くに見えたスーパーのような村の祠のようなところで食料品をいくつか買いまして、巣ごもりに対応できるようにしたのです。で帰宅して熱を測ったら、やっぱ38℃くらいあり、そっからはもうずっと寝てたですよ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">日曜には発熱外来にいき、調べてもらったら案の定インフルエンザのB型。日月火水と寝てたのかなあ。水曜はZoom取材があったけど、いまひとつ本調子でなく。木曜は飲み会の予定があったけどキャンセルで、しかし締め切りがあったので一日中ベッドで原稿書きをしていたのだった。金曜あたりでやっと熱が下がりまして、インフルなので熱が下がるともう元気……と思って3月2日(土)の日中、少年野球の試合の応援になどいったら、そこが日陰で寒かったのか、それともまだ風邪ぶり返しみたいになったのか、分かりませんがまた具合が悪くなりまして、水曜くらいまで寝ていましたね。結局熱っぽさとだるさが消えたのは、3月6日ですからね、都合10日くらいは寝ていたのではないですかねえ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">6日(水)は市ヶ谷の方で取材、御茶ノ水方面で古本など見てきたかったけれども、帰りが遅くなるのもイヤだったので早めに帰ってきて、隣駅のミスドで本読み。コーヒー飲んだりドーナツ食べたりするという欲も、元気でないとまったく湧いてこないので、体調というのはいろいろ趣味まで変えるなあとあらためて思った次第。7日(木)は昨日ですけども、朝からZoom取材でこちらも順調に終わり、あとは原稿書くばかり。という感じで今日なのでありました。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">しかしねえ、このところずっと休みなく原稿書きをしており、朝起きてから夜寝るまで、ずっと仕事をし続けていて、それでなんとか回してきたのですが、強制的にそのサイクルから離れることになって、ほっとしたところはあったですね。ほっとしただけで仕事が回ればいいのだけど、そんなわけにもいかないので、馬車馬のように走らないといけないんですが、5つも6つもの仕事を常にジャグリングのように回しながら生きているというのは、脳にだいぶん負荷がかかるはずで、気づかないうちに疲れていたんだなあ、とインフルになってみて気づいたのでした。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">じゃあひとつの仕事に集中できたりするのか、といえばそれはまあ、原稿料の単価が100倍くらいにならない限り、無理でありましょう。どんな物書き業者も、いやフリーランスなら誰しも、ひとつの仕事に集中したいと思いつつ、複数の仕事を同時並行で走らせているのが現実なので、そういうものとしてやっていくしかないのですが。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">しかしだね、わたしは若干脳の質(たち)にちぐはぐなところがあって、複数のことを同時にこなすのが難しく、昔からいわゆる三角食べができなようなタイプの人間なのですが、そしてそういうマルチタスクの苦手さゆえに普通の就職を諦め、ひとりでできるライター業に就いたわけなのですが、なったらなったでめちゃくちゃマルチタスクが必要とされ、こうしてブログに逃避しているのですから、うまくいかないものだなあと思っております。</div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-62122179890148615402024-02-18T15:40:00.001+09:002024-02-18T15:40:06.507+09:00怪老人日乗:2月18日(日)ソフトクリームを食べながらお風呂に入っている人がいたと思ったら、それはひげそりクリームを手のひらに出し舐めている人だったということだ。そのようなことを村の人から聞いた(超遠野物語)<div><br /></div><div>というわけでなんとなく日記を書き始めてしまったが、今日はあまり仕事が捗っていない。やるべきことを裏紙に書き並べ、あみだくじをつくって優先順位をつけてこなしているが、ブログ書きが2番目になったので、こうして日記を付けている次第なのです。</div><div><br /></div><div>疲れている原因は分かっていて、昨日は神保町の三省堂書店でトークイベントだったのである。ホラー作家梨さんのお相手で新刊『自由慄』について30人ほどのお客さんの前でお話しし、楽しい時間だったのであるが、締め切り明けだったのと解散時間が23時だったこともあって少々くたびれたようだ。『自由慄』は自由慄俳句・短歌からなる連作ホラーで、その裏にあるストーリーや言葉へのこだわりについていろいろうかがった。個人的にも楽しい会でした。それにしても梨さんの人気は圧倒的ですね。ファンの皆さんの熱心なことよ。</div><div><br /></div><div>Q&Aも含めて無事終了し、22時からサイン会。整理番号順にサインをするのだが、梨さんはついたての向こうでサインをして、書店員さんがそれを手渡すというシステム。面会のようで面白い。私も『影牢』『七つのカップ』や『家が呼ぶ』などに10冊ほど署名しました。お買い上げいただき感謝。よく知る編集さんやXのフォロワーさんも参加されていた。</div><div><br /></div><div>そんなわけで今日は少しくぐったり。また温泉にでも行きたいところだが、原稿あるのでぐっと我慢の子で、部屋で原稿をやっているのであります。</div><div><br /></div><div>縄飛びをしている人がいて、その人がどんどん地面に沈み込んでいき、ついには見えなくなったという。そのころ地球の裏側のアルゼンチンでは人間の形に土がもりあがり、みんなびっくりしてその前に店を建て、商店街として発展したということである。これはボルヘスもびっくりして、シェーのポーズを決めたということだ。ということを昔、古老から聞いた(超遠野物語Z)</div><div><br /></div><div><br /></div><div><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-87696350093695266222024-02-13T09:54:00.004+09:002024-02-13T09:54:33.544+09:00怪老人日乗:2月13日(火)なんだかねえ、と唸っているうちに2月も半ば。おっそろしいことである。世間では皆さん確定申告の準備を始めているようだが、私は3月半ばになるまで着手しない。ぎりぎりでもいいならぎりぎりでいいじゃないか。<div><br /></div><div>3連休は原稿ひとつあげたのみ、もうちょっとあれこれ進めたかったが、まあ現実はこんなものか。天気のいい連休で、バイクでどこか遠乗りでもしたいところではあった。しかし時間がないのでぐっと我慢である。奥さまは調子よく豚を見に行ったり(いなかったらしい)文明堂の直売所に行ったりしていて、今はすっかり私よりバイク暮らしを満喫している。</div><div><br /></div><div>連休初日、あまりに体がボキボキだったので日帰り温泉施設に行く。原稿を書いてはお湯につかり、出てはまた本を読んで、というミニ湯治生活である。これを毎日続けると確かに健康にいいかもしらん。本を読んでいると血行不良になるし、目の使い方がうまくないのか、頭が痛くなってくる。その都度お風呂に入れるから、文章書きの生活と湯治の相性はとてもいいような気がした。下手にファミレスなんざ行くより安いから、またちょいちょい仕事しに来よう。</div><div><br /></div><div>この3日間本は買わず。古本も届かずで平和だったが、しかしもう文庫の棚がいっぱいだ。なんとか増えた分を減らす努力をせねばと思う。昨日のおやつは文明堂のカステラ。直売所でしか売っていない、焼きたてのカステラというのがあるんだそうで、それをいただきました。あと近況としては一旦やめたアマゾンのオーディブルに再加入した。ちょっとした移動の時や家事の間に本を読める(聞ける)のはとても便利だ。すすんで手に取らない作品を聞けるのもいい。</div><div><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-18574828680266504882024-02-09T11:39:00.008+09:002024-02-10T09:03:46.706+09:00怪老人日乗:2月8日(木)<div style="text-align: left;">もう木曜日ではないですか。なんか今週は前半バタバタで妙に早かった気が……。というわけでふり返ってみますが、月曜日は大雪。2月の降雪は東京では数年に一度ありますが(226事件を思いだそう)去年が降らなかったので、ずいぶん久しぶりに雪景色を見たような感じ。昼頃から降り始めて、夕方には結構積もっていたが、そんな日に限って外出の用を入れていたのだった。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">浅草橋のワインバル的なところにて作家の緑川聖司さん、黒川裕子さんとご飯会。緑川さんが打ち合わせのため上京されたので、食事しましょうと黒川さんが誘ってくださったのである。お二人はいうまでもなく『てのひら怪談』の参加作家で、そのお礼も直接お伝えしたかったので大喜びで出かけたわけです。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">同じ出版業界で生きているといっても、児童書の世界のことはまったくといっていいほど知らず、いろいろと興味深いお話が聞けた。あとはホラーの話。黒川さんが異様なほどホラーが好きで、Netflixとアマゾンプライムのホラーはほとんど全部見てしまった、という猛者で、そういう話をする。たのしくお話しして、ヤドンのぬいぐるみも見せていただいて外を見ると、おお積もっている。21時頃散会。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">総武線は幸いまだ動いていたが、西武池袋線がやはり遅れている。電車に乗って待つことしばし、のろのろ運転で動き始めた。と思ったらゴン!とそれなりに大きい音と衝撃があって、電車が止まった。「倒木~倒木~」というアナウンス。そうか、倒木駅に着いたのか、と思ったが違うようだ。雪で倒れてきた木(そんなことがあるのだな)に乗り上げたようで、それを撤去する作業で15分ほど停車。しかし脱線などしなくてよかった。帰宅して22時すぎ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さて、そのまま風呂に入って寝たいがそうもいかないのが人間社会。原稿書きを深夜までやる。好書好日のインタビュー。火曜日も早朝からその続きをやって午後まで。昼過ぎに家を出て、浜松町のあたりでお仕事。慣れない場で少しく疲れたが、まあ珍しい経験であったよ。帰宅してそのまま原稿書き。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">で水曜日、じりじり書き進んでいた原稿完成。先方に送ってすぐに護国寺方面へ。長めの取材×2つ。詳細は追ってということにいたしますが、責任重大なお仕事でした。その後の食事会にも参加し、いろいろ食べて、ぱくぱく食べて、ワニの話をして、おみやげまでもらって帰宅したら23時前。こっから某誌の原稿書きと今日が期日の入稿作業……をする元気はさすがになくて寝ましたね。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">木曜の早朝にやろうと思ったけど、起きたら7時。うーん、少し入稿が遅れる旨連絡してせっせとやって終わったら昼。ほっと一息入れて、昨日の取材現場でもらったサンドイッチでお昼。録画していた午後のロードショーの『アナコンダ対殺人クロコダイル』を見る。ああ楽しかった。どっちが勝つんだ、と思いながら見てのいたら、最後に蛇が爆発した。ヒーッヒッヒッヒと片目片腕片足の丹下左膳海外版みたいな男が、大笑いしているシーンの間が不気味でなんかよかった。午後は疲れて寝る。あまり仕事はせず。この日記もアップする前に寝てしまったのだった。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiW_uIMDkhcdKSVL5Ety3lHbkDOaLXU8uovn1irjXpzWZzmd7E5-yICRFdTXlcNQFRXaKWd3g117YJZobFd2WMnVZIkNMLhm3bg0dweaRS7sDelVgVFIK69bP5eTG3728E816290Tvv053DlA7EWH0yX_nX98273paafGilxAWvUaM5TYc7hPrPOqsImB8/s1642/66899.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="997" data-original-width="1642" height="234" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiW_uIMDkhcdKSVL5Ety3lHbkDOaLXU8uovn1irjXpzWZzmd7E5-yICRFdTXlcNQFRXaKWd3g117YJZobFd2WMnVZIkNMLhm3bg0dweaRS7sDelVgVFIK69bP5eTG3728E816290Tvv053DlA7EWH0yX_nX98273paafGilxAWvUaM5TYc7hPrPOqsImB8/w385-h234/66899.jpg" width="385" /></a></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>というわけで金曜日なのでした。メール返信あれこれしていたら昼じゃないの。メール返信とか事務作業のところをまるっと抜かして、純粋に原稿書く時間が10時間くらい毎日ほしいよなあ。だから忙しい作家さんはマネージャーを入れたりするんでしょうね。<br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-28095830828103229322024-02-02T10:43:00.002+09:002024-02-02T10:43:54.089+09:00怪老人日乗:2月2日(金)<div style="text-align: left;">そういや最近ブログを書いてなかったなあ、と思い立って戻ってきました。みなさん好きな食べ物はなんですか。といきなりキリストかモーゼみたいなでかい発言をしてしまいましたが、わたしの好きな食べ物はですね、ざっとあげてみますと、落花生、あずき、くるみ、コーヒー、南部せんべい(ピーナッツ入り)、大福(粒あん)、おはぎ(粒あん)などでありまして、結局私は「豆」が好きなんだなあ、ということに思い至りまして、モーゼもびっくりでございますね。というわけで明日は節分ですよ、節分の豆も結構好きです。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">じゃあそれ以外に好きなものはないのか、といえば普通にご飯とかも好きですが、豆は食べるのが面白いというのもありますね。なんか形が面白い。口に運ぶという動作も面白い。すべてが面白い。アハハハハハハハ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで、日記を付けてみるのだが、ええとだな、この1月後半はいつになくのんびりしていたような気がする。というのも普段なら締め切りがギュッと詰まってきたり、取材がグワッと入ってきたりするのだが、あまりそういうこともなくてですね、書き下ろしの作業に少し時間を使うことができたからだ。合間合間で細かい対応があり、いろんなメールを返信したりしていたが、おおむね落ち着いて作業ができた気がする。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">昨日、一昨日は取材2連続で、あとは7日に取材が立て続けに2件。そのあたりの原稿をざざざとやりながら、合間に企画Aと企画Bを差し挟んでいくというのが2月序盤のスケジュールということになろう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">その他ですね、何か面白い話題はなかったかな。朝ドラの『ブギウギ』を毎日楽しく見ております。主演の趣理さんの演技がいいのよ。これまで朝ドラはそれこそ『おしん』くらいしか見てないというか、何なら『おしん』も見ていないんですが、説明過多でない脚本、俳優の演技に大事なところを預けているような演出が好ましく、もともと好きな芸事の世界の話ということもあって、とても面白いですね。女性は基本、小倉優子にしか興味がないのですが、趣理さんはそれとは違った意味でとてもよいですね。