2026年8月11日火曜日

怪老人日乗:8月11日(火)

うおお、原稿が進まない。こういう時期はたまに訪れる。そういう時は大抵いくつかやるべきことが堆積していて、あっち考えたり、こっち考えたり、悩んでいるうちに頭が過負荷都市になってしまって、パワーダウンして寝てしまう、みたいなことが多い。昨日がまさにそうで、あれこれ手をつけるが収穫なし。むふう。

『アオイホノオ』33巻楽天ブックスから届く。このマンガはずっと読んでて、気づけば33巻である。初期に出てきた高橋くんが久しぶりに出てきて嬉しかった。ちゃんと人生を送っているようで安心した。1巻を読んだ頃は今以上に仕事がなくて、曖昧な生活を送っていたので、その頃に比べると今は大分ましである。テレビに出させてもらったり夢のようではないか。初心忘れず真面目にやりましょう。子供が夏休みの宿題をまったくやらず、だらだら横になっているのを見ると、明らかに自分の遺伝であるなあと思う。心理遺伝だ。

昨日はそんなわけで本を読んだり原稿を書いたりテープを起こしたりする。ところでテープを起こすという言葉、あるいはICレコーダーを指す「テレコ」という言葉(テープレコーダーの略)、すでに死語の世界に属するがそれでも使ってしまうのは長年の習慣だ。といってもわたしがカセットテープのレコーダーを使っていた時期はほぼなく(多分仕事では使ったことがない)その意味ではテープ起こしというのはしたことがないのだが、でも「テープ起こし」と業界では慣例的に言われているし、ICレコーダーもテレコと呼ばれているので、それに倣っているのです。これは原稿用紙を字数ではなく枚数でカウントするのにも似ていて、こういう習慣に馴染んでいるのはおそらくわたしの世代が最後だろう。

赤ちゃんの顔が赤い……白ちゃんの顔は白い……バブー……バブバブー……。


2026年8月10日月曜日

怪老人日乗:8月10日(月)

10日(月)の午前5時半でございます。あーあー聞こえますか。聞こえますか。なんだかお盆休みが世間では始まったようである。今年は祝日がはさまるからお盆が長いんだね。今日を休みにすればどどーんと10連休くらいになるわけだ。あまりそういう休みというのは人生で取ったことがないが、まあ学生時代に暇生活を満喫したからいいことにする。日記をつけます。

昨日=9日(日)はお芝居のアフタートークに登壇。こういうのは多分人生初。怖い演劇を作っている排気口の皆さんの公演『人足寄場』(於荻窪小劇場)である。不勉強にして排気口の皆さんがどういう出自なのか、どういう経緯で怖い演劇をやっているのかは分からない。秀逸な短編ホラー映画を作っておられる山河図という方々もいて、その方々と人脈的にかぶっているようなのだけど、どうかぶっているのか理解していないところがあって申し訳ないのですが、しかしともあれ今の若手のホラークリエイターの先端の部分、第一線のところにこの方々がいるのは存じ上げている。

そんな方々に認知されていて(特に主宰の菊地穂波さんに)アフタートークに呼んでいただけるというのは光栄なことで、お芝居の知識はほぼないのであるが、ホラー小説史的なお話になりそうだということでもあり、ほいほいとお邪魔してきたわけである。

荻窪まではバスという手もあるけれど帰りに困りそうだったのでバイクで。青梅街道をひたすら走れば着くのでごくごく簡単な道であった。しかし劇場前まで行ったけど近くにバイク駐輪場がないので困った。なんとなく駅の南側、昔ささま書店、今は古書ワルツがあったあたりに行けばなんとかなるだろうと思っていたのだが、そういえばこのあたりに住んでいた時代はバイク駐輪場なんていう贅沢なものは使わず、神社の脇とかに曖昧に路駐して、さっと買い物して帰っていたのだった。だからバイク駐輪場をきちんと探したことがないのだ。

検索してあっちこっち回るけど、Googleマップの検索がほとんど役に立たず。行ってみたら自転車用だったり月極の駐車場だったりして、おいおいと思う。そうこうしてたら19時が迫ってきて、差し入れなど買うつもりが時間なくなる。結局、劇場からほど近い区立体育館にラフな駐輪場があったのでそこに停め、ほてほてと歩いて行ったけど時間的には全然間に合った。19時前にちょっと顔を出し、一旦外をぶらついて(有閑倶楽部というKポップ居酒屋があった)また戻る。来場したXの相互フォロワーさんとばったり会ってしばし雑談。

19時半から開演。トリガーアラートがあるのが今風である。これこれの話題に関する台詞があるから無理しないでくれ、という警告だ。会場は30席ほどが満席、いいサイズの小劇場である。夏のある日、藪知らずの怪談を調べにきた民俗学者と、除霊を依頼されてやってきた霊能力者が、ある家の中庭で鉢合わせる。その家の人達はどこかおかしく、すれ違いがコメディタッチを交えて描かれるのだが、随所に日常がほころぶような、ピンと張り詰めた一瞬があって、おっと引き込まれる。その緩急が実によくて90分あっという間。ディベート霊能力者というおよそ好きになれなさそうなキャラクターが出てくるのが、見ているうちにこの若干インチキくさい霊能力者を好きになっているのが不思議であり、そのあたりのエンタメ感は実に令和のホラーという感じであるが、襖一枚へだてた向こうで何が起こっているのか、想像力を喚起して恐怖を表現する手法も堂に入っており、そのあたりは(作家の菊地さんがお好きだという)岡本綺堂の怪談をたしかに彷彿させるところがあった。最後にダメ押しの恐怖な展開があって、しっかりと怖いままお芝居は終わる。ときにコメディに振りながらも最後まで恐怖演劇という軸がぶれないのがお見事で、とても面白かった。

というわけでアフタートーク、そのあたりの感想をお伝えしつつ、焼きそばが作中に出てきたので自分の焼きそばを焼いていた時の体験談、あとは予定どおり岡本綺堂の話、それから『人足寄場』のインスパイア元が雨宮町子『たたり』だと聞いてびっくりするなどした。菊地さん、人にホラーをすすめる時には東雅夫氏の『平成怪奇小説傑作集3』とあわせて私の『宿で死ぬ』をあげてくださっているそうで、とてもありがたいと感じました。時間ぎりぎりまで「のど斬り農場」の話などもして、楽しく終了。案ずるより産むが易し、であった。



終演後、観にきていた澤村伊智さん交えて、劇団の皆さんとあれこれお話する。集合写真も撮って、『ゴボゴボギュギュ』の澁谷桂一監督、出演していたつぐみさんともご挨拶できて嬉しかったです。菊地さんには『怪奇の断片』お渡しする。ホラーな方々といいご縁がつながった機会でありました。お客さんもみんなホラー好きっぽかったし、未来は明るい。


(写真は排気口さんのXアカウントより拝借)


さて帰るべいと思ったら雨、まあバイクだから傘もささずに帰るしかない。安全運転で青梅街道をひたすら走り、自宅の近くまで。やっと雨が止んできたのでファミレスに立ち寄ってお夕飯たべ、深夜近くに帰宅した。風邪ひかぬようお風呂はいる。

というのが日曜日の日記であった。日中はお仕事をしたり、ラインスタンプを申請に出したりしていたよ。ところでラインスタンプ、文字を黒にしているのが結構あるのだけど、スマホのダークモード(背景黒)で表示したら黒が潰れて見えないかもしれない。うーん、そういうものだと思ってください。ワニはいっぱいいます。カニもいます。土曜日も原稿仕事していて、動画編集にも少しだけ着手する。あとグローグーのミニフィギュアが再発されるというので家族に頼まれネットショッピング。待機して12時ジャストに申し込んだら買えたけど、ちょっともたついていたらダメだったみたい。マンダロリアン&グローグー人気はすごいな。夜は家の前で花火をする。夏らしいことを少しはせねば。そうこうしてたらあっという間に週が明け少しく焦っているのだが、今更焦っても仕方ないという気持ちにもなっているのだった。がんばるしかない。

