2023年1月22日日曜日

怪老人日乗:1月22日(日)

コーン・バーンワー。久しぶりに戻ってまいりました。「つづく」と書いてから1週間も経っているじゃないの。テレビアニメのようになってまいりました。

日記くらいつける時間はあったのですが、どうにも気分的なゆとりがなかったのですかね。年明け早々10個くらいやることがあって、うええと押しつぶされそうになっていたのです。急ぎの原稿は残り2ツ。合計16枚くらい。それはそれでうええですけども、まあなんとかなるべえ。

日記的な方面であまり面白い事件はなかったのだよなあ。もともと面白いことは起こらない人生だがそれにしても。出かけるといったらせいぜい近所のスーパーくらい。スーパーには休憩スペースみたいなところがあって、そこが寒いんですよ。しかもコロナ対策という名の長居対策で、座るところがほとんどないんです。でもそこに毎日朝からいる男性がいまして、自分も無趣味だし、友だちも多くないし「あんな感じになる!」という予感がありますので、せいぜい寒さには強くありたいと思っております。

出てきていきなりわびしい話題だな。先日は久しぶりに髪を切りに行きました。年末混んでいるからと行かなかったら3か月も経過していた。で毎回ヘアカタログ的なものをネットで見ていくんですが、そのたびにパワーを大幅に吸い取られて疲弊します。嘘だと思うなら「男性、ヘアスタイル、ツーブロク」などで検索してみてください。色の浅黒い、輩的というのか、ガーシー的というのか、そういう風紀の悪い髪型がぞろぞろ出てきて、ドシェー、こんな髪型イヤじゃー、と切なさ大爆発するのでした。

幸い行き着けの美容師さんはそういうタイプじゃない人で、昔は音楽の話とか、スクーターの話などをよくしていましたが、最近はお互いに年老いて少年野球の話ばかりをしています。ともあれ髪型がまともになって、久しぶりに現世に戻ってきた感あり。国分寺の甚五郎でうまい肉蕎麦を食べる。ところで人に言われて気づいたのだが、肉そばというのは関東のものなのだろうか。

あと最近の出来事といえば、アメコミ好きのご近所さんと映画に行ったのである。フィル・ティペットの『マッドゴッド』。ストップモーションアニメだが、無造作に人間が出てきたり(アレックス・コックスが変な博士を演じていた)して結構自由な作り。筋自体も自由気ままで、とにかく地下にぐんぐん潜っていくとわけの分からない町があり、そこで残酷な、奇怪な、怪物的な現象が次々に起きるという感じ。グロさもあり、機械感、廃墟感もあり、とにかくフィル・ティペットが頭の奥にあるビジョンを全部ぶちまけたといった雰囲気の作品。正直ポカンとさせられる作品なのだが、しかし他人のプライベートなもの作りをのぞき込んだような興奮もあり、変に印象に残る映画だった。

ご近所さんとはカツ丼を食べ、ベローチェで小一時間映画の話。仕事あるので長居せずに帰ったが、ヴァーホーベンやクローネンバーグの話ができて、学生時代のようで楽しかった。

あとはですね、金曜日は取材一件。新年最初のインタビュー仕事で、先方にこちらを認識していただいており、おかげで怪奇幻想方面の話題が多い取材となった(全然そういう本じゃないのに)。ありがたいことだが、インタビュアーは黒衣に徹するべき、という思いもあるので痛し痒しである。知らない者同士が語る方が、適度な距離感と緊張感が生まれていいこともあるんだよね。もちろんその逆もある。正解はない。人生いろいろ男もいろいろ。

というわけでそろそろ仕事に戻らねば。何か面白い画像はないかなあ。携帯電話の電源をずっとお切りになっているので、スマホの中のカメラロール使用できないのよね。早川書房にもらった本でお茶を濁そう。





0 件のコメント:

コメントを投稿