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-65890995371591505622024-01-22T21:19:00.002+09:002024-01-23T10:43:06.449+09:00怪老人日乗:1月22日(月)<div style="text-align: left;">今日は朝から都心仕事へ。さすがの西武線も混んでおり、地球にはこんなに人がいるのかと怯える。南無阿弥陀仏。飯田橋に着いて編集作業すこし。そのまま出先で書き下ろし(企画A)。集中してやった割にはあまり量は書けず。しかし着実に進んでいるので気持ちがいい。前書きを書くまでに3年かかるってどういうことだ、と思うが思考が近視で乱視の私としては、ピントが合うまでにそれだけかかるということなのだろう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">池袋ジュンク堂に寄って恒例の新刊チェック。『アーサー・マッケン自伝』など気になるもの、必要なもの3冊買ったらそれだけで1万。他にもいくつか欲しいものあるが、まだ小遣いをもらったばかりである。いきなり金欠になるものイヤだったので先延ばし。これはいよいよnoteを始めるしかないかと思う。それと今年は動画もやっぱりやろかなあ、と思う。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">復活した『映画秘宝』を読んでいたらネットにおける「映画語り」の時代にどう向き合うか、という小特集があって、その中で切通理作氏が、雑誌のレビューはしばらく経つと参照されなくなるが、ネットの記事はいつまでも現在形として残り続ける、ということを書いていて深くうなずいてしまった。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">私は世代的に紙媒体とネット媒体のちょうど過渡期を生きてきたライターで、仕事量も紙が半分、ウェブが半分というバランスであるが、ここに指摘されているようなことは痛感していて、同じレビューでも紙にしか載らないものは(いかに数十万部売れているという週刊誌であっても)「点」や「面」ではあっても「線」ではないというのか、時間の経過を超えてまで読まれることは難しい。もちろん図書館などに行けば読めるのだが、そういう話ではなくて気楽に参照されうるかどうか、という話だ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">じゃあどうするのがいいのか。幸いわたしはウェブの連載をやっているので、そのあたりは恵まれている環境にあると思うが、媒体任せというのもなあという気がしないでもないので、自力でウェブに出せるものは出す。プロモーションの意味合いもあるが、やはりホラー小説の新刊情報や基本的な事柄が、カジュアルな場(検索してすぐ出てくるところ)に置かれていることの意味は大きいように思うのだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">私がSNSを始めたのは、前にも何度か書いているが某ビジネス書の作家に取材した際に、「ツイッターやフェイスブックにいない人は、自分にとって存在しないも同じだ」と言われたからで、そんな阿呆なことがあってたまるかと内心思ったけれども、それまで避けてきたSNSを始める踏ん切りがついたのはその言葉のおかげなので、まあ感謝はしているのだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">でツイッターを始めて5年、この間にネットをめぐる環境も変わったし、レビュー的な事柄のメインが少しずつ文字から動画の時代に移ってきているような気もするので、そっちにも少しずつ慣れていかねばいかん。もちろん合う合わないはあるのだろうが、まあやってみないことには分からない。というわけで色々新しいことを始めたい気分の1月なのだった。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">帰宅したら古本届いている。今月だけで何冊本が増えたやら、考えたくもない。夜はさらに企画Aの続きと、なんとなく時評原稿の準備。お夕飯は鯖の焼いたので、角上魚類のお魚なので新鮮で旨い。多摩地区の人間はみんな大好き、角上魚類。</div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-35474253352458197502024-01-20T15:15:00.005+09:002024-01-20T15:16:27.168+09:00怪老人日乗:1月20日(土)<div style="text-align: left;">土曜である。ドードー鳥である。昨日は2時くらいまで起きていたので、今日はなんだか眠いのさ。このところやたら早起きすることはあっても(4時起きとか)、夜更かしすることはほとんどなかった。若い頃は朝まで起きているのが普通だったから、まあ体質って変わってくるのですね。そのうち早朝の暴れん坊将軍を楽しみにするようになるのだろう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さて今日も変わらず仕事である。書き下ろしの作業がある限り、仕事のない日というのはしばらくなさそうだ。企画Cもいよいよ動き出し、こちらはこちらで書く分量がそれなりにあって、それと併行して企画A、企画Bを進めないといけない。そんなわけで昨晩は依頼をひとつ断ってしまった。やりたかったが、まあ、仕方あるめえ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さてさて、昨晩はお仕事関連のツイート。『実録!世界オカルト音楽大全』1&2の発売について正式リリースがあったので、それに関連していくつか投稿した。このアルバムはベルギーのレーベルから出ているアナログ盤のCD化で(CDは日本盤のみ)、交霊会だのポルターガイストだの悪魔憑きだの悪魔主義者の儀式だのコンタクティの歌と演奏だの、そういったオカルト的な録音をずらりと並べたアンソロジー。私は解説を執筆している。ディスクユニオンのプログレ隊長にしてオカルト部長のNさんとのお仕事。CDのライナーノーツを書くなんて、ロッキングオンの編集者みたいやんけー、と思いながらせっせとオカルト情報を盛りこんだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjmSWieKy8s4b8vfuc9AYIRwlmVD5OHp0rbyVemcOp8J1DkPDqi3KgElkWyOdJB9FVFEMgG9Xqqb6aky6R3ps9p0UXLWbe_gbeqSSx8hAOfFbzftddNfOqux2B8MFUPsUmlbqqOCcuI0oBT0DZjNLqMAL7-1nWqjbWq8znC_GxpxQztAggjwX7pGtTs2KM/s500/1008797897.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="499" data-original-width="500" height="319" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjmSWieKy8s4b8vfuc9AYIRwlmVD5OHp0rbyVemcOp8J1DkPDqi3KgElkWyOdJB9FVFEMgG9Xqqb6aky6R3ps9p0UXLWbe_gbeqSSx8hAOfFbzftddNfOqux2B8MFUPsUmlbqqOCcuI0oBT0DZjNLqMAL7-1nWqjbWq8znC_GxpxQztAggjwX7pGtTs2KM/s320/1008797897.jpg" width="320" /></a></div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEheHyPnht-AR0Nws4k7871w0rd_2lT_Dy0KXJcnu3Ac1OJZsDliFd6icpELWCyR28Xo7IeZyFHefjz0B_BiUrT8rrv5uOiFFhkTSehzLk7biOzv-XGgtso8760U6o9OIhJ1nCnmvO2hNpQEcf8PnjX5xsFV2a-7SReynZp75EYNKg3hD6cgIMIffJxUAxA/s500/1008797907.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="500" data-original-width="493" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEheHyPnht-AR0Nws4k7871w0rd_2lT_Dy0KXJcnu3Ac1OJZsDliFd6icpELWCyR28Xo7IeZyFHefjz0B_BiUrT8rrv5uOiFFhkTSehzLk7biOzv-XGgtso8760U6o9OIhJ1nCnmvO2hNpQEcf8PnjX5xsFV2a-7SReynZp75EYNKg3hD6cgIMIffJxUAxA/s320/1008797907.jpg" width="316" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">今日は午前中、下水道の掃除と床下点検の業者さんがやってくる。台所の点検口から床下にもぐっていき、すごいなあ、あんな狭いところに潜るんだなあと感心していると、やがてウッとかアッとか苦しそうな声が聞こえてきた。苦しいんだ……。挟まって大事故にならなければいいが、と心配していたが無事生還。プロはすごいものだ。床下に湿気がありますよ、と言われたがリフォーム工事の類は詐欺も多いと聞くので、さいでっか、サイデンステッカー、と曖昧な返事をしてお茶を濁す。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">午後仕事。たまっていたメールの返信やっと終わり、さて書き下ろしの作業に戻る。今日は寒いのでおやつはお汁粉に。なんか普通の日記ですね。もっと竹藪が歩いたり、人形の脳天から血が噴き出したりしないのかしら。しないんですねえ。日常というのはつまらないものなんです。あなたの後ろに建礼門院の霊が……。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-74449728965529719762024-01-18T19:09:00.001+09:002024-01-18T19:09:26.042+09:00怪老人日乗:1月18日(木)<div style="text-align: left;">あっという間にすぐに沸く、というのはティファールの宣伝文句だが、あっという間に死体に蛆が湧いたらこわいなと思った。なんでこんなことを書いているんだ?疲れているのか?</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで怪老人日乗でございますが、一昨日は終日原稿書き。なかなか考えまとまらず、スマートフォンをぽちぽちと打って400字ずつ進める。農耕的というか、ブロックを積み重ねていくような作業。半分までやって夜になる。このまま書き進めばなんとかなりそうだが、一旦止まれという指令がどこかから出ていて、休んだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">で昨日は朝から原稿続き。また頭から書き直し、いい雰囲気に流れてきたところで外出の時間。14時から護国寺で打ち合わせ。今年から動くことになっている某企画について。今後こちらを企画Bと呼称しよう。一方、数年来出せ出せといわれているものを企画Aと呼称します。で企画B、内容も固まってきてもう一息という感じ。社内の企画会議も通過したし、手土産までいただいてしまったので、もう逃げることは許されない。2時間ほどしゃべって無事終了。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">ところで打ち合わせでは読者層の確認を兼ねて「朝宮さんの読者って、ゴスロリの人が多いんじゃないですか」みたいなことを尋ねられたが、いやいや、それはないだろうなと思う。耽美的な方は私に興味がないだろう。夜な夜なワニ絵を描いたり、怪老人日乗を書き付けたりしている人間は、ゴシックというよりただの……変人……。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">打ち合わせ後は飯田橋に移動して、某社でせっせと文庫解説書き。じりじりと書き進め、最後までなんとか到達したら20時。そのまま編集部で某誌編集作業を片づけ、終わって帰宅したら23時だった。タンメン食べてお正月に録画したNHKの演芸番組をすこし見て寝る。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">して凶、じゃない狂、じゃなくて今日。9割方終わっていた文庫解説を整えて送信。ふう、これでなんとか肩の重荷がおりた。このままだらけてしまいそうだったので、というかすでに半分だらけだしていたので、あわてて外出。バイクに乗ってショッピングモール内のファミレスっぽいところへ。お昼を取りつつ書き下ろしの作業を進める。これまたぽちぽち携帯を打っているので、遊んでいるようにしかみえない。古本3冊買って帰宅。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで現時点までたどり着きましたが、まとめると今年前半は企画Aと企画Bと、あと昨年末に打診があった企画Cとがほぼ同時に動くことになり、ただでさえのろまなローラーである私としてはすでに「オーノー!オノヨーコ!」という叫びが洩れそうになっているが、神がかった気分でがんばらねばなりますまい。私は下積みの長い演歌歌手のようなライターなので、すこし世に出たあたりでもう爺さんになりつつあるが、側転しながら川辺を駆け抜けていきたいと思っている。ちなみに側転はできない。名前もまだない。喝!</div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-32847285311792430582024-01-15T14:23:00.007+09:002024-01-15T15:56:00.986+09:00 怪老人日乗:1月15日(月)<div style="text-align: left;">怒濤の英語力、というのは某宗教団体系の学習塾・みすず学苑のキャッチコピーだが、先週はいうなれば「怒濤の締め切り力」であった。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">先にも書いたと思うけれども3連休明けの9日あたりに締め切りが押すな押すなの大行列で、ファミリーコンピューターのカセットを買い求める小学生のように、ハローマックの入り口に密集していたのである。おそろしいことであった。こういうといわゆる忙しいアピールのようだが、そうではなくて、お正月休みの間に終わらせておけばよかったのにまったく終わっていない、夏休み最終日の子どものような生き方は一生変わらないなあと痛感しているばかりなのだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">これも何度か書いているが、大学の何かの授業(いわゆる大教室での一般教養で内容は覚えていない)で教授が「夏休みの宿題を最終日まで溜めておく人がいますね。ああいう人は、一生そうなので覚悟しておいてください」と不吉なカサンドラ的予言をしたことがあり、「なんて夢のないことをいう大人なんだ」と当時はぶつくさ思ったものだったが、あの人のいうことは正しかった。私は四十路となってもいまだに夏休み最終日の子どものような暮らしを送っている。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで怒濤の締め切りを火曜から毎日ひとつ書き上げるペースでこなしてきたが、土日にいたって気が緩んだ。「走れメロス」ってあれテーマが友情だとかなんとか言われてますけど、私は締め切りに追いまくられてる時の危機的心理を描いた話だと思うんですよね。うわあもうアカン、脳から血が出そう、というぎりぎりの苛烈な状況がある一方で、ふいに時間が停止したような「もう、なんかいっか、寝るか……」みたいな空隙が訪れることもあり、メロスもめちゃくちゃ急いでるはずなのに酒飲んでごろ寝したりしているし、あれはそういう話なのだと思う。でこの土日もメロスのごろ寝になりまして、いや、やってはいたんだけどひとつしか原稿仕上がらず。ふたつ仕上げるつもりだったのだがなあ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">日曜は少しだけ気晴らしに外出。バイクで少し走る。