2026年8月7日金曜日

怪老人日乗:8月7日(金)

あっと驚く金曜日太郎である。その時、空がバリバリと割れて、その向こうから河童的な人間が手を伸ばしてきたのだが、金曜日太郎はそれをささっとよけたのだった。そのよけかたがあまりにも自然であったので、河童的な人間は思わず俳句を詠んだということだ。「古池や……」

というわけで今日は金曜日なんですけども、よく考えてみたら最近日記をつけたばかりじゃないでしょうか。今日はまだ朝だし書くことが決まっていないぞ。夜にすればよかった。というわけで近々の予定を書いておく。皆さんはそれをメモしてですね、冷蔵庫に貼っておいてください。ぴょろりんぴょろりん。

まず8月9日(日)荻窪小劇場にて劇団・排気口の公演『人足寄場』のアフタートークに出演。何を話すのだろう、人足寄場って何だろう。他の日のゲストをみると怪談師的なことをされている人が大半で、そういう人は持ちネタを話すことになるのだろうが、わたしは怪談もしらないし、ちゅるちゅると蒟蒻畑を吸いながら歩いているような人間である(比喩です)。そういう人が何を話せばいいのだろう。よろしくお願いいたします。

あとは8月22日(土)で三津田信三さんのデビュー25周年記念イベント、新宿ロフトプラスワン。土曜のお昼ですから皆さん来やすいでしょう。来てくださいまし。三津田さんのトークイベントというのはあまり機会がないし、本を持ってくればサインもしてもらえるというわけで貴重な機会です。わたしも横で相づちを打つだけは芸がないので何か企画を考えていく予定。わたしのサインコーナーもありますが、まあそれは奇特な方のみということで。持ち込み本もOKです。三津田さんからのプレゼント抽選会もあるらしい。

8月23日(日)はKukuriNezi vol.3。作家の森晶麿さんが芳林堂書店高田馬場店と組んでやっている作家のZINE即売会。入り口で1000円の入場料を払って、作家の作った本を買うという楽しい催しであるが、そこに今回お呼ばれしたので行く。ワニの本が出るのです。私の他、あすみねねさん、伊藤なむあひさん、岩城裕明さん、森晶麿さんというワニな布陣。どういうわけかこのところ文芸方面、とりわけストレンジフィクションを書く作家たちの間で、ワニブームみたいなものが起きているのである。ワニ絵をずっと描いてきた関係で、そこに混ぜてもらったというわけ。「ワニワニ日記」という連作イラストを描いています。

あと30日(日)は自分が出るんじゃなくて聞きにいく方で、東雅夫さんの芥川龍之介講演会(田端)に申し込んでいるけど、抽選に当たったのか外れたのか、まだよく分からない。Googleフォームで申し込んだら誰でもいけるのかなあ。東さんともだいぶ長らくお目にかかっていない。

それと個人的な用事といえば上京して以来ずっとお世話になっていた編集さんが早期退職されるのでその送別会に出たり、某オンラインイベントにビデオ出演したり、西武球場にナイターを観に行ったりする。推薦文を書いたカミラ・グルドーヴァの新刊が河出書房新社から発売されたりもする。そんな感じで8月も終わりでしょう。9月にはアンソロジーが2冊出るので楽しみである。大きな仕事をするのは大変だけれども、大きな仕事をしてこそこの稼業という気もするので、チャンスがあればどんどんやりたい。といってお待たせしているものも多いのだが。

2026年8月6日木曜日

怪老人日乗:8月6日(木)

もっくもくの木曜日である。かわいらしいネコちゃんを撫でている人がいるような気がする。そんな気分の午前4時であった。ガバリと西東三鬼のように起きる。

昨日は遠方(横浜)で打ち合わせ。午前1時半になぜか起きてしまって、そこから仕事をしていたので眠いといえば眠い。眠い水軍である。そんな水軍がいるかどうかはしらないですが……。さすがに6時くらいにちょっとだけ寝た。すでに朝から生活が乱れている。乱れ水軍である。ところで私は語尾を「である」にすることが多くて、ゲラをチェックしていると「であるからであるのであるのである」みたいな文章を書いてしまっていることがあり、参るのであるよ。

で朝ご飯食べてさらに取材の支度などし、午前11時すぎに家を出る。電車乗りついで横浜の某駅、K社編集者2名と三津田信三さんと打ち合わせ&取材。22日に開催されるロフトイベントの内容すりあわせである。せっかく横浜まで行くので取材もさせてもらおうと思い、25周年記念のインタビューを敢行した。好書好日に出る予定です。お昼ごはんを食べながら和やかにやって2時間ほど。

うちの近くに帰ってくると17時は過ぎるわけで、取材だけで1日暮れるのはよくないのだが、移動でちょっと疲れたなあ、とだらだらしてしまう。原稿進まず、胸のときめきやまず、宇宙人の誘拐やむことなし。夜は何をしていたのだっけなあ。さすがに眠くて早くに寝た気が。しかし最近は映画が全然観られてなくて、脳が悪くなっている気がするので、もっと観たり読んだりしないといけない。幸い8月はそんなに〆切がないのである。今週はちょっと涼しくて過ごしやすいが、これは関東だけのことのようだ。


2026年8月5日水曜日

怪老人日乗:8月4日(火)

くわっくわっくわ。火曜日です。うちには本が届く。自分で買ったものもあるし出版社からいただくものも最近は結構多い。そんなこんなで日に1冊か2冊は届くのが普通で、何にも届かないとポストが「お腹空いたよー、お腹空いたよー」と鳴くのである。そういうわけで昨日は2冊(雑誌1冊、画集1冊)届いて、ポストも「嬉しいよー、嬉しいよ-」と鳴いていたのであった。そういう人にわたしはなりたい。

ええとですね、昨日は仕事をしていて、月曜ですよね、仕事をしていて、いまいち捗らず。というのも翌日(つまり今日ですね)それなりに大きい仕事が控えているからで、気になっているのもあるし、その下準備に時間を要したのもあるし。でだらだらと仕事をするのであった。そこうしてたら子供が虫取りに行きたいという。友達と近所の雑木林に行くのだが、夜だからついてきてくれというのだ。夏休みといってもほとんど部屋にこもりきりであり、ほぼ即身成仏の世界であるから、そのくらいはつきあいましょう。うちは東京にぎりぎり属している埼玉よりの東京であるが、それがゆえにまだ雑木林が残っていて、カブトムシやクワガタムシも目をくわっと高僧のように見開けば、たくさんいることが忽然と悟られるのだ。まあややこしいいい方をしたけれども、とにかくまだカブトやクワガタがいるのです。

で近所の子も一緒に雑木林へゴー。あれこれみまわる。いないじゃないか。まだ仏教パワーが足りないのか。雑念煩悩が多いからか。煩悩即菩提の気持ちであらためて木を見る。木ってそんなにじっと見る機会がないな。いい経験だ。で3箇所ほど移動、もういないから帰るかと子供たちも諦めムードになっているが、わたしは何か感じるものがあってある木の根元をライトで照らしてみた。するとどうだ。いたいた、カブトムシが5匹ほど、何が面白いのかしらないが樹液をなめておられる。樹液さまーと拝むような気持ちなのかもしれない。大きなオスのカブトムシを近所の子がゲット。うちの子は虫があまり好きではないので、捕まえる気なし。まあいい経験であった。

夜はお風呂に入ったり、明日の準備をしたり、さらに顔面にパックをしたりする。お肌がつるんつるんになって地下室の蝋人形を驚かせて……っていう話は一昨日も書いたよな。まあいい、そんなわけでお肌のゴールデンタイムと言われている0時前には寝た。

