2022年12月24日土曜日

怪老人日乗:12月22日(木)

朝から冷たい雨が降っている。いよいよもって寒い。さて今日は夕方から取材。久しぶりにしゃべる側の取材だから、どうにも心落ち着かない。あれこれ作業するも今日送るつもりだった原稿完成せず。今夜も寝られないのかと少々うんざりする。

んで。お昼はラーメンのようなものを食べ、午後のったりを家を出た。もう雨はあがっている。池袋で少しだけ用事を足して、地下鉄乗って飯田橋。K社のエントランスにてポプラ社の担当Sさんと合流。コロナ禍もあり、『てのひら怪談』の打ち合わせはすべてリモートだった。直接会うのはずいぶん久しぶりである。

K社の編集Iさん、カメラマンの有村さんと待ち合わせ、17時より会議室にて取材。1月に出る新刊『てのひら怪談 見てはいけない』について、寄稿者のお一人である平山夢明さんと対談させていただくことになったのだ。ありがたいお話である。先に撮影。有村さんが大がかりなセッティングをしてくださって、バシバシとストロボ焚かれる中で平山さんと並んで立つ。平山さんは黒いタートルネック、私は白いタートルネックで、示し合わせたわけではないが、不思議と好対照の図になった。

それにしても会議室に集っている編集者、『幽』関係で15年くらい前から付き合いのある人ばかり。なんとはなしに同窓会めいた雰囲気が漂い、怪談の仕事を通して生まれたご縁のありがたさをシミジミ感じる。前にも書いたと思うが私は上京時まったくの無職であり、あのまま路傍の木乃伊と化していた可能性も十分にあるのだが、そうならずに済んだのは『幽』方面のお仕事ができていたからである(あと『ダ・ヴィンチ』と)。それがこうして未だに続いていて、しかも珍しく取材される側に自分がなったので、少々不思議な気がしたものだった。

対談は平山さんのおかげでスムーズに進み、45分ほどで終わる。平山さんは「なぜ人は怪談に触れるべきなのか」「何のために人は本を読むのか」という問いに明確な答えをもっておられるので、本の編者としてもありがたい限り。記事は2月発売の某誌に出る予定。

そのまま別の会議室にスライドして、平山夢明さんの単独インタビュー。もうひとつのK社の担当Iさん(ややこしいけど別のIさん)同席し、1時間ほど。こちらも充実のインタビューで感謝感謝である。平山さん、K社の担当Nさん、別のK社のIさん、私の4人で打ち上げへ。神楽坂の中華屋で、ホントか嘘か、本場中国の偉人も悲鳴をあげたほど辛い店だという。店内は忘年会シーズンで満席。わいのわいのと大騒ぎである。こういう風景はちっと久しぶりだ。

打ち上げの席で私があんこ好きだという話になり、それが辛党の人たちには珍しいらしく、えらく面白がられてしまった。おはぎは20個くらい食べる、マルセイバターサンドもいくらでも食べられる、と言ったら、ほとんど怪人物を見るような目で見られたが、いや、甘党側からするとまったく奇異なことではないのですよ。22時すぎに散会。ご一緒した編集Iさん、私の隣駅にお住まいということで電車内でもあれこれお話しする。

帰宅して23時半。このままゴロリと横になれれば最高だが、明日〆切の原稿あってそうもいかず。部屋に並べた本を参照しつつせっせと原稿書き。途中、床に毛布敷いて寝る。痛くて寒くて明け方に目が覚め、そのまま原稿続き。




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