行く先はでかいホームセンターなので夢がないドライブであるが、わたしはホームセンターが好きなのでまあいいのです。たき火グッズなど眺めてコーヒーを飲んでたら、子どもを連れて出かける時間になって慌てて帰宅。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">夕方から茶道教室。ちなみにうちの子の行っている茶道教室、うっすら国粋主義的な主張のあるところで、先生はいい人なのだが「日本人でよかった」的なポスターががんがん貼ってあり、足を踏み入れるのがちょっと怖いぜ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">お風呂では『蛮人コナン』を新紀元社の全集で読む。お風呂タイムはこのところ、手あたり次第に積んでる本を読んでいるのだ。ネットではホラーと小説の相性が悪いみたいな発言がバズって、大勢のホラー関係者がホラー小説擁護の論陣を張るという感じになった。相手にしない方がいいという人もいるが、しかしそれを真に受けてホラー小説を軽くみたり、ホラー小説の創作を諦めたりする人が出るとしたら問題なので、きっちり反論するのは大切なことだと思う。南無阿弥陀仏。</div><p>そんなわけで月曜となりました。急ぎの仕事は残り2つ半。半というのは昨日提出した原稿で、「余力があれば別バージョンを」と依頼されている分。これは楽そうだから先にやってしまおう。というわけでコーヒー屋に来て、逃避して日記つけているんだから世話ない。</p><p><br /></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEintaWiHy8ohO2-EqsIX2nd8zTaoKrQXIhZy5NfcI3JPNlxYBdcrjt3B5JZqPbLRHr6Hnmnrni4seuTegHJB8E-pzcDG5LTy7K08ujK1bpyeTcHJauCaIrvLJI0t7HShmAe47lz5BwbSfQ7vuoS8Bwr9RZCy-6t9TllM65KKE76OFS8pJpThOEcMjI3RLo/s1477/65692.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1477" data-original-width="1108" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEintaWiHy8ohO2-EqsIX2nd8zTaoKrQXIhZy5NfcI3JPNlxYBdcrjt3B5JZqPbLRHr6Hnmnrni4seuTegHJB8E-pzcDG5LTy7K08ujK1bpyeTcHJauCaIrvLJI0t7HShmAe47lz5BwbSfQ7vuoS8Bwr9RZCy-6t9TllM65KKE76OFS8pJpThOEcMjI3RLo/w300-h400/65692.jpg" width="300" /></a></div><br /><p>ツイッターに上げた書庫の写真をカラーでこちらに載せておこう。目をこらせばタイトルが読めるかもしれません。</p>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-78127034540551520322024-01-10T05:15:00.005+09:002024-01-10T05:19:23.126+09:00怪老人日乗:1月10日(水)<div style="text-align: left;">あっという間におとそ気分が車窓の彼方にぶっ飛んでいき、周囲にあるのはただただ日常。いや、町中に行くと冬物バーゲンなどやっているので、そのあたりはまだ冬休み気分ですが、仕事のうえではすっかり2024年始動という感じでありますね。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さてこちらは3連休明けに〆切が集中しており、その数7ツ。まあできるわけがないので順にやっているが、そんなわけで早朝から動いている。前にも書いたかもしれないが毎月、月初(2週目の前半)は某月刊誌入稿とレギュラーの〆切が重なって忙しく、今月はそこに不定期の仕事がいくつか載っかってきた状況。まあなんとかなるべえ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">昨日(9日)はそんなわけで朝からコーヒー屋を転々。3軒まわって原稿を書き続ける。ほぼほぼ入稿作業で潰れてしまって、2ツ目(CDのライナーノーツ)の仕事にかかれたのが夜になってから。すさんだ気持ちになって服を1枚買う。忙しくなるとお金遣いがなんか雑になってよくないね。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">帰宅してお夕飯食べ、お風呂ではウェリントン・デイヴィッド『妄想感染体』読む。スペースコロニーが舞台のホラーSFで、まだ序盤だがバババババーっとロボットが3Dプリンターみたいので成形されていくシーンが面白い。人物配置などはオーソドックスな感じで、このままエンタメ路線で突っ走るのかな。どこまでホラー色が強いかが楽しみなところです。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">ところで、前から少し思っていたが、noteに書評を書こうと思っているのだ。好書好日では毎月末、その月の新刊を4冊ほど取り上げて紹介しているが、編集部から「統一したテーマを設けてくれ」と言われているので、「家」とか「動物」とか頭をひねって多少なりともキャッチーなテーマを設けて紹介している。すると当然、そこから洩れてしまう本は紹介できないわけで、それをなんとかしたいなあと思っていたのでした。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">どこかの媒体でホラー時評の連載でもできないかな、と思っていたが、新しい〆切が増えるのも負担だよなあ、今でも手一杯だし、というのもあり積極的に働きかけてこなかったのだが、なんのことはない、noteという手があるじゃないですか。書くだけならこのブログでもいいんだが、ここは主にくだらないことを書く場になっているし、noteは記事を有料にできるので、商売としても成立する(かもしれない)。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">あとオープンな場の書評だとどうしても「これは……いかがなものか!」というマイナス評価の話はしづらいもので、そういうことも書けるからいいんじゃないでしょうか、とも思っている。それが今年の目標ですかねえ。早ければ1月から始めたいところ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さていつもお仕事をご一緒している凄腕カメラマン、有村蓮さんから写真を送っていただいた。取材現場でのテストショットだが、偶然にも背景と服の色味がサイモン・ペッグの映画『変態小説家』のポスターにそっくりで、おれは変態なのか、と思った。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg2-lIUD0pv4zdBex985lUCuWlEiHiqTdt_5TFP-YeCedlaOeaWlYDgJ7W6KXd7LPm6mHLTk-5yhCkCA1zoNCS1l5ONoSUBi3op5ABvTjaooSeMDHCpyFsF53liEmj8AaJfGHJdYxoBq7Gd8p_1wLG5qCCaMDgyOcyD8L2oDf4GyuZp9_KxBIMefC8TfRQ/s2048/MiConv.com__eb60VddK.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="2048" data-original-width="1536" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg2-lIUD0pv4zdBex985lUCuWlEiHiqTdt_5TFP-YeCedlaOeaWlYDgJ7W6KXd7LPm6mHLTk-5yhCkCA1zoNCS1l5ONoSUBi3op5ABvTjaooSeMDHCpyFsF53liEmj8AaJfGHJdYxoBq7Gd8p_1wLG5qCCaMDgyOcyD8L2oDf4GyuZp9_KxBIMefC8TfRQ/s320/MiConv.com__eb60VddK.jpg" width="240" /></a></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhkXCaBtPgTTArLmOsqInBBzyxYWgA_JgPPxloVMr5ulw1IBPa3aRTttOaXYEMl_573Nbq_jXdUCpNvV6niUgFTPYEYbqwbvEKfL_qzsr9zHGCVFKp-WJt4jojd0Gde8Z3-lboSKxH8qqZR6ofpzyqUdrAcmfbXDBMiWyrW-8nwPnTP7Py-zWGSZ_sQ4h4/s317/o0214031714253503053.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="317" data-original-width="214" height="317" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhkXCaBtPgTTArLmOsqInBBzyxYWgA_JgPPxloVMr5ulw1IBPa3aRTttOaXYEMl_573Nbq_jXdUCpNvV6niUgFTPYEYbqwbvEKfL_qzsr9zHGCVFKp-WJt4jojd0Gde8Z3-lboSKxH8qqZR6ofpzyqUdrAcmfbXDBMiWyrW-8nwPnTP7Py-zWGSZ_sQ4h4/s1600/o0214031714253503053.jpg" width="214" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-79651153419725686042024-01-06T18:47:00.001+09:002024-01-06T18:47:47.743+09:00怪老人日乗:1月6日(土)<div style="text-align: left;">くわっくわっくわっ。私が校長先生です。というわけで1月ももう一週間が過ぎたじゃないの。よく言いますね、1月は行ってしまう、2月は逃げてゆく、3月はブルータルデビルプロジェクト……。そんなわけで今年もちゃきちゃき仕事をせねばならん。問題は私が呑気でのんびり屋であるということで、ちゃきちゃきとこれほど相性の悪い人間もないものだ。だらだら行くのか、ちゃきちゃき行くのか。それは築地か豊洲かで世論が二分されたあの時代のように、大問題なのであります。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで(何も解決していないが話を進めると)お正月は何をしていたかな。仕事は2日から始めていたのですが、あれこれ用事も足していましたね。元日は上野方面で初詣。どこも混んでいて国鉄上野駅の中で印度カレーを食べて帰ったのだった。夜は桃鉄などをしたかもしれない。2日は奥さまに休んでもらおうと思って「中野に行ってきていいよ」と言ったら、子どもも一緒に行きたいと言い出して、結局家族3人で中野ブロードウェイ。まあうちは一番ブロードウェイに行くのが盛り上がるのである。みんなそれぞれ欲しいものがある。奥さまは少女漫画、私はホラー小説と白ワニのワッペンを買った。夜はニンジャタートルズの映画を子供と観たような。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">3日は終日年賀状書き。4日は新年会でアメコミ好きの元ご近所さんのお宅にお邪魔する。青森お土産をいただいた。5日はほぼほぼ家で仕事。6日は午前中さらりとマッハの速度で池袋、パルコとルミネを見回って冬コートを買う。これまではチェスターコートと薄手のモッズコートでしのいでいたが、これでいくら寒くなっても安心だ。しかし今年は暖冬で、あまり冬コートの出番もないような……。帰宅して書き下ろしの作業進める。日の出ている間は書き下ろし、日が暮れてからは〆切仕事という感じで思っているが、書き下ろしの方がいまいち進まず、どうしても夜に食い込んでしまうのだった。世間が通常営業になってから、このスタイルをキープできるのかどうか不安。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">本はあれこれネットを駆使して買っている。主に1980年代、90年代のホラー小説。今ヤフオクに昭和初期の『怪異怪談集』が出ていて、それがお値段7000円くらい。東雅夫氏の『昭和の怪談実話ヴィンテージコレクション』の親本として知られる怪談集で、興味はあるし仕事の役に立たないわけでもないだろうが……すぐには読まんからなあ。私はコレクター気質とかディレッタンティズムみたいなものがない詰まらない人間で、そこが自分のいいところだとも思っているのだが、実用的でない本は極力買わない。この本は役に立つような、そうでないような微妙なラインの割にややお高いので、たぶん入札しないでしょう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">今日は奥さまがあずきを大鍋に煮てくれたので、しばらく甘いものには困らない。夜中に起き出して小豆を舐める、「妖怪小豆舐め」になることにしよう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-9700661112134686382024-01-01T19:19:00.005+09:002024-01-02T08:34:37.208+09:00謹賀新年<p> 明けましておめでとうございます。本年もなにとぞよろしくお願いいたします。新年早々大きな地震が起き、なんだか心落ち着かない2024年のスタートとなりましたが、皆さまのご健勝と穏やかな日々をお祈りしております。私も怠惰な暢気者なりに、それなりにがんばりつつ、楽しいことを見つけて暮らしてゆきたいと思っております。合掌</p><p><br /></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg5sMt1Nb4ENSJr0Q7-TOnUmflMWnjkNwNVcOzU2TOE7sdTcdRrVEv_KIAXA5F6ZQVAh85pkw6UxFqeUuVyunKMlnNmYko6ELfj80bLEEFPdKlQhEy2TWIWf1t-CaDpg77PaI6mcs37VXgq6_0KnVuRYs1VxBGyNtPVlwbybz3KcXjiOMecb-sb54TKibc/s2328/img20240101_19184678.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1648" data-original-width="2328" height="284" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg5sMt1Nb4ENSJr0Q7-TOnUmflMWnjkNwNVcOzU2TOE7sdTcdRrVEv_KIAXA5F6ZQVAh85pkw6UxFqeUuVyunKMlnNmYko6ELfj80bLEEFPdKlQhEy2TWIWf1t-CaDpg77PaI6mcs37VXgq6_0KnVuRYs1VxBGyNtPVlwbybz3KcXjiOMecb-sb54TKibc/w400-h284/img20240101_19184678.jpg" width="400" /></a></div><br /><p><br /></p><p><br /></p><p><br /></p>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-7142130272249764492023-12-31T15:46:00.012+09:002023-12-31T18:25:42.234+09:00怪老人日乗:12月31日(日)大晦日合戦編<div style="text-align: left;">というわけで365回にわたってお楽しみいただいた2023年も、早いもので最終回となりました。怪老人日乗も今年はこれでラストの更新です。今年もですね、まったくこの内容のない、ただのだらだらと指の趣くままに書き連ねている怪老人の生活をですね、辿ってくださった皆さまにはハッピーよ訪れろ、とまあ言いたいですね。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">で今日は何をしていたか。といえばまあ概ね掃除とか、年賀状とか、そういうことだわなあ。