起きて6時。火曜日である。仕事ちょっとして身繕い、朝ご飯食べて7時半には家を出る。六本木あたりのスタジオにて某番組収録1本。何度かご一緒している上條一輝さんと同席で心強かった。収録は10時からで1時間半ほど、上條さんがうまく笑いにつなげてくれて、私ももたもたしたしゃべりをフォローしてもらえた感じ。しかしカメラが回っている間は夢中になって喋るけれども、終わってみるとなんだかあれこれ話題をすっ飛ばした気がするし、逆に余計なこともずいぶん喋った気もし、後になって疲れが湧いてくるのであった。まあそれでもホッとして、上條さん、東京創元社のKさんといかにもオフィス街になじんだたたずまいのお店でお蕎麦食べて休息、11月の某企画の相談もちょっとだけする。

中目黒まで出て、そこでかっこいい感じのカフェや家具屋などを見た、と書いたら嘘になるので書かない。ふつうに副都心線に乗り換えてさらりさらりと村に帰った。うちについて13時半、まだまだ明るい。そんなわけでコーヒー飲みながら仕事再開。明日も遠出する仕事があるので仕事を進めておかなければだ。この数日、原稿をひとつも提出していない。ゲラは戻したけどそれ以外は手離れしたものがなくて、うーんうーんと思うのだった。しかしあれだね、「うーんうーんと思うのだった」って言葉としてはどこにでも当てはまるからすごいね。万能語だ。言葉のウェイパーだ。

夕方おやつ(白玉あんみつ)を作ってもらって食べ、お夕飯は地元の友人にもらった松尾ジンギスカンを焼いて食べる。毎年いただくのだが、これがとても美味しい。羊が苦手じゃない人は食べてみるとよろしかろう。で夜は取材の準備などで本読み。やること地味に多くて水曜日(5日)は午前1時半に目が覚めた。こりゃラッキー、いろいろやれると思って文庫解説のゲラチェックをしたり、本読みを進めたり、日記をつけたりする。

2026年8月3日月曜日

怪老人日乗:8月3日(月)

どよーんと月曜日である。なんというかあまり仕事が捗らなかったような……仕方ないという気もするような……な週末でありました。瓶の中からラメでコーティングされた河童が……こちらに向かって……ゆっくりと……な月曜日を過ごしたことはありますか?

というわけで日記をつけるけれども大したことはないのである。昨日でしょう、日曜日でしょう。朝ご飯をたべて仕事をやっていたのであるかなあ。子供は午前中遊びに行って、午後は『特攻野郎Aチーム』のリメイク版を見ていた。『エクスペンタブルズ』みたいだなと思ったけど、考えてみればこっちの方が早い。日中、イラストを描いて某所に送信する。6枚描く。文章だとうんうんいって悩むのに、イラストだとあっという間に迷わず描けてしまうのは、もともと欲がないからであろう。無欲になれば原稿は早くなるのだ。

午後もそんな感じでぼんやりいくつかの仕事を曖昧に。いくつも仕事があると作業内容が散漫になっていかん。ZOZOTOWNで服買う。夕方、東村山までバイクで走って図書館返却、ついでに旅行ガイドの類を何冊か借りる。夏なのでどこかに出かけたいけれども、せいぜい出られて日帰りだし、北関東がせいぜいだろう。いつか牛久大仏を見てみたいけど、どうなんだろう。帰りにまた雨に降られかけたが、ぎりぎりで家に帰り着く。夜は笑点の録画みる。

で今日は月曜日。所用あってが朝から1時間ほど外出、待ち時間に桜庭一樹『読まれる覚悟』読了。批評・書評が小説/書き手にどこまで踏み込んでいいのか、また評される側はそれをどこまで引き受けるべきなのか、という問題について考えたエッセイ。雑語りはいかんと常々思っている自分ではあるが、しかし必ずしもやっていないかといえばそうともいえず(特に詳しくないジャンル、作家については)、面白がっていいものをうっすら見下すというのはSNSでも容易に起こりうる話であり、いろいろ省みる機会になった本でした。それにしても桜庭一樹さん、読者に家を知られて近所に引っ越してこられたり、「今から和牛をたべにきませんか」と固定電話にかかってきたりしたらしい。それは怖いだろなあ。

あと顔面にかえるが貼りついて、ぴょんぴょんドロップシールだった。


2026年8月1日土曜日

怪老人日乗:8月1日(土)

はちがつだああ。ウーパールーパーの季節だあああ。という声が聞こえてきたけど、それは耳を澄ませば波の音であった。あいうえおの逆を知ってるかい?おあいうえだよ。そういうわけで今日は土曜日があったのであった。明日は日曜日があるのだった。昨日は金曜日があるのだった。バブー。

朝起きる。そりゃそうだ。でもさっきちらっとネットニュースみたいのが流れてきて、片岡鶴太郎は夜11時に起きると書いてあった。だから世間に当たり前などないのである。わたしは朝起きた。そして朝ご飯を食べた。パンである。野菜である。お皿である。コーヒーである。というかうちは朝ご飯のとき紅茶を飲むであるが、すぐにコーヒーも淹れるのである。ということは紅茶はカフェインとしてみなされていないわけで、なんだか気の毒な気もする。でも美味しいとは思っているのだ。紅茶は紅茶で好きなのだ。でも直後にコーヒーを飲みたくなるのだ。

で。片付けをさらりとして午前中はゲラを2つ見る。あとは諸方面に仕事のメールいくつも返す。岩澤宏樹監督からメールをいただいていたので、それにも返信する。そんなくらいでもう午前が終わってしまった。ダバシャー。お昼食べて午後はさらりと外出。所沢で映画ちいかわを見る。ちいかわについてはほとんど何も知らない。はんぎょどんと同じくらいの距離感である。でも評判がいいので観に行った。恐いという人もいる。ミステリーだという人もいる。ホラーだという人もいたっぽい。いい大人が何を怖がっているのかね、と思いながら泰然とみる。恐かった。ミステリーだった。ホラーだった。そして何度も後々思い返して、胸のあたりがぐーっと重くなるような映画であった。見てよかった。

帰宅して夕方、子供を習い事に連れていく。待っている間近くの駅で座っている。成城石井を覗いたらガラナの炭酸飲料があったので、話の種に飲んでみた。北海道人のなじみのガラナより少し甘みが遠い気がするが、これはこれでアリ。ガラナ自体の味はよく知るものである。というかこれが元祖で、北海道で広まっているのが日本ナイズドされたガラナドリンクなのだろうか。歩いているとダーッと雨に降られて、ふんどしの奥の奥までぐっしょりと濡れてしまった。ふんどしをしているわけではないので比喩であるが、まあそのくらい雨が降ったのだ。でも自宅に戻ってみると道路は乾いている。どうやら局地的な雨だったようだ。なんてこったい。お夕飯たべて風呂でホラー新刊すこし読む。夜はパックもらって顔面に貼りつけた。近くメディア出演があるので、お肌をつるつるにして驚かせてやるのだ、地下室の蝋人形たちを。

夜はこんな日記を書きながら仕事をしないとなあと思う。この週末であれこれ辻褄を合わせるつもり、火曜は収録、水曜はやや遠方で打ち合わせと取材、木曜は某誌入稿作業だから、来週も結構せわしないのである。気づけば9月になっていそうな。ウーパールーパー。



2026年7月31日金曜日

怪老人日乗:7月31日(金)

金曜日である。昨日は仕事からの帰り道、駅のモスバーガー店内でお弁当を広げて食べている人を見た。びっくりしたけど、何か事情があるのかもしれない。お弁当を食べることを許されたエージェントなのかも。そういうわけで人を軽々に判断するのはよくないし、モスバーガーは私も長いこと食べていない気がする。近くにあるのに。

