2024年1月15日月曜日

怪老人日乗:1月15日(月)

怒濤の英語力、というのは某宗教団体系の学習塾・みすず学苑のキャッチコピーだが、先週はいうなれば「怒濤の締め切り力」であった。

先にも書いたと思うけれども3連休明けの9日あたりに締め切りが押すな押すなの大行列で、ファミリーコンピューターのカセットを買い求める小学生のように、ハローマックの入り口に密集していたのである。おそろしいことであった。こういうといわゆる忙しいアピールのようだが、そうではなくて、お正月休みの間に終わらせておけばよかったのにまったく終わっていない、夏休み最終日の子どものような生き方は一生変わらないなあと痛感しているばかりなのだ。

これも何度か書いているが、大学の何かの授業(いわゆる大教室での一般教養で内容は覚えていない)で教授が「夏休みの宿題を最終日まで溜めておく人がいますね。ああいう人は、一生そうなので覚悟しておいてください」と不吉なカサンドラ的予言をしたことがあり、「なんて夢のないことをいう大人なんだ」と当時はぶつくさ思ったものだったが、あの人のいうことは正しかった。私は四十路となってもいまだに夏休み最終日の子どものような暮らしを送っている。

というわけで怒濤の締め切りを火曜から毎日ひとつ書き上げるペースでこなしてきたが、土日にいたって気が緩んだ。「走れメロス」ってあれテーマが友情だとかなんとか言われてますけど、私は締め切りに追いまくられてる時の危機的心理を描いた話だと思うんですよね。うわあもうアカン、脳から血が出そう、というぎりぎりの苛烈な状況がある一方で、ふいに時間が停止したような「もう、なんかいっか、寝るか……」みたいな空隙が訪れることもあり、メロスもめちゃくちゃ急いでるはずなのに酒飲んでごろ寝したりしているし、あれはそういう話なのだと思う。でこの土日もメロスのごろ寝になりまして、いや、やってはいたんだけどひとつしか原稿仕上がらず。ふたつ仕上げるつもりだったのだがなあ。

日曜は少しだけ気晴らしに外出。バイクで少し走る。行く先はでかいホームセンターなので夢がないドライブであるが、わたしはホームセンターが好きなのでまあいいのです。たき火グッズなど眺めてコーヒーを飲んでたら、子どもを連れて出かける時間になって慌てて帰宅。

夕方から茶道教室。ちなみにうちの子の行っている茶道教室、うっすら国粋主義的な主張のあるところで、先生はいい人なのだが「日本人でよかった」的なポスターががんがん貼ってあり、足を踏み入れるのがちょっと怖いぜ。

お風呂では『蛮人コナン』を新紀元社の全集で読む。お風呂タイムはこのところ、手あたり次第に積んでる本を読んでいるのだ。ネットではホラーと小説の相性が悪いみたいな発言がバズって、大勢のホラー関係者がホラー小説擁護の論陣を張るという感じになった。相手にしない方がいいという人もいるが、しかしそれを真に受けてホラー小説を軽くみたり、ホラー小説の創作を諦めたりする人が出るとしたら問題なので、きっちり反論するのは大切なことだと思う。南無阿弥陀仏。

そんなわけで月曜となりました。急ぎの仕事は残り2つ半。半というのは昨日提出した原稿で、「余力があれば別バージョンを」と依頼されている分。これは楽そうだから先にやってしまおう。というわけでコーヒー屋に来て、逃避して日記つけているんだから世話ない。



ツイッターに上げた書庫の写真をカラーでこちらに載せておこう。目をこらせばタイトルが読めるかもしれません。

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