今さっき近所のスーパーマーケットに行き、今年最後の買い物。ブックエンド3ツ。それを書庫に並べて、まあいんでないでしょうか。函館の夏祭りでは「とってもいんでないか~い」という地元オリジナルの音頭が流れるわけですが、そこまで行かないにせよ「そこそこいんでないか~い」という程度には片付きました。年賀状は紅白を見ながら書こう。遅れて済まん。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">で今年の仕事というか、そういうのをざーっとふり返っておきたい。ええとですね、まずはアンソロジー関係。1月に『てのひら怪談 見てはいけない』(ポプラキミノベル)が出る。2月に『人間レコード 夢野久作怪奇暗黒傑作選』(角川文庫)が出る。8月に『てのひら怪談 ずっとトモダチ』が出る。12月に『影牢 現代ホラー小説傑作集』『七つのカップ 現代ホラー小説傑作集』(ともに角川ホラー文庫)が出る。というわけで合計5冊。お買い求めくださった皆さま、ありがとうございまする。特に『現代ホラー小説傑作集』はこんなホラーアンソロジーを作りたい、と前々から思っていたもの。理想的な内容の2冊になった。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEitVRnNAbiKM0rZ9jPBwfcSgVcHQRJJjvuI7ZzYmH7WyEeLCs9LI29WQ8BsFC4Os0T7qCAufKy6ZqPWtNWIf3djYT1FDRcbWoz_fYhuzZjSc72LKdqIVONcoUqOAdhyphenhyphenuxeJyPRGILaEW9qSHUxjIokuOtNiy_Dpzb_loXfQvhZiMkjFGhh0qHd8frWs3qo/s1500/71mGBYWNahL._SL1500_.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1500" data-original-width="1057" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEitVRnNAbiKM0rZ9jPBwfcSgVcHQRJJjvuI7ZzYmH7WyEeLCs9LI29WQ8BsFC4Os0T7qCAufKy6ZqPWtNWIf3djYT1FDRcbWoz_fYhuzZjSc72LKdqIVONcoUqOAdhyphenhyphenuxeJyPRGILaEW9qSHUxjIokuOtNiy_Dpzb_loXfQvhZiMkjFGhh0qHd8frWs3qo/s320/71mGBYWNahL._SL1500_.jpg" width="225" /></a></div><div><br /></div><div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjAyEVmlKufLwlm3B3HmlgzEmEDWn-6rQtAjMLmPb7-8fI-4aZ1ciC8N7vj76POIe6wsH6OFueimHHNsv1AjDYjBIdUTAzc_KMksvlLM17ntd2N7znjNFoe2yOMnFPaD9f1XZ8P1lj0HxPcqBpbeLHpaOPBlOjLHKSVkQ8kuO0dwu3PtNgPUdHwE2FGInE/s1000/322306000295.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1000" data-original-width="705" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjAyEVmlKufLwlm3B3HmlgzEmEDWn-6rQtAjMLmPb7-8fI-4aZ1ciC8N7vj76POIe6wsH6OFueimHHNsv1AjDYjBIdUTAzc_KMksvlLM17ntd2N7znjNFoe2yOMnFPaD9f1XZ8P1lj0HxPcqBpbeLHpaOPBlOjLHKSVkQ8kuO0dwu3PtNgPUdHwE2FGInE/s320/322306000295.jpg" width="226" /></a></div></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">そしてメディア関係。4月にMBSラジオ『松原タニシの恐味津々』にゲスト出演する。2回にわたってホラー小説の話を松原タニシさんと。また小学館のポッドキャスト「本の窓」にて対談の司会を2度(今村昌弘さん×一本木透さん、呉勝浩さん×一穂ミチさん)。いずれもインターネットに音声が残っておりますので、ご興味ある方はどんぞ。あ、夏場にホラー作家の方々をゲストに招いて、星海社M君とホラー小説を語るスペースを開催したのも楽しかったですね。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><a href="https://youtu.be/cCZr5phyD7U?si=SntgiAMhCC6gTv6h">https://youtu.be/cCZr5phyD7U?si=SntgiAMhCC6gTv6h</a></div><div style="text-align: left;">(松原タニシの恐味津々)</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">続いて解説方面。今年は文庫解説さほど多くなく、恒川光太郎『真夜中のたずねびと』(新潮文庫)、大島清昭『影踏亭の怪談』(創元推理文庫)、福澤徹三『怪を訊く日々』(ちくま文庫)くらいかな。忙しくてお断りしてしまったものもある気がする。『怪を訊く日々』はSNSでずっと好きだと言い続けていたら、ちくま文庫編集部のIさんが起用してくださった。なんでも言っておくものだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiBJuYY_Kxd15mMVZ__4TRKZPg1Cy_JaC9R722zFBSWl2LYtStzN4O2KC0bw4ITzw9Kv-hxbsQ_TS2iIgvxePlEHIgMiY9P8-I1RBsKehO2iCHnjy2M0pLbokOdnnqt21C3ngz650u0NSmLlWhavVyK8teiDTJD-Y4Ndx91Vm3V-fEj7eTASauH_6-p53w/s1200/61rVrVRIGRL._SL1200_.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="851" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiBJuYY_Kxd15mMVZ__4TRKZPg1Cy_JaC9R722zFBSWl2LYtStzN4O2KC0bw4ITzw9Kv-hxbsQ_TS2iIgvxePlEHIgMiY9P8-I1RBsKehO2iCHnjy2M0pLbokOdnnqt21C3ngz650u0NSmLlWhavVyK8teiDTJD-Y4Ndx91Vm3V-fEj7eTASauH_6-p53w/s320/61rVrVRIGRL._SL1200_.jpg" width="227" /></a></div></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">それから寄稿方面ですと『BRUTUS』のホラー特集に黒衣の一人的な立場で企画段階から関わり、辻村深月さんの公式ファンブック『Another side of 辻村深月』に辻村作品におけるホラーを論じた文章を寄稿。『朝日新聞』から背筋『近畿地方のある場所について』の書評をモキュメンタリーブームと絡めて依頼されたのは、いかもに2023年。一般層へのホラー人気の浸透をあらためて実感したものだった。『幻想と怪奇14 ロンドン怪奇小説傑作選』にはロンドンと日本作家の関わりを書いた論考。『幻想と怪奇』にはコロナ禍初期の頃、いろいろ忙しくて不義理をしてしまったことがあり、その借りを返すことができてホッとした。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhE830xOqsqL8MIoQCIWrv5U1r01zsYnTuPKX98vYN6zZ3Ff03guvXGHgchflZASA54rF8ygZXyGdteA1qMJ8D9I1JHu_pvFnAR6F_fkYtUx8mY81ivn73JSDnnfU51EBDqU8FhJcFFWacQYreN-u-Zf-cnV38Ciugf0bPCihkqWbTf5ws6FJaqSt3VfvE/s1500/61LdH4QQR4L._SL1500_.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1500" data-original-width="1109" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhE830xOqsqL8MIoQCIWrv5U1r01zsYnTuPKX98vYN6zZ3Ff03guvXGHgchflZASA54rF8ygZXyGdteA1qMJ8D9I1JHu_pvFnAR6F_fkYtUx8mY81ivn73JSDnnfU51EBDqU8FhJcFFWacQYreN-u-Zf-cnV38Ciugf0bPCihkqWbTf5ws6FJaqSt3VfvE/s320/61LdH4QQR4L._SL1500_.jpg" width="237" /></a></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgYipBMZkfnvve3_D0ho34WmaY87f95Ik6s-fl0Mqz4Frt8cwo-cLkzMxADQNSJGfK6J9EK753PE9wD0suq88zPFHJ8SkIS4nvu5fr5HaRiTYLq5Y8PkM94mRIGEcJNaLELFbfP0TICY9Snc46Td1YariXvuKLgBo6AwMOPIyXp04fEgWFnRiwCSw9JriQ/s1500/71rAQy6eVmL._SL1500_.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1500" data-original-width="1057" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgYipBMZkfnvve3_D0ho34WmaY87f95Ik6s-fl0Mqz4Frt8cwo-cLkzMxADQNSJGfK6J9EK753PE9wD0suq88zPFHJ8SkIS4nvu5fr5HaRiTYLq5Y8PkM94mRIGEcJNaLELFbfP0TICY9Snc46Td1YariXvuKLgBo6AwMOPIyXp04fEgWFnRiwCSw9JriQ/s320/71rAQy6eVmL._SL1500_.jpg" width="225" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">また今年は国書刊行会が50周年、角川ホラー文庫が30周年だったのでそれに関するお仕事も多かった。前者では小冊子制作にライターとして関わった他、好書好日にお祝いエッセイを書かせてもらったのがいい思い出。後者では『怪と幽』に書いた「角川ホラー文庫30年の歩み」がそれなりに好評で、特設サイトにも転載された。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiMhZcFMGFlZKk0qEj9ZRB80GMY1iGVEp018zPzNy5JRLXr6_f8xFdCaJN4EyDQf1lxoJtitVPVtj1GR2XyTpUvRpIP4EKcKP3ay4iBboWqaTeQQPPqlBFP4q3RkQhJs2HskfckJ39eQUagIGbElVHDVtWjsWZAtZU3ydY4NodryaOrwN3ww9wy62TDpQ0/s630/photo01.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="630" data-original-width="435" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiMhZcFMGFlZKk0qEj9ZRB80GMY1iGVEp018zPzNy5JRLXr6_f8xFdCaJN4EyDQf1lxoJtitVPVtj1GR2XyTpUvRpIP4EKcKP3ay4iBboWqaTeQQPPqlBFP4q3RkQhJs2HskfckJ39eQUagIGbElVHDVtWjsWZAtZU3ydY4NodryaOrwN3ww9wy62TDpQ0/s320/photo01.png" width="221" /></a></div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br /></div><div style="text-align: left;">あとは何だろうな。新刊の推薦文もいくつか。芦花公園さん『パライソのどん底』(幻冬舎)、饗庭淵さん『対怪異アンドロイド開発研究室』(KADOKAWA)などの帯にコメントを寄せた他、知念実希人さん『ヨモツイクサ』(双葉社)の増刷時の全面帯にもコメントが使用されている。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgXYPwnLqGPGMvXl67d17OVnIvUKwJ46xDPev4vugzo7ig0KvEnzYwy06BYPAghzvwiyHCfR5eqkJbrNWgMEvBzD5JBG0zsV0DeLM_xD-RIRS_ocjsUQpc9y3qdRGfbDvyPTq-G6gxTM7765M1KyQtpF4wBy_pNngYYcGCKslMMZxDhl3ARfKbLuQScYio/s1500/81VYyGGCbKL._SL1500_.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1500" data-original-width="1021" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgXYPwnLqGPGMvXl67d17OVnIvUKwJ46xDPev4vugzo7ig0KvEnzYwy06BYPAghzvwiyHCfR5eqkJbrNWgMEvBzD5JBG0zsV0DeLM_xD-RIRS_ocjsUQpc9y3qdRGfbDvyPTq-G6gxTM7765M1KyQtpF4wBy_pNngYYcGCKslMMZxDhl3ARfKbLuQScYio/s320/81VYyGGCbKL._SL1500_.jpg" width="218" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">好書好日の連載は早いもんで6年目に突入した。この11月から12月にかけてはインタビュー記事が朝日新聞土曜版に転載されていて、ホラーワールド渉猟がネットをしない全国の老若男女に楽しまれている(はず。紙面を確認していませんが)。『ダ・ヴィンチ』『怪と幽』の仕事も一時に比べると抑え気味だが継続中。小学館のウェブ雑誌「本の窓」は休刊になってしまったが、そこでやっていた新刊インタビュー企画はサイト「小説丸」に引っ越して続いている。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">これは自分が直接原稿を書いたのではないが、神保町の三省堂書店(小川町仮店舗)さんにて夏に朝宮運河フェアをやってくださった。私が選んだ角川ホラー文庫の既刊と、ホラーワールド渉猟で紹介した本を大々的に並べてくださっていて、二三度訪れたが壮観でありました。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjYq-uJgp09kOPx120g3loTP70To_XzxYYQvujNYoa8Oef__zs0nrb8-5b4nj9qz6ss-wZhjTiG9P8n6VLncOp8L7LBrmrekoIH9NITezLtBlHZZkU9zAFqbO3KaNm3F1qX-72XvXsllcxLnjsuqtfxLpbRT5uC916qDk58RqA1J94JUPd8GpXih0ku2wQ/s4096/F19PRvzaEAEmDxS.