というわけで今日は金曜日である。グザッと切り裂かれるような鋭い曜日だ。ええとですね、友人から聞いたところによると今、若い人で「名無し之太郎」というバンドがいるらしい。こういう物言いはいかにも老人めいていていやなのだけど、知らなかったのでしかたがない。でそのバンドの人たちは函館中部高校出身、すなわちわたしと同じ高校ということになる。函館というのは文化果つる地で、というか非常に荒っぽい漁師的なカルチャーの町なので、輩出した有名人は川内広範、五島勉のみ(あとは近隣で北島三郎、千代の富士)、という持ちネタがあったのだが、こういうおしゃれな若者がデビューしたとなると話が違ってくるのだった。むしろGLAYの人たちの方がやや年齢が近いので、バックボーンというか背景にある不良文化、暴走族的な匂いが伝わってきて「函館の人だねえ」という感じがするのだけども。

いきなり脱線したので日記をつけるけれども、昨日はですね、午前中原稿をやって昼から飯田橋に出て某月刊誌の作業。これが入ると原稿の手が止まってしまうので悩ましいのだ。前も書いたけどもっと都会に住んでいるか、編集部が近所に越してくればいいと思うのだが。ともあれ夕方までやって帰宅。まだ暑い。ええとお夕飯は何だっけ、パエリアだ。夜原稿やる。インタビュー記事、9割方までできたところで睡魔がどろどろと迫ってきて、やめてくれろといいながら寝る。移動中は送っていただいた木下龍也さんの日記『日記の舌』読む。わたしの名前が出ているというのでナナロク社の方がわざわざ栞をはさんで送ってくださったのである。心遣い、気遣い、真心、おにぎり、お重箱、おせち、鯉のぼり、そういう感じのありがたさであった。



ところで木下さんの日記に私が登場する4月28日はこの怪老人日乗でも記述があって、読み返してみるとこちらにも木下さんが登場する(蛙坂須美さんと木下さんの対談の項)。しかし端正な文章で綴られた木下さんの日記に比べて、わが怪老人日乗は例によってぐじゃらぐじゃらな内容であり、これでいいわけあんめえ、日本人、と「ザザンボ」だか「バリゾーゴン」だか忘れたけど、渡辺文樹監督の映画のポスターのようなことを思うのだった。知らない人は検索してくれ!

で今日。それでも朝の4時に起きられたからいいとする。インタビュー原稿は一旦止めて、好書好日の時評原稿を書く。毎度のことながらギリギリである。ぎゅっと詰めてやっている。もっと計画的に進められたらいいのだが、と思いつつ8年経ったからもう直らないであろう。バブー。時評できたのが11時、さらに昨日のインタビュー記事の続きを書いて、リードなどつけ足して送る。お昼食べて午後外出。渋谷まで。闇さんにお誘いいただいて『記憶汚染展』内覧会に行く。ビームというギャラリー、どこじゃいなと思ったら何のことはない、渋谷で唯一用事があるまんだらけの入っているビルであった。しかしいつもは地下に行ってしまうので、4階まであがったことないのよお。

と叫びながら4階まで行き、『記憶汚染展』見せてもらう。近くに頓花聖太郎さんのお姿があったが、こちらに気づいていない風だったし、ちょっと距離もあったのでご挨拶せず。不人情なことであった。もっとフレンドリーに接近していけばよかった。大人げないことであった。展示は記憶のねじれ、改ざん、歪みなどをテーマにした写真、オブジェが並んでいて、なるほど記憶異変というのはホラーでも重要なテーマだし、心霊的なモキュメンタリーからこっちに進んできたのか、といろいろ考えるきっかけも与えてもらった感じで、とても面白かった。最後まで見て、もっかい途中から見よと戻ったら深津さくらさんと遭遇する。ちょっと立ち話。大阪でのイベント以来である。

渋谷にはあまり用事がなく、ホームの池袋に早く帰ろう、と思って帰る。存外時間が早かったのでパルコとルミネで洋服見る。前も書いたかもしれないが、こういうファッションビルって何歳まで立ち入ってもいいんだろう。そろそろ年齢オーバーな気がしているが、といって百貨店で買うというのも何だし、どうしたらいいんだろう。和尚の格好が一番いいのだが、経歴詐称になりそうだ。電車では松原タニシさんの『恐い日常』読む。お風呂で読了。いろんなものが怖くなくなったタニシさんによる、率直なエッセイ。




2026年7月30日木曜日

怪老人日乗:7月30日(木)

 もっくもくの木曜日だあああ。というわけで木曜日のピュ、である。南無阿弥陀仏。ええとですね、数日日記をつけていなかったけど何をしていたのかな、どれどれ脳みそを開いてみましょうか……。

昨日はなかなかのイベントであった。人生で初めてだと思うのだが、自宅で取材があった。某月刊誌の本棚探訪企画である。紹介してもらえるのはありがたい話であるが、うちはいわゆる普通の住宅街の民家であり、家族と同居している家の中に書庫があるというわけだから、かっこいい仕事場とか、クールな和尚さんの説教部屋とか、そういうものではないのである。それはそれとして一生懸命書棚を整理する。入らないものはとりあえずイケアのでっかい袋に入れて、寝室に放り込んでおいた。わけのわからない雑貨の類もすべて寝室に置く。かかか。

午前中はそわそわして仕事にならず。京極夏彦さんなら直前まで原稿を書いているのだろうが、わたしはそんな精神力がないので、早起きしたのにずっとソワソワ片づけものをしていた。家族もそんな感じ。で午後2時、うちの前をタクシーが通り過ぎていく。あれかな、と思ったけど停まる気配もないし、違ったのかと思ったらチャイムが鳴った。うちだった。タクシーの運転手さんが危うい人で、あちこちぐるぐる走り回っていたらしい。白昼の暴走族だ。

で某月刊誌の編集さんはじめ、担当のライターさん、イラストレーターさん、外部編集スタッフさんが来て総勢4名、手狭なうちのリビングは文鳥もいるし満杯である。ちょっと休んでさっそく書庫と仕事部屋見てもらい、どっちをメインで紹介してもらうか決める。書庫のほうが面白いということで、それでもうちの書庫は変な形をしているので、スタッフの方々であれこれ合議をしておられた。軽くインタビュー的なものも受けて2時間ほどで終了。暑いなかおつかれさまでした。

その後夜は原稿書きしようと思ったのだが、なんとはなしに気が抜けて、ぼんやりと過ごす。とはいえ原稿は進めたのでご安心くださいって誰に言っているのか分からないが、最近はタイマーをかけてとにかく1時間で1枚は書く、というようにしている。すると起きている間、10時間座っていれば10枚は進むわけで、そういう人にわたしはなりたいと思っている。

それが水曜日でありまして、28日(火)は何をしていたかといえば解説をやっていたのかな。文庫解説を。そんな気もするが……カレンダーを見るとどこか出かけた形跡もないし、家で仕事していたのかなあ。月曜日は27日か。この日も原稿やってたんかいねえ。書評も1本送った記憶あり。あとは片づけなどをしていたのだったか。そうそう、火曜日は『怪奇の断片』の発売日だ。まだ書店で見られていない。どどーんと展開してくださいよ。おかえりなさいませご主人様、という言葉を夜に聞いたら死ぬらしい。




2026年7月25日土曜日

怪老人日乗:7月25日(土)

どっしりと土曜日。何かのコマーシャルにでもありそうなフレーズだな、どっしりと土曜日。ないか。ええとですね、今日は久しぶりに予定なし。外出の予定がないのはありがたい。でもまったくないのも人間がぼける気がして、ちょっとくらい人とあった方がいいのだろうなとは思う。そんなわけで木金は外出したのであった。そのあたりのことを書く。

木曜日「うわああ」と原稿をやる。あらかたできたところで夕方外出。近場なので気が楽だ。池袋のジュンク堂書店本店へ。近場といっても電車で20分くらいはかかるんだけど、一本でいけるのがだいぶ違う。気持ちが楽である。なんか普段着でいい気もするし。

お夕飯どきにかかっていてお腹が空きそうだったので、駅のコンビニでファミチキを買って、ジャック・ケルアック的に路上食べする。そうだ、私は高校生の頃何を読んでいたのかよく思い出せないのだけど、ケルアック『路上』を読んでいたんだった。あれは結構影響を受けてしまった本である。話を戻すとそんなわけでファミチキを路上食べしまして、ジュンク堂9階へ。春日武彦さんと蛙坂須美さんの対談。恐怖と記憶をめぐるトークイベントである。お二人の本の話をするのかと思いきやそんなことではなくて、互いの怖いものは何か、という話がメイン。それが具体的で面白かったし、具体的にどんな作品でどう描かれているのか、というあたりが語られて作品論になっていたしで、大変にためになる感じだった。お二人は嗜好が似ているというか、怖いと感じるあたりのものが共通していて、そこも噛み合っていてよかったと思う。

会場には倉野憲比古さんと中公の編集Nさんの他、怪談方面の深澤夜さん、卯ちりさん、酢豆腐さんなどが来られていて、なかなか怪奇度が高い感じ。お夕飯は結局最寄り駅までもどって食べて帰る。帰宅して22時。仕事しようかなと思いつつ、頭ぼんやり。暑いものね。

で金曜日。ちょっと早起きして仕事再開。解説原稿書き進めつつインタビューのテープ起こし。あちこちにメール返信もする。午前から飯田橋に出て某月刊誌の校了作業。午後に終えてそのまま阿佐ヶ谷。ザムザ阿佐ヶ谷にてサイコシス公演『新選組in1944』をゲネプロで鑑賞。サイコシスさんの舞台は第2回公演から毎年拝見しているが、今回もとてもよく、負け戦が決定した新選組隊士が1930年代のドイツに行き、ナチスと手を結ぶという奇想、そこに1940年代の中国大陸の女性の意思が絡んでくることでさらに事態は複雑になり、最終的には死屍累々、絶えることのない大量死の歴史とそこで圧殺された個人の怨念、そして日本においては吉田松陰以下の薩長閥による国家の私有化への異議申し立てが行われる、という奇想天外、ほとんどこりゃ歌舞伎とか江戸の読本みたいな話だなあという内容で、台本を書いた高取英はもちろんすごいのだけれども、それを現代の格好いいゴスかつ元気な美意識に落とし込んだ森永理科さんの演出もすばらしく、緩急のつけ方が相変わらず非常に好み。演劇やってる人たちはすごいなあと毎回思う。フィジカル的にも精神的にも。でも公演観ると楽しそうだなあと思うし、お芝居の「魔」みたいなものを感じるのでありました。

で今日の午後になっちゃたから今日の日記もあわせてつけよう。水曜日うちに取材が入ることになって(本棚取材)そんなこんなで少し片付けをする。ゾイドを磨いたり。ものを並べたり。子供が気を利かせてサメのロボットを貸してくれた。これも飾っておくかあ。で仕事少しやってたらお昼どき。

午後は清瀬市のひまわり祭りを見に行く。近所に住んでいながら一度も行ったことがなく、それももったいないということで出かけてみたのである。駅前からシャトルバスが出ているというので、なかなか行きづらそうな場所なのだが、バイクで行ったら存外近かった。まあ屋外で屋根がないので暑いは暑いのであった。しかし私は前から書いているとおり暑い寒いの話を書くのが好きではないので、そこはスルーする。ひまわりが一面である。眼窩に、じゃなくて眼下に一面ずらりである。まるで人間が植えられているようであった。おそろしいことであった。ひまわりの中を歩き回る。ひまわりというのは変換すると向日葵と漢字で出てしまうけれでも、平仮名で書いた方がしっくりくるので平仮名で書く。軽く見て帰るつもりだったが、どこまでも延々とひまわり畑であり、アメリカのホラー映画のようだ。ここで迷路など作ったら面白いだろう。ひまわり切って持って帰れるコーナーがあって、1000円払って切りたい放題、ジョギリショックである。というわけで9本ほどお花をもって帰った。来週自宅に取材が入るから、これを花瓶にいけておこう。そのままコーヒー豆を買ったり、食材を買ったり、薬局に寄ったり、図書館で本を返したりとまとめてあちこち用事を足す。それだけでも熱中症になりかけ。大変だあい。

ところでふと気になって実家の母に連絡を入れてみたら、今父と上京してホテルに泊まっているという。父は仕事をしているのだそうで、夕飯一緒にどうかと誘ってみたら大丈夫とのこと。家族3人で急遽江戸川橋の椿山荘に向かう。ホテルの部屋を見せてもらい、ほへー、とお上りさん気分で部屋をなめ回し、坂の下にあるビストロで夕飯。前に椿山荘でヤボ用があったときにランチを食べに来たことがあるお店で、夜も美味しかった。両親とあれこれ。夏場は繁忙期ということもあり、なかなか帰省できないので、突然だが会えてよかった。帰宅して22時半。風呂に入って仕事す。「仕事のないときに遊ぼう」とか思っていると一生遊ぶ予定が立たないので、今日みたいに唐突でも無理やりでも予定を入れて、思い切って出かけてしまったほうが後々いいのである。

2026年7月22日水曜日

怪老人日乗:7月22日(水)

さて三連休も終わりまして、山から小僧が降ってきましたね。どういうことだろう。書いていて意味が分からないことって、あるよねー。というわけで今日も日記を書いてみよう。暗闇の中を、灯火も持たずに歩くかのごとき、南無阿弥陀仏の声のみ聞こえて……そういうひんやりした気分で読んでください!

ええとですね、三連休はそんなわけで基本的に仕事。出かけたといっても子どもを習い事に送ったりとかそんな程度かな。確か。あとは先日も書いたけど夫婦で中華を食べに行ったりとか。そんなくらいでありました。買い物とかもせず。最近思うのだけど、1000円札の価値って以前の500円くらいになってませんか。あっという間にいなくなるんだけど。私は現金派なので、なんとかペイとか一切使っていないんですけども、そのせいもあって現金の減るのの速さを体感する。以前は「財布の中の頼れるあいつ」的ポジションだった5000円札も、さらりさらりと気づけば姿を消している。どうしたことだ、って物価高なんだろうなあ。まだ1ドル100円くらいに戻らないかしら。と思っていたらイタリアで仕事をした会社から原稿料の通知がきてユーロ支払いだという。こういう時はせこいので「よしよし」と思うのであった。ということは外国で仕事すればいいのか。誰か外国で仕事ください。ハローハロー、わたしは宇宙のカモメです。

今日は朝から外出、取材2本続けてある。こんな機会はそうそうないのだが、どっちも神保町だし、重なっていた方が疲れなくていいかな。午前中は集英社で神永学さんの取材、午後は小学館で一木けいさんの取材であった。どちらも楽しくお話をうかがう。前者は媒体が「青春と読書」、後者はウェブ小説丸。終わって16時くらい、へろへろになって電車に乗り、座れたので池袋から寝る。ちかれた。夕方でもまだ外は暑く、「どうなっているんだい」とモグラに問いかける。モグラは「知らねえよ」と海のほうに駆けていった。モグラのくせに青い色をしていた。不気味であった。

帰宅してコーヒー淹れて仕事再開しようにも、疲れているからかあんまりやる気起きず。しかしやることは多々、〆切過ぎているものも多々で、頭が混乱してくる。ひとつひとつ粛々と片づけるしかあるまい。南無阿弥陀仏。

そうそう、小池壮彦『怪奇の断片』の編者見本が自宅に届いた。でっかい段ボールで何だろうと思ったら、分厚い大ボリュームの小池本でした。解説読み返す。なかなかよく書けているのではないか。しかしその後に付いている小池壮彦さんのあとがきがいい。やっぱり小池さんは文章がうまいなあ、と舌を巻く。本編もぱらぱら読み返すが、いやあ、怖い。鬼気というか霊気というか、そういうものが本から滲んでいて、こりゃおっかない本ですわ。ぜひ手に入れてみてください。現物の写真はまた載せます。