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="4096" data-original-width="3072" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjYq-uJgp09kOPx120g3loTP70To_XzxYYQvujNYoa8Oef__zs0nrb8-5b4nj9qz6ss-wZhjTiG9P8n6VLncOp8L7LBrmrekoIH9NITezLtBlHZZkU9zAFqbO3KaNm3F1qX-72XvXsllcxLnjsuqtfxLpbRT5uC916qDk58RqA1J94JUPd8GpXih0ku2wQ/s320/F19PRvzaEAEmDxS.jpg" width="240" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">昨年も開催したツイッター上のランキング企画「ベストホラー」は今年も無事終了。去年の反省を生かし、しつこく広報宣伝に努めたおかげで、いっそう盛り上がったと思う。店頭でベストホラー2023フェアをやりたいという書店さんも複数あり、ネットからリアルへと波及してきたのはそれなりに狙い通りとはいえ、嬉しい展開だった。来年はさらなる展開がある(はず)。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">またコロナ禍がやや落ち着きをみせ、従来どおりの生活が戻ってきた一年であった。出版社のパーティも復活し、11月には4年ぶりにおこなわれた角川三賞の贈賞式に出席。お久しぶりの皆さんに加え、阿泉来堂さん、東亮太さん、堀井拓馬さんなどのホラー作家さんと初めてお会いできた。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">あとは何かなあ。仕事方面はこんなもんか。あとはワニの絵を唐突に描き始めて、「あいつ大丈夫か」という感じになっているが、それはまあもともと大丈夫でない人であることが最近露見しただけで、むしろ良かったのかもしれぬ。それにしても仕事で接することになるちゃんとした人たちに、ワニの絵を見られていると思うとへそのあたりがゾクゾクする。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">ワニの絵は別に連載にするつもりはなくて、第1回を見てもらえると分かるんですが、ただの予定表の余白の落書きだったんですよね。それをつい出来心で2、3回続けてしまったら、「これ途中でやめたらかっこ悪いよな」という気持ちになってきまして、それで1000日続ける羽目になったわけ。しかし描いているとなかなかワニも可愛いのではないか、と思うようになり、最近すっかりワニが好きになってしまった。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgcEpu5fTWywfSuW1gqvh7R2teda43NvuZzfc_1xyi7lFoPduX7RivPDb8OjspIuVZ5FtvJaZfRb0sUnVscUiMsJ2diYKy4EOWp-FfsLicptJZlBILj5ozRJamaXKei21gEiSQAlgUzgw3Xps1hyphenhyphen576zN0ueX1qYyY5hxLZrIs10VYFLO2Vz2zZ7WOedy0/s2328/img20231018_16344999.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1648" data-original-width="2328" height="227" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgcEpu5fTWywfSuW1gqvh7R2teda43NvuZzfc_1xyi7lFoPduX7RivPDb8OjspIuVZ5FtvJaZfRb0sUnVscUiMsJ2diYKy4EOWp-FfsLicptJZlBILj5ozRJamaXKei21gEiSQAlgUzgw3Xps1hyphenhyphen576zN0ueX1qYyY5hxLZrIs10VYFLO2Vz2zZ7WOedy0/s320/img20231018_16344999.jpg" width="320" /></a></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">SNSの世界には絵のうまい人がゴロゴロしているが、もっとオルタナ系というか、ガレージパンク的なでたらめな絵もあっていいのではないか、という気持ちもあって、あえて恥をさらしているのである。私だってうまく描けたら描きたいんですけどね……。下手なものはしょうがない。またお金に換えようという邪念もないので、非常にやっていて気楽である。そもそも私の絵と浅井健一の絵は、お金を取っちゃ駄目なんだよ……。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">あとはプライベートでは何だろうな。久しぶりにバイクを買って嬉しかったけれども、いきなり自分ちの前のフェンスにぶつけてライトを壊しました。修理に8万円もかかって、毎月小遣いから返済しております。バイクは奥さまとの共用。ちなみに今は奥さまがチェーンロックの鍵をなくして、いい天気なのにどこにも行けない。まあ厄払いみたいなものだろう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj6fj0DDtaQD4QqWez9FAl-F-JgeObK0Fg1dGCNugN-OKTqb2gn2CWP_lMAjL0-qpPF8GEXOpzjeLyjP5s485M4h7ufY1YGZ6B-s1TXPKol6awCM0KZCRkqI2wPVk1WTI36vdSoTtqMG4Lpp8ync0HJIzJgwhb2sNirl-LQ26ob1TmtC8Mzj2UcjmzyfD8/s1477/65024.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1108" data-original-width="1477" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj6fj0DDtaQD4QqWez9FAl-F-JgeObK0Fg1dGCNugN-OKTqb2gn2CWP_lMAjL0-qpPF8GEXOpzjeLyjP5s485M4h7ufY1YGZ6B-s1TXPKol6awCM0KZCRkqI2wPVk1WTI36vdSoTtqMG4Lpp8ync0HJIzJgwhb2sNirl-LQ26ob1TmtC8Mzj2UcjmzyfD8/s320/65024.jpg" width="320" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">来年こそは単著を出さないと星海社M君に見放されてしまうので、他の仕事を減らしてでもやらないとなあ、ってこれ毎年言っていますよね。がんばろう。あともうひとつそういう系のご依頼もあって、うまくいくと来年はいろいろ出るのではないでしょうか。そんな感じですかね。あと半日で来年ですよ。ざっはっは。皆さまよいお年を。お年玉が出たら、ホラーを買いましょう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgboeK9BxiCze4Aryps-75XbhwoWi4ch_t7cZN1af7hvWWYY_bYsEB_e5_xwMhczDvFVPh8bZmE_oTYUMd69ZppoAwWLAPC8egKRA-omrQvT66snHF6XzV_mLH_RzLN4grax4yFh4CAQRDSMixaDX1o11TXrg5r955ck6vk0Gw9bSdHUHan45OIZGmxemE/s400/wani.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="176" data-original-width="400" height="176" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgboeK9BxiCze4Aryps-75XbhwoWi4ch_t7cZN1af7hvWWYY_bYsEB_e5_xwMhczDvFVPh8bZmE_oTYUMd69ZppoAwWLAPC8egKRA-omrQvT66snHF6XzV_mLH_RzLN4grax4yFh4CAQRDSMixaDX1o11TXrg5r955ck6vk0Gw9bSdHUHan45OIZGmxemE/w400-h176/wani.png" width="400" /></a></div><br /><div><br /></div><div><br /></div><div><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-51541617530767443322023-12-30T17:44:00.005+09:002023-12-30T18:27:46.254+09:00怪老人日乗:12月30日(土)<div style="text-align: left;">ぜいぜいはあはあ。なんとか年内の仕事が終わった、ような気がする。しかしそれはあくまで気のせいで「年内までになんとか!」と言われていた大きな仕事を取りこぼしているので、目先の敵をやっつけている間に、強大な敵が村を支配し、祠を壊しているような感じで、それを見て見ぬふりをするわけにもいかず、今日も粛々と仕事。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">そもそもフリーランスにお休みは縁がないので(人によるでしょうが)、編集さんというのはなぜか「では連休明けにお願いします」と原稿を依頼してくれる人が多く、それは連休中にやれよという心遣いなのだと思うのですが、それって自分は連休中休んでいるわけで、いいのかなあ、駄目じゃないのかなあと思ったりもいたします。そんなわけで1月9日締め切りが複数。考えるだけでどばっと疲れる。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">まあいいや。世間はお休み。こちらもなんとなく年末気分になってくる。昨日は日中家族で外出。画家でカメラマンのイシズマサシさんとそのご一家と食事会。お互い子連れなので東京ドームシティのホテルで。イシズさんとは不思議なご縁で、それ以前にも薄い繋がりがあったのだが、本格的にお付き合いが始まったのはイシズさんが初めての怖い絵本『あっちがわ』(岩崎書店)を出された前後で、この絵本が本当に素晴らしく、ネットなどで紹介したりお薦めしたりしているうちに、イシズさんご本人や同書のPRを担当されている奥さまともお会いするようになって、ディスクユニオンでのイベントにも出たりなんだりして。その後もありがたいことに、お付き合いが続いているのである。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgp9TZDPbARoNPVFG0qJixj-BBPu1dk9tGkiFX08hePzptTTXJl12D_5tCVTcKAstZ90RDPYX0kuGutxhuSRjuIO_UpXPYmLlFxVC3UztGa_8CiNBDqiZfa7No-EX8wKRpt1uUCqaVVlmapfZ8q6L93nGIoR9ZHnztrUZQwJEQ5RBSx-fdMFUy5qE2iPt0/s1213/71B3nO-HMDL._SL1213_.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1213" data-original-width="921" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgp9TZDPbARoNPVFG0qJixj-BBPu1dk9tGkiFX08hePzptTTXJl12D_5tCVTcKAstZ90RDPYX0kuGutxhuSRjuIO_UpXPYmLlFxVC3UztGa_8CiNBDqiZfa7No-EX8wKRpt1uUCqaVVlmapfZ8q6L93nGIoR9ZHnztrUZQwJEQ5RBSx-fdMFUy5qE2iPt0/s320/71B3nO-HMDL._SL1213_.jpg" width="243" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">今回はイシズさんが新しい絵本『ぼくはダンサー』(岩崎書店)を出されたお祝いでもあるな、と思っていたのだけど、こちらの『現代ホラー小説傑作集』の刊行お祝いもしてもらって嬉しいことでした。「なぜワニを描いているの?」とイシズさんの奥さまに尋ねられたが、答えはないのであった。子供たちも東京ドームシティ内を走り回って楽しそうであった。都会の休日という感じ。平日だけど。大人もウルトラセブンのVRアトラクションで遊びました。VRって初めてやったけど、ウルトラホーク1号に乗ってキングジョー退治に出動するというやつで、もうぐらんぐらん揺れて酔うので、飛行シーンはほぼ眼をつぶっていた。CGのモロボシダンが目の前に出てきて楽しかったです。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">イシズ家と別れて、池袋でちょっと用事を足し(サンシャインシティ内の駄菓子屋)帰宅してお夕飯。帰宅してあれやこれやのメールを送ったりして寝る。28日に結果を発表した「ベストホラー2023」、幸いにも広く見てもらっているようで、ベスト1になった本を買ってみようかなという声も散見され、せっせと集計した甲斐があったと思いましたです。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">それにしても今年の年末はあたたかく、北海道の厳しい寒さと雪に慣れ親しんだ身には、「東京ってあったかいんだなあ」とあらためて驚かざるを得ない。ドラえもんでのび太が半ズボンをはいている意味が、子供の頃はよく分からなかったが今なら分かる。こりゃ冬でもあんな恰好するわな。北海道は半ズボンどころかスキー用のズボンみたいのを穿き、長靴またはスノートレー(という雪用の運動靴)を履いて通学していたものだった。スノートレーの裏にはスパイクが隠れていて、氷の上を歩くときはカシャーンとそれが出てくる。「滑ると負けだ、スーパーロータリー」というコマーシャルを覚えている人も……いないよね。とにかくそういう生活とはまるで別世界である。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">今年の仕事をまとめてブログに上げようと思っていたが、どうにも時間がない。まあ明日で書けたらってことで。</div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-67571554925869844252023-12-25T22:37:00.005+09:002023-12-25T22:55:06.330+09:00怪老人日乗:12月25日(月)<div style="text-align: left;">夏がくーると思い出すー遙かな御前、遠い飯。というわけでですね、明けましておめでとうございます。今日は12月25日でして、世に言うクリスマスでございます。今朝玄関先に出たら、ちぎれた赤い布と一房の白髪のようなものが落ちていましたけれども。そういえば昨晩はよく犬が吠えていたような……。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで今日も粛々と日記を書くのであった。昨日書いたアンソロジーの後書きめいた文章はSNSで告知したせいで350人くらいが現時点で読んでいるが、これはイレギュラーな事態なので、いつも通り適当に書く。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">んでですね、今日は何があったかな。そうだ、案外に早くに起きたのであったよ。子供が朝5時半に起きてプレゼントを確認しておった。そこで軽いトラブルが発生したのだが(サンタクロースに3つもお願いしたため)最終的には納得してくれたようでよかった。子供が期待を裏切られて泣くのは見たくない。私は小学一年の時、『ゴジラ』に連れていってもらえると聞いて、飛び上がるほど嬉しかったのだが、いざ行こうと思ったら前日で上映が終わっていることが判明し、ポロポロ泣いてしまったのであった。まあ『グレムリン』に行けたのでそれはそれでいい思い出だったのだが。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">そんなことがありつつ朝から家を出、練馬の某駅でコンタクトレンズを購入した後、飯田橋某社にて編集作業。午後から神保町某社でインタビュー取材1件。時代小説系。これで年内の取材はあと1つ、締め切りは3つ、目玉三つに歯が二枚。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">心なしか神保町も人通りが少なく、しかし年末ムードはこちらの中に醸成されており、何か古本めいたものが欲しいような気持ちになってくる。