2026年7月19日日曜日

怪老人日乗:7月19日(日)

ピーンプーンポーンポポポーン。宇宙語。

そこで改行すんのか、ってところで改行してみたけど、まあ日曜だからいいでしょう。昨日は午前1時半から仕事するというめっちゃくちゃ太郎(めっちゃくちゃ家の長男)みたいな生活を送っていたので朝7時くらいですでに眠かった。合歓太郎(合歓の木から生まれた一族)みたいであった。それでうとうとしながらもがんばって働き、仕事用の本を読んだり、取材用のゲラを途中まで読んだり、文庫解説を1本仕上げたりした。

で夜は子どもがいなかったので隣駅に出て中華料理を食べる。できたばかりの頃は空いていたのだが、最近は混んでいて、お店の人はえへらえへらと嬉しそうだ。帰宅して録画したまま見ていなかった笑点を見て、夜は床で寝る。床で寝るとよくないなー。最近、肩とかが痛いということは以前も書きましたけれども、その痛さがよりじんじんと広がってですね、実にいい感じですね。バブー。

そんなことではいかんと思ってベッドに移動して2時間ほど寝直す。やっぱり赤ちゃんはね、転がっているのがお仕事だね……。ええとそういうわけでメールを見たら、書棚というか書斎というか、そういうものを取材させてほしいという依頼。ありがたし。ずっと出たかった企画なので受ける方向で。あとは請求書3つ書いてメール送信。最近は請求書を出してほしいと言われることが増えて、これはフリーランスのなんとか法とか、そういう規制が厳しくなった関連だろう。まあこっちは書式があるので、そこに記入してPDFにするだけだが、微妙に手間はかかりつい後回しになる。事務仕事をする人を雇っていたら、このあたりは楽なんだろうなあ。でもそんな贅沢は許されないので自力でやってます。

2026年7月18日土曜日

怪老人日乗:7月18日(土)

うわあ、土曜日の深夜2時だああ。というわけでいきなり深夜に日記をつけた子だーだれ、わしじゃ。暑いと効率が落ちる。認めたくないけどめっちゃ落ちる。わたしはサイバーウォーリアーなので暑いとか寒いには影響されないぜ、と自分では思っているんですが、多分めちゃめちゃ影響を受けているので、頭がぼんやりして働かないし、眠くなるし、暑いとダメだなあ。仕事の効率がガタ落ちである。ただでさえ原稿書くのが遅いのに……テキパキできなくなっているのは、加齢と暑さのせいでありましょう。それにしてもなあ、間に合うと思って歩いていたら電車に乗り遅れる的な(喩えです)そういう感じが多いので、せめて部屋を涼しくしようと思ってサイバーウォーリアーはエアコンを入れました。快適です。

昨日(金曜日)は取材の日でありました。朝から原稿書きやって、うーん、最後まで書き切れない!すまん!と思いつつ昼から神保町。15時からインタビュー取材一件、楽しい取材でありました。来週は取材がまた神保町で2本あるから、ちょっと気を引き締めていかないとまずいサイバーウォーリアーなのです(しつこい、そもそも誰なのサイバーウォーリアー)。

そのまま飯田橋に立ち寄って某月刊誌の仕事をすませて帰宅したら19時半。こういう時もっと都心に住んでいたら、飯田橋あたりのマンションに住んでいたら、と思わないでもない。がそういう人生は訪れないので電車の行き帰りでせめて本を読むのであった。帰宅してお夕飯、食べて部屋にこもったけど眠くなって床で寝る。で今起きたというわけなのだ。遅れをこれから取り戻すぞ。

昨日は仕事の情報解禁がいろいろ。まずは小野不由美さん『幽冥の岸 十二国記』の収録作品タイトルが発表され、あわせて解説者がわたしであることも告知された。そうなのです、解説を書いているのです。世界中に読者がいる超ビッグタイトルですし、小野不由美さんの代表作、何より大好きな作品ですから。光栄なことです。何を書いたかについては発売日まで触れられません。収録作についても同様。会っても聞かないで。さよなら。

あとはですね、もうちょっと後で告知しようと思っていたけど、ネットに書誌情報が出ていたみたい。『逃げられない』『こんなはずじゃない』というホラーアンソロジーを角川ホラー文庫から出します。「ない」シリーズです。モチーフじゃなくてシチュエーションを揃えた珍しい試みのアンソロジーですけども、面白いと思います。詳細については追ってまた。原稿やろ。昨日はなぜかアイスもなかを食べてしまったサイバーウォーリアーなのであった。



11月のイベント仕事が2つ入る。11月って……もう冬だよ、年の瀬だよ……山瀬まみだよ……と思いながらも引き受ける。今のところ9月と10月は何もないけど、この調子だとひょっこり何か入ってきそうではある。

ところでこの絵は何かと思っている方も多いでしょうが(3人くらい)ペイントで描いた絵です。以前はアナログで描いた絵をスキャンしており、ワニ絵も全部そうやって描いていたんですが、最近はペイントソフトを使って描いてみたら手で描く以上に下手さが際だっており、これはこれでいいのではないか、と思って活用しているのです。普通は逆で、デジタルを活用するとうまく見えるわけですが、わたしの場合、ノートパソコンの狭いタッチパッドみたいなところで指で描いてるから、もうグジャグジャの感じになり、それはそれでいいのではないでしょうか。

ところでこの日記、誰が読んでいるんだろう。記事を公開すると10くらいカウンターは回るんだけど、世界の人口が2800億人くらいいるなかで、10人というのはかなりの少数精鋭ですよ。読んでますよ、という方がいたらXなどで名乗りをあげていただけると嬉しいです。

2026年7月16日木曜日

怪老人日乗:7月16日(木)

もっくもくの木曜日である。早いな。やめてくれ。ええと日記をつけますが、前はどこまで書いたんだ。星海社のイベントに出たところまでか。月曜日もイベントもう一本。平日にやるとは珍しいけど、そういう日もあるのだ。17時くらいに家を出たから、それまでは原稿仕事をしていたのだろう。トークでしゃべることも考えていたのだった。で19時に渋谷へ。道玄坂をのぼってロフトナイン渋谷。って初めていったけど要はユーロスペースの1階だったのか。これまで気づかず通り過ぎて映画を観にいっていた。

で19時ちょっと前について主催の松竹の方々と合流、控え室に行ったらすでに中田秀夫監督、松原タニシさんは到着しておられた。中田監督とは初めてなのでご挨拶。監督はジムに行ってお腹が空いたとのことでゆで卵などを食べておられる。そんなこんなで和やかにイベントの相談。平凡社の担当Aさんも売り子に来てくれる。本が売れるといいけど、どうかなあ。

というわけでイベント開始して、『事故物件ゾク恐い間取り』の感想を私がお伝えしたらそれに答えてくださる形で、見えそで見えない幽霊の話とか、逆回転の音声の話とか、いきなり細かい心霊表現的な話題が出て嬉しい。というわけでしばらく新作の話をし、次の30分では鈴木光司さんの話、米国版『ザ・リング2』の撮影で渡米した際、鈴木光司さんも見学にやってきて、二人だけなのに英語で会話したという笑い話を聞く。いい話じゃ。休憩挟んでそこからはタニシさんのコーナーで、あちこちで撮影した事故物件映像と画像。海辺で手を振る貞子とか、床下からでてきた巨人軍の選手名鑑とか。あんまり寝ずに行ったから心配だったけど、お二人のおかげで最終的にはとっても盛りあがってよかったです。

最後はサインコーナー。Blu-rayを買う人が多かったせいか、わたしの知名度のなせるわざか、あまり本は売れなかったですね。まあ8月のロフトでまた売ればいいかあ。8月はメディア露出もまたあるので、在庫が動くことを期待したい。とはいえお客さんの中には星海社のイベントにも来てくれた方が複数、ありがたいことでございました!

その後近くのお店で軽く打ち上げ、終電になったので先に帰る。皆さんは家が近いかタクシーなのであろうが、東京西郊に住んでいるわたしは11時半にお店を出るのでも結構ぎりぎりであった。で疲れてちょっと寝たりしながらも、原稿をぼんやりと進める。14日はメディア出演のオンライン打ち合わせ。15日は飯田橋に出て某月刊誌の作業少し、さらに松竹試写室に行って『だぁれかさんとアソぼ?』みせてもらう。フルーツジッパーの方が主演をしているのだった。てっきり高校生役の誰かだろうと思ったら、大人のカウンセラーの役がそうだった。バブー。

今日も原稿。メールが届いて「もう校了間近だわよ」というので、その会社のを先にまわす。昼前に仕上げて送信。こういう順番抜かしみたいなことは申し訳ないけど、仕方ないのであった。せめて他のもせっせとやろう。バブー。




2026年7月13日月曜日

怪老人日乗:7月13日(月)

わ、怪老人日乗が1週間も開いてしまった。めーずらし。なんでかなーと思ったのですが普通に時間がなかったのである。時間がないということは、未来人でもあり古代人でもあるということだ。君はどっち?

と意味の分からないことを書きながらちょっと日記をつける。ええとですね、先週はまあ色々あったのだよなあ。会食があったり取材があったり。思い出してみると木曜日はご近所の作家Mさんと会食。某社の編集さんを交えて中華を食べつつ、あれこれと歓談する。楽しい会でした。

そのまま電車に乗って国分寺、髪が長くなってきたのでカットに行く。パーマをかけると3時間とかかかるわけだが、カットだけだと1時間以内で済んだのでよかった。美容師さんに「近所の美味しいかき氷屋ができましたよ」という話を聞く。ほえー。しかし一人ずつしか注文を提供できず、2人組で行くとしても10分とか時間をずらして予約を取らないといけないらしい。5人組とかでいったら最初に食べる人と最後に食べる人で40分もずれるわけか。なんだかそれも回転が悪い気がするけど。その日はそれで帰宅。

金曜日は昼から双葉社で取材、恩田陸さん。恩田さんとは昨年『珈琲怪談』のインタビューでお会いして以来。10年ほど前からあんこが食べられるようになった、という興味深い話をうかがう(もちろんそれだけじゃないけど)。暑いので日傘代わりに雨傘を差して歩いていた。帰宅してそのまんま原稿したのかなあ。

で日曜は午後から飯田橋、「ホラーマーケット 怪談即売会 第2夜」に参加。去年も出演した星海社の即売イベントである。人気作家がここでしか読めない本を売るわけで、そりゃあファンは買いにくるわね。昨日はものすごく行列して、建物の外まで人があふれかえったらしい。売り切れも出ちゃったらしい。私のイベントは最終日だったのでそこまでの混雑は見られず、しかし常に会場に人が入ってきている状態で、正直ホラーマーケットがここまで成功するとは予想していなかったですよ。




で会場の学校跡に向かう。もともと看護学校だったところを貸しスタジオにしているらしく、それにちなんでイベントも学校の怪談絡み。学校に入れること自体が楽しいですね。担当の丸茂氏と合流、あちこち案内してもらった後(今年もどの本もこってるなあ)控え室へ。ちょっと休んでいたら15時になったのでイベント会場へ。入らなかったらどうしよー、と思っていたけど蓋を開けてみたら結構な来場者で、ありがたい~と思いました。さらにありがたかったのは私のイベントにいつも来てくださる方々が、あっちにもこっちにもいらしたことで、参観日の気分で心強かったです。

イベントでは持参していった年表(作ってってよかった!)をもとに、学校の怪談ホラーがどのようにジャンル化していったか、という流れを丸茂氏を相手に1時間ほど。なぜか「昭和が終わった日、泣きながら報告してきたKくん」という思い出話をしてしまった。このところ皇室に関する報道が多いからだろうか。小野不由美、恩田陸が整備したものが高見広春、綾辻行人を経て甲田学人にいたるよー、という話でありました。もちろん常光徹ラインの話もしました。こちらは16時までだと思っていたのですが、15時50分までだったそうで、妙に丸茂氏が慌ててるなと思ったら、そういうことだったらしい。すまん。

それからあちこちの方に声をかけたり、かけてもらったり。作家のあすみねねさんが来ておられたので(ワニ仲間)初めてご挨拶する。Xで繋がっている明治怪談マニアの酢豆腐さんも来られていたそうだが、どの人か分からず。おそらく質疑応答で手をあげてくださった若いメンズのどちらかだろう。

丸茂氏の計らいで「放課後図書館」という体験型ホラーイベントに参加、この手のものは初めてなので新鮮で面白かった。みんなで輪になって梨さんが書いたホラー小説を読んでいるうちに(暗いので老眼で大変よ)なんだか変なことが起こり始めて……という話で、結末が複数あるのが現代風。この手のカルチャーにほとんど触れてこなかったので、なるほどなー、と大いに感銘を受けたのでした。こりゃ面白いし、流行るわね。

その後星海社の方々が鬼の勢いで会場を片づけ、そのまま打ち上げ会場へ。神楽坂の素敵なバー。お店の女性マスターさんが私のイベントを見てくださったそうで、あれこれとお話しする。打ち上げではお隣が清涼院流水さん、その他豪華な方々に囲まれて、楽しくお酒を飲んで、といってもわたしはジンジャーエールなんだけど、そういうものを飲んで、2時間ほど楽しく打ち上げて散会。打ち上げは18時からだったので、案外にも早く帰れて帰宅したら21時半頃。冷蔵庫にケーキがあったので珈琲いれてそれを食べ、夜中に仕事。4時までやって寝る。へろへろへろ。で今日は渋谷でトークイベントだ。大変だけどがんばるぞい。ボルゾイ。


(怖い同人誌売り場)


2026年7月6日月曜日

怪老人日乗:7月6日(月)

あらかじめ言っておくが今日の日記は内容がないぞ!これといって事件はなかったからなあ。昨日は普通に仕事をして、疲れて11時くらいに寝た。お風呂で『ザ・ムーン』の1巻を久しぶりに読み返して、面白いなー、っていうか面白いのかこれは、なんだかヘンなマンガだなやっぱり、と思っていたくらいである。心が揺れたことといえば。あとはご飯が手作りの餃子で、たくさん食べました。50個焼いてみんなで全部食べた。コーラも飲んでいいあんばいである。わたしは下戸なので、お酒が飲めないどころか、沼があるとカエルのように飛び込んでしまうのである。

世間はボーナスの季節である。わたしはボーナスというものを一度ももらったことがない。もらってみたいものだと思うが、それには会社に在籍しないといけない。してみたい気もする。誰かさせてくれい。よく親戚の伯父さんが会社をやっていて……みたいな話を聞くけど、いや、よくは聞かないな、そういう話もあるのだろうけど、そういう場合、わたしを在籍させてボーナスを支給してくれてもいいんじゃないでしょうか。と思うけど、うちの親戚に会社をやってる人はいないなあ。法事でお坊さんと一緒になってお経を唱える人はいたけど、あの伯父さんは学校の先生だったはずだ。

今日は打ち合わせが午後にある。来週のトークイベントの内容を話し合うのだ。大人がいっぱいくる、と思うけどわたしが一番年上の可能性があるわけで(あるだろうなー)なんだかそう思うと人生は夢まぼろしの如くである。うんと世話になった編集さんが某社を早期退職されるそうで、これまた無常を感じるのであった。わたしは今の仕事に就いて約20年だけど、この期間と同じだけ働いたらもう70歳近いわけで、さすがにそこまでフリーライターはやっていないだろうから、どこかで転機が訪れるであろう。ずっと怪奇幻想な仕事ができていればいいけど、さてどうなっているか。と無常観にひたる今日この頃なのであった。

とはいえ目先の仕事はたくさんあるわけで、カエルがゲコゲコいいながら歩いているのを追いかけないといけないし、ヘビが楽しそうに輪になっているのに混ざらないといけないし、宇宙人を解剖しないといけないし、結構忙しいのであった。宇宙人解剖フィルムをみんなで観よう!