矢口書店のワゴンで『奇想天外』のバックナンバーが並んでいたのを見て、ホラー特集がある号を買い、取材後にアットワンダーで『ミステリマガジン』の日本恐怖作家特集の号を買った。このところ雑誌を買ってばかり。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さらに飯田橋に立ち寄って作業進め、急いで家に帰る。クリスマスの夕飯は今日なのだった(昨日はみんな帰りが遅いのでふつうのご飯)。オニオングラタンスープマン、チキンマン、ビーフシチューマン、グラッセマン、フランスパンマン、サラダマンなどを食べる。ケーキマンは家族が作ってくれたもので感激した。私のようなささやかな印税と原稿料だけで暮らしている心理的にもだいぶ危うい人間に、家族がいて食うものがあって寒さをしのげる家もある、というのは信じがたい僥倖である。食後は子供とオセロをし、負けたのになぜか賞状をもらった。この家はめちゃくちゃだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">夜は仕事多々あり、どうしましょうという感じである。徹夜はしたくない。しかししなければならない。しかし徹夜はしたくない。誰か代わりにしてくれればいいのに……。年末までずっとこんな感じで、暇な時間ゼロ。しかし明日は子供とカメライダーの映画に行く。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">角川文庫編集部より小林泰三『肉食屋敷』送っていただいた。オリジナル版と並べて撮影。付箋が立ててあるのは、昨日『七つのカップ』の制作裏話として書いたような事情である。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxyxA2Zeiil0Ug_y_E4kr1BIZKVIEgYxT1-bmdfr32G7ji_6PW7IEZxTHyc2v7aJ315dDbWi7VxWBUCjLVbBfD1Lapu0N_uTmGB7HBBFfvqbs_jFnXc3NNCcuD1mDObf6dc4SeI6AVLMFe_bQi2uM1sgAq2AG5Leya3_4v8Dl3o6QHn-X4McyCSZxEfVA/s1477/64877.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1108" data-original-width="1477" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxyxA2Zeiil0Ug_y_E4kr1BIZKVIEgYxT1-bmdfr32G7ji_6PW7IEZxTHyc2v7aJ315dDbWi7VxWBUCjLVbBfD1Lapu0N_uTmGB7HBBFfvqbs_jFnXc3NNCcuD1mDObf6dc4SeI6AVLMFe_bQi2uM1sgAq2AG5Leya3_4v8Dl3o6QHn-X4McyCSZxEfVA/w400-h300/64877.jpg" width="400" /></a></div></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-12278050112781053322023-12-24T22:27:00.024+09:002023-12-25T20:56:46.298+09:00『現代ホラー小説傑作集』刊行によせて<div style="text-align: left;">12月22日、私が編纂した新しいホラーアンソロジー『影牢 現代ホラー小説傑作集』『七つのカップ 現代ホラー小説傑作集』(角川ホラー文庫)が2冊同時発売されました。角川ホラー文庫創刊30周年記念企画の一貫で、同文庫創刊の1993年以降に発表されたホラー小説の傑作計15編を収録しています。この本について制作裏話的なことをいくつか書いておきたいと思います。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">まず企画成立の経緯についてですが、以前角川ホラー文庫で編んだ『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』『恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション』の2冊が好評でよく売れていることもあり、これに続くアンソロジーを何かできないか、という打診をもらったのが最初でした。その時点で角川ホラー文庫30周年にぶつけるという話もすでにあったような気がしますが、そこは記憶が曖昧。おそらくそうだったのだろうと思います。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">『再生』『恐怖』は角川ホラー文庫収録作から選びましたが、今回はそうした枠は一切なし。しかしまったく枠がないのも逆に難しいので、角川ホラー文庫創刊の1993年以降、という時間的な区切りを設けました。結果として1990年代前後から著しい発展を遂げてきた現代ホラー小説史を一望するというコンセプトがはっきりしてよかったと思います。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">でこのアンソロジー、作業的には非常にスムーズで、さまざまな面で恵まれていました。というのも「これは収録NG」という作品がひとつもなかったからです。アンソロジー編纂という作業は見えない苦労が色々あって、著者や著作権者、版元の都合で掲載許可が下りないということが、往々にしてあるわけですね。それはもちろん意地悪してではなくて、他の本に収録される予定があるとか、新しすぎる作品であるとか、短編集の表題作であるからとか、色々事情があってのことなわけです。そう、この仕事をするまで知らなかったのですが、短編集の表題作というのは業界の慣例的にアンソロジーに採るのが難しいのですよ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">しかし今回の2冊については、そういう苦労とは無縁でした。もちろん担当編集さんが諸方面と交渉してくださったおかげですが、遠慮なくバンバン他社の作品を選んだにもかかわらず、それらもすべて掲載クリア。快く収録をOKしてくださった著者および著作権者、版元編集部の皆さまには、この場を借りて御礼申し上げます。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">ところでさっき表題作はNGって言ってたけど、『影牢』には短編集の表題作が入っているやんけ、と思う方もいらっしゃると思います。そう、有栖川有栖さんの「赤い月、廃駅の上に」ですね。通常ならおそらく無理だったのだと思うのですが、有栖川氏と編集部とご厚意により(異例のことだと思います)無事掲載が叶いました。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">実は1作だけこれは差し替えてほしい、と編集部から打診された作品があって、「なぜ?」と思いましたが事情を聞いて納得。そして今月の角川ホラー文庫の新刊ラインナップを見てさらに納得。『肉食屋敷』と同時に出るのじゃあ、あの本の収録作はお借りしづらいですね。もちろん事情は納得しましたので、小林泰三さんについては別の本から再セレクトしました。結果的には前後の並びがよくなったような気もし、大いにオーライでございました。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">ちなみに担当してくださったのは『再生』『恐怖』に引き続き、角川文庫編集部の吸血K氏で、安心して作業を進めることができました。怪談専門誌『幽』に創刊から携わっているKさんは怪談・ホラーにお詳しく、しかもいいなと感じる作品が私とおそらく似ているので、完成型のイメージが共有しやすいという利点があります。またKさんは15年前ほぼ無職だった私を拾ってくれたような恩人ですので、こちらの趣味嗜好、癖のようなものも知り尽くしておられて、ビシビシとお尻を叩いて進めてくださったのもありがたいことでした。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">で。解説を書くためにゲラで読み、見本が届いてからも2度読み返しましたが、率直に言ってこれはかなり充実したアンソロジーになったと思っております。これはもう収録作が面白いので当たり前のことでして、胸を張って「すごいアンソロジーだぞ」と言っていいと思います。先に述べたような事情もあって、現代ホラー小説のアンソロジーとして望みうる最高レベルのものができたのではないでしょうか(2巻組、15人の収録作家という枠の中では)。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">読み返して気づいたのは、『影牢』と『七つのカップ』には自ずとテーマめいたものが備わっていることで、あえていうなら前者のテーマは「死と再生」、後者のテーマは「語りの饗宴」でしょうか。これはまったく偶然なのですが、前者は死ぬことと生まれること、つまり人間の根本的な恐怖に根ざしたものが多く、後者はトリッキーな語り(騙り)の技法によって無から有を生じせしめるような怪奇幻想小説の秘伝に迫るようなものが多いように感じられるのです。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">といってもこれは両方に共通する特徴で、『影牢』の収録作も大胆かつ精緻な語りのテクニックを駆使したものばかりですし、『七つのカップ』の収録作も死ぬこと、生きることがテーマになっているので、あくまでそういう印象を受けた、というに留まります。まあ私はそういうホラーが好きなんだなあ、というのは読み返していてつくづく感じたことでした。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">また2冊同時発売になったことで(当初は1冊ずつ出すという案もあったのですが、途中から編集部の判断で「2冊同時に出しましょう!」ということになりました)、アナログレコードのA面とB面のような感じも出ているかな、と思いますのでぜひ2冊続けて読んでみてください。鈴木光司さんの「浮遊する水」から辻村深月さんの「七つのカップ」まで、一続きのアルバム(めちゃくちゃいい曲揃いの)のような印象を受けることと思います。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">カバーデザインとイラストについて。デザインはいつもお願いしている坂野公一さんと吉田友美さん(welledesign)で、木原未沙紀さんの絵を提案していただいて、「これだ!」と確信しました。ホラーアンソロジーの持つ怖さとワクワク感、夜道を歩いていて不思議なお店に出くわした時のような、暗い森を歩いていておばけや動物に出会った時のような感じを追体験させてくれるような絵で、これしかないと思いました。結果、2冊同時発売ということになり、デザインの魅力も2倍増、3倍増になったのではないかと思います。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さて早いもので私が関わったアンソロジーや競作集は『七つのカップ』で9冊目。節目の10冊目は来年出る単著になるでしょう。現代ホラー小説について雑誌に書いたり、アンソロジーを作ったりしてきましたが、ひとつの区切り的な仕事になると思います。そちらは来年夏くらいになると思いますので、まずは『影牢』『七つのカップ』をじっくりお楽しみください。巻末の解説は現代ホラー小説小史のような側面もありますので、そのあたりも読みどころではないかと思います。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">この手の本は初速が大事、などと言われ、実際そうなので買ってほしいとは思いますが、いついかなる時代に読んでも楽しめる、普遍的・定番的なアンソロジーになったとも思っています(積んでもOKです。買っては欲しいですが…笑)。私にとって北極星的な位置づけのアンソロジーである中島河太郎&紀田順一郎編『現代怪奇小説集』のように、長く読み継がれることを祈ってやみません。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj_szVx66U62Mk3DrfByaAHpOOoCljQeliH_JO-28VznVDRi9571YOuqZWWFX3R7oyJxq4yiHNzKnSpgpdzXZK3FIXOIneeWP12t5a2HQPV2AYWsgkh1c-Gzbtdeg9VWIy6-Jj8dnArsqtL9xfkv8wIJ6AqXg1A1_Pmpy3Bcg8bicjiTCYphs3fnAM1NX8/s1000/322306000295.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1000" data-original-width="705" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj_szVx66U62Mk3DrfByaAHpOOoCljQeliH_JO-28VznVDRi9571YOuqZWWFX3R7oyJxq4yiHNzKnSpgpdzXZK3FIXOIneeWP12t5a2HQPV2AYWsgkh1c-Gzbtdeg9VWIy6-Jj8dnArsqtL9xfkv8wIJ6AqXg1A1_Pmpy3Bcg8bicjiTCYphs3fnAM1NX8/w283-h400/322306000295.jpg" width="283" /></a></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj1U_oKurYy51oYufq7V-_tlx-j3PktlCWPzgdC2n6CxzpUxYvtegnNv9M0r2laRXa2Z5Sr7tTUM_VvtfDzFYt3Tk6vAtPQEQzAIsBWlR_XAJd3FNk-ROarZhh3rqTrHHE4MO9t_dMOLgzXMprIuWDvU_GrxqaZ7PXnUnszsSI8wsx7syIrxied9OlrgRw/s1000/322306000296.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1000" data-original-width="705" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj1U_oKurYy51oYufq7V-_tlx-j3PktlCWPzgdC2n6CxzpUxYvtegnNv9M0r2laRXa2Z5Sr7tTUM_VvtfDzFYt3Tk6vAtPQEQzAIsBWlR_XAJd3FNk-ROarZhh3rqTrHHE4MO9t_dMOLgzXMprIuWDvU_GrxqaZ7PXnUnszsSI8wsx7syIrxied9OlrgRw/w283-h400/322306000296.jpg" width="283" /></a></div></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-89991483040727964752023-12-23T18:04:00.003+09:002023-12-23T18:08:46.066+09:00怪老人日乗:12月23日(土)<div style="text-align: left;">12月23日といえば祝日と考えてしまうのは昔の人の感覚で、今では平日なのであるそうな。しかし今年は土曜なので、お休みだったのだそうな。難しいことじゃ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで土曜だったのだが、例によって変わらず仕事。仕事が完全に納まるのはいつなのだろう。年内の締め切りは29日くらいでラストだが、書き下ろしの作業は続くし、年明け早々締め切りがいくつかあるからその準備もしておきたい。などというと勤勉なようだが、私は根っからのズボラマンなので、偉そうなことはいってもすべて放置し、宇宙ステーションに遊びに行ってしまうかもしれないのだ。南無阿弥陀仏。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで昨日は12月22日でして、新しいアンソロジー〈現代ホラー小説傑作集〉が出た。X(旧ツイッター)にも書いたがそちらについては後ほど、仕事が一段落したらあらためて記事を書こうと思う。いつもの日記ではなく、独立した記事として。じゃあなんでおまえは日記なんか付けているのだい、といえば仕事の逃避でありまして、やっぱりポメラなどを買った方が逃避しなくていいのかもしれない。しかしポメラは遊びで買うには高い。もし使わなくなった人がいたら譲ってください。