2026年7月5日日曜日

怪老人日乗:7月5日(日)

 あれ!?もう5日なのか。体感ではまだ7月に入ったばかりだったのだけどなあ。うーんむ、このままじゃ色々マニアワニ。なんだマニアワニって。ミスタッチだけど面白いからこのまま残しておこう。うわ、また雨が降ってきたなあ。朝降って一度やんで暑いくらいだったのだが、今度はゲリラ雷雨。晴れているうちに遠くの図書館に行ってきてよかった。12日の学校の怪談トークのための資料を東村山の中央図書館まで借りに行ってきたのである。午前中はその他、仕事のための映画鑑賞など。ホラーを観て遊んでいるようでこれも仕事なのだった。

昨日は珍しく午前2時まで起きていた。原稿あがったのが22時すぎ。そこからもうひとつの原稿に取りかかる気が起きず、懸案だったラインスタンプの制作に着手。だいたいのやり方は分かったけど、あとはアナログで描くか、デジタルで描くかである。一旦アナログ画を40枚くらい描いたみたけど、それを取り込んでカラーにするとどうも味が出ない。線が細かすぎるのだろう。というわけでデジタルで描くことにする。というあたりまで決まって深夜になり、寝ました。

で今日は仕事をしつつあれこれ雑事もありで結構忙しいや。雑事というのは図書館の本を検索したり、ネットで資料本を買ったりである。午後はレビューとインタビューと作品紹介と年表作り。合間に動画編集とスタンプ作成ができれば一番いいけど、まあ欲張ってはいけないな。



2026年7月4日土曜日

怪老人日乗:7月4日(土)

どどーんと土曜日。わたしは金曜の夜から土曜の朝がいちばん好きですね。〆切方面から一瞬だけ解放された気がするから。いや、全然解放されていないどころか、月曜までの仕事があることのが普通で(この4、5年ほとんどそんな感じ)本来ならば焦らないといけない状況なんですけども、金曜を過ぎてしまうと次に「原稿を送るべきデッドライン」は月曜朝に順延されるわけで、心理的にだいぶ気楽になるのです。

そんなわけで怠けているわけじゃないけど、午前中は部屋を片づけたりバイクで図書館に行ったり。子どもがサム・ライミ『HELP 復讐島』を見ているのでついつい横で眺める。劇場で見ているけどやっぱり面白い。サスペンスとしてはよくある状況なのかもしれないが(無人島で嫌な上司と二人きり)心理の駆け引きがうまいのと、あっと驚くツイストがあるのと俳優二人の顔芸、何よりいやなキャラクターを(主人公もそこまで善人ではない)ほどよいバランスで描いた脚本がすばらしく、最後まで楽しくみられる。サム・ライミお得意の口や鼻から緑色の何かを吐く、というシーンもあっておすすめです。




そうこうしてたらお昼になり慌てて原稿作業に復帰。動画編集もしたいけどどうだろうか。この土日、いろいろ山場という気がするなー。週が明けたらいっぱい予定があり、気づいたら廃校舎での学校の怪談トーク、渋谷ロフト9のイベントということになっていそうだ。一応、ここでも告知しておくと7月12日(日)飯田橋学校跡地にてホラーマーケット「学校の怪談&学園ホラーガイド」というトークイベントを開催。チケットはこちらまで。


翌13日は『事故物件ゾク恐い間取り』DVD&Blu-ray発売記念イベントをロフト9渋谷にて。松原タニシさんと中田秀夫監督のトークにゲストしてお邪魔する形です。チケット販売はこちらまで。




2026年7月3日金曜日

怪老人日乗:7月3日(金)

今日も4時に起きる。仕事があるので、と思うとパチッと目が覚めるのである。しかしわたしは寝入りがいいので寝不足などはあまり感じず。というかこれまでの人生で「寝付けない、眠りが浅い」と感じたことはほとんどないのだ。数回、おばけの本などを読んで「怖いよー、怖いよー」と眠れなかったことはあるけれども、そんなことはレアケースに入ったレアチーズケーキであって、大抵は布団に入った瞬間、ばたんと意識と視界が暗転している。

しかしこれも年を取ってくると分からないですね。若い頃は私はいくら食べても太らなかったんですよ。よくいるじゃないですか、「ほら、ボクって太れないタイプだからさ、フフフフ」とかいう奴が。どちらかというとあれに近い感じだったんですけども、といってもそんな嫌味っぽい感じじゃないですよ、いわゆるもやしっ子的な人間、もやし人間でしたが、それでも最近は食べたら食べるだけ肉がつきますからね。「ああああ、本当に太るーーー」と驚いております。だからそのうち「ああああ、本当に眠れないーーー」となるのかもしれない。いや、多分そうなる。眠れぬ夜は、側転を……あなたの窓の下まで……ぐるぐるぐる……べろべろべろべろ……電柱をなめ回す……。

というわけで今日は早起きして日記をつけている。世界で10人くらいしかこのブログの読者はいないのだが(うち3回は自分でカウンターを回したから7人かも)その数少ない読者の皆さんも、早朝に日記が更新されるなんて、とびっくりするに違いない。いや、しないか。しないな。自分が読者でもしないと思う。大げさだった。しかしなぜこんなに早く日記をつけているかといえばですね、ちょっと時間が空いてしまったからなのだ。

今日の早朝、イギリスの推理作家協会が選ぶダガー賞の発表があったのだ。翻訳部門には雨穴さんの『変な絵』がノミネートされており、「受賞したらぜひ電話でコメントを」という依頼を2社からもらっていたのである。そういうことならと海外の書評をネットで読んで、候補作の『変な絵』も久しぶりに読み返して、コメントの内容を朝からまとめていたのだが、残念なことに受賞はならずで、用意していたコメントが宙に浮いたのであった。それでさまよえる心を落ち着けるために、この日記をつけているわけである。和菓子の季節である。和菓子が食べたい。

雨穴さんの「変な絵」、英ダガー賞逃す 翻訳部門で最終候補も

https://mainichi.jp/articles/20260702/k00/00m/200/403000c



2026年7月2日木曜日

怪老人日乗:7月2日(木)

もっくもくの木曜日だああ。というわけで木の日であります。陰陽五行説でいうところの木剋土でありまして、まあなんだか分からないけど木曜の次には金曜が来て、その次には土曜が来るそうだよ。うふふふふ。

今日は4時に起きる。また原稿をやろうと思ったけど、いやな予感がした。いやな予感というのは他でもない、このまま寝ずに原稿やったら絶対疲れるよなー、というごく当たり前の予感であります。でへこたれて寝てしまった。起きたら7時。朝食取って仕事する。

9時からオンラインでホラーな取材。遠方に住んでいる作家さんだったのでリモートにてインタビューする。1時間ほどいいお話が聞けて、こういうのをすぐテープ起こしして書けたらいいんだけど、先にいくつかやらないといけない。昨日も書いたけど〆切が徐々に堆積しはじめており、放っておいたら山となり、川となって、海となりそうなのでひとつずつ片づけていかないと。

肩が痛いというのは先日も書いたところだけど、昨日から右手の中指がピックピックしてきて、腱鞘炎みたいな感じだったらやだなーと思っています。原稿書きは右手が使えないと相当困っちゃう。

某新聞2社よりコメントの依頼あり。しかしまあどうなるか分からない。某作が某賞を取ったら取材したいという打診でありました。皆さん私の連絡先をどこで知ってくれているのだろうか。ってこのブログしかないのだが、へんなことしか書いていないので恥ずかしい。南無阿弥陀仏。