葉っぱのお札と交換しましょう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">午前はゲラ読み、お昼ご飯は奥さまと散歩がてら隣町。メンラー納めに出かける。煮干しラーメンの美味い店で写真も撮ったが、美味しいものの写真を貼るのはなんというか抵抗があり、貼らない。本屋もチェックしたが、ちゃんと新しいアンソロジーが入荷されていて(3冊ずつ)売れてくれろと思った。この灯油も食料品も値上がっている時代に本を出すというのは心苦しいことであり、なんというかおまけに米でも付けたいところだが、買ってくださった方がすでにたくさんいらっしゃるのはありがたいことである。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-38971634006823313752023-12-19T18:26:00.003+09:002023-12-19T18:26:57.982+09:00怪老人日乗:12月19日(火)<div style="text-align: left;">大晦日の方角からお経が聞こえてくる……大乗経、華厳経、カキクケ経……。というわけであと今年も10日少しとなりましたが、そういうことを言うのはやめろ!言ったら年末ムードになるだろ!ともう一人の自分が切れていますので、あまりカレンダー的な話をするのはよそう。こういう話と天気の話題は誰がいっても結論が同じになるから、あまり面白くないんだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">ええと今日はほぼ終日家で原稿書き。だいぶん遅れている対談原稿をまとめている。今夜にはできるだろう。明日はインタビュー取材1本。さらに某月刊誌の校了作業。というわけで焼酎貴族トライアングル的である(やるべきことが3つある、ということです。おっほっほ)</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">日中は隣駅までお昼を食べにいく。ちょうどいい距離なのでお昼は外食することもあるのだが、揚げた肉とかを食べることが多いので、あんまり健康的ともいえない。ロケット団のラジオを聴きながら歩く。ロケット団というのはご存じ漫才協会所属の漫才師で、「漫才ランチャー」という7,8年くらい前に週一でアップしていたラジオがYouTubeに残っているのだが、時事ネタをやる漫才師だからその頃の流行が分かって、時々聞き返すと楽しい。ジャイアンツの野球賭博とか、東京五輪のエンブレム盗作問題とか。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">X上でやっているベストホラー2023、明日で投票締め切り。これが終わるといよいよ年末で、去年は年賀状書きながらせっせと集計していた記憶が。しかしなあ、今年はまだ仕事もあるし(25日にも取材一本)どうなることでしょうかね。この企画に絡めて書店でフェアを展開したいという打診がいくつか。ありがたいことである。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さて風呂に入ってゲラでも読むかあ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-35229064983999237172023-12-17T22:22:00.000+09:002023-12-17T22:22:02.052+09:00怪老人日乗:12月17日(日)<div style="text-align: left;">コンドロイチン、というものがあるらしい。2万年前に異星人がピラミッドの底に埋めたものらしい。それを服用すると、体が緑色に光り、膝の痛みが消えるらしい。飲んでみたい。こんなことを書くのは座りっぱなし生活でどうも膝の調子が悪くなってきたからで、いや、現実的に不具合が出てるわけじゃないんですけどね、と言い訳をするようだけども、気になっている時点でもちっと運動しないとなあ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで明けましておめでとうございます。今日は日曜日であった。昨日はゆるゆると仕事、今日はちゃきちゃきと仕事。そんな感じの週末。土日で上げないといけない対談記事がふたつあり、本当は三つだがまあ、二つということにしていただこう。それを土曜の間に下書きして、じりじりと進軍、今やっとひとつが終わった。今は日曜の夜である。これから笑点の録画を見て、もうひとつ仕上げて寝よう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">ええとですね、それ以外に何か面白いことはなかったか。昨日は古本を2冊注文、今日は新刊を1冊予約。『藤子不二雄AメモリアルBOX』とかいうやつで、単行本未収録作が結構読めるというので購入しましたが、5800円もするんですよ。まあいいか。他に好きなマンガ家もあんまりいないし……。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">朝ご飯の席で「カメでも捕まえてこようかなあ」といったら、思いっきり無視されたので悲しかった。カメを捕まえるにはどうしたらいいんだろう。今にぎゃふんと言わせてやるぜ。そうこうしてたらあと2週間でお正月ですが、仕事はあと4つくらいあるのかなあ。取材も3つ。ぎりぎりまで忙しいでしょうね。単著の原稿もやらないといけないのですが、さてどうなるかなあ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi5C4bqNIw0rHXiX30_g3QVX_5fkqp3xpExrWOlYNGu1CadpRg6KszxlaOhq1dWrl9FR5SmjbLyjuSSzJ98NJZe0uH7V0Yjgp7Nql3NLgM8WtV2piDMPFtvbFGNSi1KVjixPRhfqr01_oeOX-TEwiOwem6LjRqihj4Uzac6od3N3ri0HIxsxzrqEpw3pzc/s320/dooon.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="320" data-original-width="263" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi5C4bqNIw0rHXiX30_g3QVX_5fkqp3xpExrWOlYNGu1CadpRg6KszxlaOhq1dWrl9FR5SmjbLyjuSSzJ98NJZe0uH7V0Yjgp7Nql3NLgM8WtV2piDMPFtvbFGNSi1KVjixPRhfqr01_oeOX-TEwiOwem6LjRqihj4Uzac6od3N3ri0HIxsxzrqEpw3pzc/s1600/dooon.png" width="263" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-54074838398859939052023-12-15T22:13:00.004+09:002023-12-16T11:59:41.564+09:00怪老人日乗:12月15日(金)<div style="text-align: left;">おはようございます、わたしが校長先生です。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで金曜の夜になった。再三いっているが私は金曜の夜がいちばん好きだ。押井守の小説(獣たちの夜)に、「何一つ解決していないが、とりあえず今日という日は暮れた」というような一節があるが、まさにあの心境だ。何一つ終わっておらず、月曜までにやることが三つ、どれも4~5000字だから都合30枚強書くのかい?という感じだけれども、とりあえず金曜の夜は編集者も寝ているだろうし、なんならおデートでもしてシティホテルで赤っぽい透明っぽい飲み物でも啜るように飲んでいるかもしれない。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さてこの数日家族が留守にしていた。大阪に帰省していたのである。一人だとあれをやろう、これをやろうみたいな気持ちが湧いてくるものだが、そういう余力もないくらい原稿が差し迫っていてほとんど歩いていない。先日、一日7時間座っていると乳がんのリスクが高くなるという報道に触れたが、男性だっていいことはないだろう。まして私は10時間以上座っている。胸の中のスティーヴン・キングも爆発するほどだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">というわけで昨日はもうアカン、へとへとやという感じになった。食べるものも麺とパンであって、まあ時短だからなのである。お米を炊こうと思ったがうちは土鍋で炊いていて、自力でもやりゃできるのだが、米を水に浸して、鍋から2、30分目を離さずにいるということが無理だった。そんなわけでインスタントラーメンをキッチンで立って食べたり、パンにベーコンを載せて食べたりしていたのである。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">そんなこともありどうにも疲れてしまって、昨日は原稿ひとつ終わったのを機に隣町の温泉施設に出かけてきた。バイクで10分、15分の距離であるが、明らかに田舎めいた道を通り、左右は畑であり、暗い藪からは南無阿弥陀仏の声のみ聞こゆ。古い白骨もあるかもしれない。そんな雰囲気である。しかし温泉はいいところで、別に情緒があるわけではなく、よくあるスーパー銭湯的な温泉施設なのだが、3度湯に浸かりながら寝転んで本を読んで、ちょっと元気復活した。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiFIah4LrPOismh7s-KwsvJUcE7YCbDKR6vpyFgcl_E2LvR8YxrNd3Hv2eURMUKKiZKXKxk3Ym_Lxdj54m_jJqLMH-va0pZ6fBnC2BN-foesCxsqYJ2Jd_CbVXhXErpD6Bx7mnXsxC2lMEurzrCAgIFRvNZapmHGvqSBjm5kScm9mHdMYAW6HaZHT01rQA/s1477/64270_0.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1108" data-original-width="1477" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiFIah4LrPOismh7s-KwsvJUcE7YCbDKR6vpyFgcl_E2LvR8YxrNd3Hv2eURMUKKiZKXKxk3Ym_Lxdj54m_jJqLMH-va0pZ6fBnC2BN-foesCxsqYJ2Jd_CbVXhXErpD6Bx7mnXsxC2lMEurzrCAgIFRvNZapmHGvqSBjm5kScm9mHdMYAW6HaZHT01rQA/s320/64270_0.jpg" width="320" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">火曜日はそうだ、ジュンク堂書店でおこなわれた『本格ミステリ・エターナル300』刊行記念イベントを見てきたのだった。私は推理小説に疎く、今の本格ミステリの潮流をそこまで押さえているとは言えないので、まあホラーのお隣のジャルンルの勉強に行こうと思ったわけである。千街晶之さんと久しぶりにご挨拶、蔓葉信博さん、笹川吉晴さんとも初めてお会いできたので良かった。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">今日はひたすらリビングで仕事だった。音がないと淋しいので映画を流し続ける。こういう時配信は便利で、観ても観なくてもいいものを流す。京極夏彦氏は原稿を書きながらでもドラマや映画が観られるそうだが、とてもそんな芸当は無理で、なにひとつ頭に入ってこないがそこがいい。頭に入ってきたら、原稿ができなくなるだろう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">合間に家の片づけなども多少する。タオルを替えたり洗濯をしたり食洗機の中を空にしたり。この数日のたまっていた家事をあれこれとやるだけで、脳のリソースが小さい私はヘトヘトになってしまった。これは「男って甘やかされて家事もできなくて駄目ね」というアレではなく(もちろんそれもあると思う)なんというか脳の質的なところの話で、ひとつのことをやって、次に別の作業をやる、というこの切り替えができない。原稿を書いて、茶碗を洗って、また原稿に戻って、というチャンネルの切り替えがものすごく負担で、意識がサクランボウになり、頼むから原稿だけやらしてくれい、という気持ちになった。在宅の仕事をしながら、家事育児をされている方はスゴイなあとつくづく思う。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">そんなわけでまた仕事に戻りますが、『現代ホラー小説傑作集』全2巻の見本が届いて、いよいよ発売間近という感じ。あと一週間ですね。よろしくお願いいたします。自分が選んでいるので重量級で、ズシーンと胸に沈み込んでくるようなホラーが多いです。あと不条理・不穏系。自分はこういうのが好きなのだなあと思う。二冊目の表題作にした「七つのカップ」は、なぜ私たちは怪談を求めるのか、なぜ人は霊の存在を信じたいと思うのか、というテーマを描いた作品です。グリーフケアと怪談の関係。怖くて、忘れがたいほど胸に染み入る小説なので、機会がありましたら読んでみてください。もちろんその他の14編も怖くて面白いです。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiCbW9zVVBVtMryXce6LP9qhtPzROqZ99Z-cNB_M81cyT72BKjGdw7yN8gRn3l1P9eR-Kb1Ss_Vo7u1f2cGQbwyIGlA4eQebs2VNFKurnxMCAJgJyXTEgLcahBJ1Sfc9_xocTG8fvLuNuUlTTSmwf_bhS1ZMcR9oUO8Dd5J88rg6x9s91oMyYGuInNfZZs/s970/46307f91-57f4-45a5-892b-bd6fe0236221.__CR0,0,970,600_PT0_SX970_V1___.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="600" data-original-width="970" height="248" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiCbW9zVVBVtMryXce6LP9qhtPzROqZ99Z-cNB_M81cyT72BKjGdw7yN8gRn3l1P9eR-Kb1Ss_Vo7u1f2cGQbwyIGlA4eQebs2VNFKurnxMCAJgJyXTEgLcahBJ1Sfc9_xocTG8fvLuNuUlTTSmwf_bhS1ZMcR9oUO8Dd5J88rg6x9s91oMyYGuInNfZZs/w400-h248/46307f91-57f4-45a5-892b-bd6fe0236221.__CR0,0,970,600_PT0_SX970_V1___.jpg" width="400" /></a></div><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-8163246618620856382023-12-12T12:11:00.006+09:002023-12-12T12:18:56.396+09:00怪老人日乗:12月12日(火)<div style="text-align: left;">インターネットと一口にいっても階層になっていて、ツイッターを見る人はツイッターばかり見ているし、インスタを見る人はインスタが世界の大半だと思っている。そしてブログはというと……もはや変わり者しか見ていないと思いますねえ。だから安心して書けるところもあって、今日もそんな気分でブログのありがたさを感じているところなのだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">なぜというに、まあご推察のとおりで原稿がヤバいのである。今週だけでもあと3つか4つ。4つは無理だな。でも3つはやらないとマズい。今週といっても会社員は土日休むので実質金曜までだ。となると今日は火曜日ですから、なかなかどうして厳しい感じなのであった。テープ起こしすらできてないので、もうこれはゴッドは神か上帝か、なんて言ってる場合じゃない。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">でブログにそういう思いの丈を書き付けて、息抜きしているわけです。美輪明宏の「ヨイトマケの歌」で息を弾ませて帰ってきた視点人物が、泥まみれになって働いている母ちゃんの姿を遠目に見かけて、「勉強するよ」と言いながら泣いて今来た道を戻っていく、というあのくだりですよ。あの母ちゃんのような感じで、このブログはですね、あるわけですよ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">とりあえず今日は1本送らないとさすがにマズそうだ。なまくら刀でギリギリ首を切られるかもしれない。そんなわけで真面目に朝からやってはいますが、このところ仕事ばかりで運動不足もいいところ。歩かないので膝が痛くなってきてしまった。幸い多くの人を悩ませている腰痛とは無縁なのだが、膝が痛いのはねえ、こりゃ運動不足でしょうね。歩けばよくなりそうな実感が喉元まで出かかっており、でも走れば壊れる実感も耳元まで迫っている。アーアアー(ターザンの真似)。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">冒頭の話に戻ると、X上でベストホラー2023という企画を開催中です。皆さんどしどしご投票ください。ホラーを盛り上げたいという気持ちで、まあ金もかからないし、手間をかければできる話なので去年からやっているが、今のところ2店舗の書店さんからフェアをやりたいという話がきていて、えがったえがったと思っている。このまま隠然たる権威者となり、駅前の定食屋はタダで食べれる、みたいなそういうずるい立場にまで自分を持っていくつもりです。アーアアー(ターザンの真似)。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgV44S5rtdvyr6X4Li4HxV8zluO00Hm970dIMD-3-s1ST8_rxeZ6cCaJTrdXOA0SJtNwI5sLh5XdgmQFJ9s4-720hYrn7vLhz0ZtJFGaUBv5CN118sLuUqJ88-gz9ZGyhoSMTa1BczJWjUJ6PlP1o99xINtStz6cAB4ogOh5uuCvzBb__xcsFoWElas1vU/s1080/%E5%B8%82%E8%B2%A9%E3%81%AE%20-%20%E6%97%85%E8%A1%8C%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%80%81%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%AB%E3%80%81iPhone%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%20(1).png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="906" data-original-width="1080" height="268" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgV44S5rtdvyr6X4Li4HxV8zluO00Hm970dIMD-3-s1ST8_rxeZ6cCaJTrdXOA0SJtNwI5sLh5XdgmQFJ9s4-720hYrn7vLhz0ZtJFGaUBv5CN118sLuUqJ88-gz9ZGyhoSMTa1BczJWjUJ6PlP1o99xINtStz6cAB4ogOh5uuCvzBb__xcsFoWElas1vU/s320/%E5%B8%82%E8%B2%A9%E3%81%AE%20-%20%E6%97%85%E8%A1%8C%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%80%81%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%AB%E3%80%81iPhone%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%20(1).png" width="320" /></a></div><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">あ、書き忘れていたが昨日はホラーな打ち合わせが一件。うまく運べば来年はいろいろなものが出せそうだ。そのためには自分が作業せねばならず、打ち合わせは楽しいけど原稿を書くのは大変で、いっそのこと打ち合わせだけしてタイムマシンで完成した時間まで飛べたらいいのになあ、と思うのだが、いかがなものでしょうか。志村けんはいかがでしょうか。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-10448800645786696502023-12-08T02:15:00.003+09:002023-12-08T03:27:32.407+09:00怪老人日乗:12月8日(金)<div style="text-align: left;">てなわけでBirthdayとミッシェルばかり聴いているこの数日ですが、聴きながら自分がやっていた怪奇SFバンド(水銀魔術団)ももっとギターが上手ければややミッシェルみたいな感じになったのかもなあ、と思ったりもした。ああいう粗いガレージ的な演奏が好きなのだ。しかし自分には技術がないし、そもそも心が邪道外道な人間なので「悪魔の毒々おばあちゃん」とかそういう曲をやっていて、まあロックスターにはほど遠い。ちなみに水銀魔術団というのは、高校以来の畏友水銀2号と組んでいた2人ぽっちのバンドで、ライブもやらず音源も出しておらず、そのくせVHSを6本くらい出してます。どこにも流通していません。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さて今日はもう金曜日でしょう。まずいですねえ。某オカルトな解説は締め切りがしばらく延びたのでホッと一安心で、これは12月以内に出せればいい。ただ今週まだ4つくらいあって緊急事態には変わらず。火曜は某誌の入稿作業で一日潰れてしまい、帰宅は午前0時過ぎだった。水曜はインタビューの原稿書きをだらだらと夜まで。あれこれやること多く、気が散って捗らず。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">そのうちにいくつか進捗うかがいのメールも入りだし、木曜は頭が煮立ってきて、午前中「こうなったら俺の怖さを見せてやる」と二度寝してしまった。こういうことをするから人は怖ろしい。たまに「どうしてそんな珍妙な犯罪が」とニュースを見て驚くことがあるが、人の心のひだの中には毒々おばあちゃんが住んでいて、ときおりわけの分からないことをやらかすのだ。ところで皆さん、「悪魔の毒々おばあちゃん」ってホラー映画は知ってますよね?</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">で思いっきり寝たら多少元気復活して、部屋を片づけたり、シャワーを浴びたりする元気が出る。そうこうしてたら外出の時間だ。15時半から神保町にて取材。時間が少しあったので15分くらいでさらりとお昼を食べた。かきあげ丼と冷たい蕎麦を。取材は無事に済んで、そのまま飯田橋に出て某誌編集作業。黙々やって夜になる。帰宅して21時。奥さまから近所に野鳥がいっぱいいる川があると聞いたので、土曜にでもバイクで出かけてみよう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">夜は書庫にこもって某選考作業。書庫にはエアコンがないので冬場は寒い。もともと長居するところではないのである。机もないので床にぺたりと座って作業していると、お尻がみるみる冷たくなっていく。「見て!お尻がみるみる氷になっていくわ!」と寸劇をやりたくなるほどだ。自室から電気ひざ掛けをもってきてなんとかしのいで、作業を終えたら1時半。急ぎもうひとつ原稿をやらねばならないが、そんなことって、と思ってこの日記を付けているわけだ。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">1月だかには藤子不二雄Aのベストセレクションボックスみたいのが出るらしい。藤子Aは大好きだ。比べるものじゃないし、FはFで素晴らしいマンガ家だが、やっぱりAはいいよ。ドーン。</div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-59715606474343131272023-12-08T01:43:00.000+09:002023-12-08T01:43:01.566+09:00怪老人日乗:12月6日(水)<div style="text-align: left;">昨日はチバユウスケ氏の訃報があり、終日ミッシェルとバースデイを聴いて過ごしていた。今年はPANTAにはじまって好きなミュージシャンの訃報が続いてこたえる。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">昨日は某月刊誌入稿日。午前中はせっせとオカルトな解説書きを進め、急ぎ必要になった資料が出てきたのでバイクに乗って小金井の方まで。ジョスリン・ゴドウィンを借りてくる。ゴドウィン、ナチ・オカルトを論じた『極北の神秘主義』は持っているけど、それ以外の著作は手元にないのだ。私の住んでいるH市はそこまで大きな図書館があるわけではないが、近隣の市との相互利用があるから、合計4つか5つの市の図書館が利用できる。それらをフル活用すれば、まあまあそこそこ必要な本はフォローできるのだった。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">とここまで書いたところでこの手記は途絶えている……(書きかけで日付が変わっちゃったべい)</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2660814234968194225.post-69272333116985519842023-12-03T21:54:00.010+09:002023-12-03T22:04:23.257+09:00怪老人日乗:12月3日(日)<div style="text-align: left;">この日記、最近は「怪老人日乗」とシリーズ化して書き続けている。タイトルの由来だが、江戸川乱歩『孤島の鬼』の章タイトル「ふたたび怪老人」というのがやたら格好いいので、それからいただいているわけで、決して自分を怪老人と思っているわけではあんまりない。まあ一人称が「わし」で、「~じゃ」と語尾につけるような年寄りくさい幼稚園児ではあったので、そういう部分はなきにしもあらずだし、若者系/年寄系と大きく分けるなら、明らかに後者だろう。自分が元気なヤングマンだったという記憶があまりない。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">しかし老成しているか、といえばそんなことはなくて、できれば老けたくないし、なんなら20代に見られたいという煩悩があるので、最近は白髪も染めてしまっている。駄目だ。怪老人失格だ。こんなことでは諸戸丈五郎(『孤島の鬼』に出ているマジもんの怪老人)に「喝!」と怒鳴られてしまう。しかし丈五郎のような人でなしに説教されるようになったら、それこそもう猟奇の果でオシマイであろう。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">さて日記じゃ日記。今日は寒かったがいいお天気だった。そりゃそうだ。冬なのだ。当たり前のことは書かずに当たり前じゃないことを書きなさい。といかにも賢しらぶった文章読本的な意見が聞こえてきそうだが、ありきたりでもいいじゃないですか。寒かった暑かったと当たり前のことを書くのも大事なことではないですか、そうではないかね明智君。で、私は誰に向かって怒っているのでしょうか?</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">ええとですね、そんなわけで寒くて家にいたんですけど、いや、寒くて家にいたわけではなくて仕事があったから家にいたんですね。やることが細々とあり、ひとつは明日締め切りの解説仕事。これはちょっと珍しい仕事で英国心霊研究関連の資料をあれこれ書庫から出してくる。昔取った杵柄じゃないが、そもそも自分はオカルト専門家だった時代などないのだが、まあその手の話は好きであれこれ素人なりに読んでいたので、一般的な資料なら架蔵されているのである。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">で作業をしながら資料をあれこれ広げていて、コリン・ウィルソンの『オカルト』『世界不思議百科』などをずいぶん久しぶりに開いた。コリン・ウィルソン、好きだったよなあ。私は「鬱になったらコリン・ウィルソン」という持論があって、元気が出ない時、自分が駄目だと思えてしまう時、コリン・ウィルソンを読んで何度も元気を出していた。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">コリン・ウィルソンの守備範囲は文学、哲学、音楽、犯罪、オカルトと多岐にわたるが、その主張は一貫しておりかつ単純で、多くの現代人は悲観主義に陥っており、真の人生を生きていない、ニーチェやニジンスキーなどアウトサイダーと呼ばれる芸術家がそうだったように、あるいは超能力者や猟奇犯罪者がそうであるように、人は狭隘な現実の向こう側に突き抜けることができるのだ、というある意味楽天的なビジョンである。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">コリン・ウィルソンはこのことを手を変え品を変え書き続けた。ある意味同じ歌を歌い続けた作家といえるが、その主張には揺るぎがなく、ちょっと融通が利かないところもあるのだがそこもまた愛嬌で、博覧強記の人であることは間違いなく、結論はいつも同じ感じになっちゃうのだが、それでもついつい読んでしまう魅力があった。ウィルソンはイギリス人だが美味いアメリカ牛のステーキを食べたら元気が出た、みたいな読み味の人である。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">中でも『オカルト』はデビュー作『アウトサイダー』で“怒れる若者たち”として評価されたウィルソンが超常現象研究に本格的に深入りした記念すべき労作で、古今のオカルト現象を紹介しながら人間の可能性の拡大に広げていく話の持っていき方は実に面白く、興奮させられる。今久しぶりに読んだらあちこちに付箋が立ててあって、いや、やっぱりこれは面白い本だったよなあと思った。この本は大学の時に買ったもので、どこかの古本屋の店先(梅田だったか博多だったか)で紐で縛られているのを見つけて、いそいそと購入したのを覚えている。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiFbbgnwGh2-vEJzXNY3EXCv17jUtMWUE3INTF4vtjAGuTTrFprrJ8wZiYm2nbkN9aMvAa9mFx-mQWvbnPXbUo5K_cGvhFktG59c6h-IrXRliOkn0P-amKAHloCuuaYXr6082Trg8ff1lmHbLGSlQS38q7FPHgXEJcsxuU4sZ0xp_NtiJ7jXUEiPvGmIRk/s1477/63742.jpg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1108" data-original-width="1477" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiFbbgnwGh2-vEJzXNY3EXCv17jUtMWUE3INTF4vtjAGuTTrFprrJ8wZiYm2nbkN9aMvAa9mFx-mQWvbnPXbUo5K_cGvhFktG59c6h-IrXRliOkn0P-amKAHloCuuaYXr6082Trg8ff1lmHbLGSlQS38q7FPHgXEJcsxuU4sZ0xp_NtiJ7jXUEiPvGmIRk/w400-h300/63742.jpg" width="400" /></a></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">今日は日曜なのでこれから笑点の録画を見る。再三書いているが私は生きていて楽しいと思えることが少なく、その数少ない瞬間が笑点の録画を見ている時なのである。そのほかは何だろう。あんこを食べている時、コーヒーを飲んでいる時、ナッツ類を食べている時、バイクに乗っている時。あ、結構楽しいことあるな。これだけありゃ人生万々歳だ。所ジョージなみの趣味人だよ。南無阿弥陀仏。</div><div style="text-align: left;"><br /></div>朝宮運河http://www.blogger.com/profile/16058480280377773155noreply@blogger.com0