2022年11月21日月曜日

怪老人日乗:11月21日(月)

今週は祝日があるそうで、いいような悪いような。祝日にしても、お盆休みや年末年始にしても、世間様が休む前にきっちり原稿を出しておかなければならないので、フリーランス泣かせのところがあるわけである。

さて、先日のメメントモリ病院(11月17日の項参照)より連絡あり。お金を多く取り過ぎて、しかも血液検査をひとつやり忘れたので、都合のいい時にまた来てくれないかという。私の血液を2度も取りたいとは相当マニアックスだなと思いつつ、朝イチで出かけてくる。今日はさほど混んでおらず、9時半には終了。待合ですこし本が読めた。

資格試験を終えた奥さまに誘われて、近所の喫茶店でお昼。怪物くんが住んでいるような西洋建築で、仮面ライダークウガの根城として番組に登場しているらしい(平成ライダーは未見)。二階建ての大きな喫茶店で、内装も外観もメニューも完璧。ワッフルサンドとコーヒー。映えとかレトロ趣味ではなく、お店のスタッフもお客さんも地元密着で「現役感」があるのがいい。また来ていろいろ頼んでみよ。






しかしこの仕事していて思うが、原稿を書くというのも体力勝負である。物書き業者というのはさらさらと万年筆を走らせているイメージがあるし、自分でもそんな感じがしていたのだが、実は「その状態」に意識を持っていくまでには相当な踏ん張りが必要で、ほとんど肉体労働に近い。野坂昭如が頭にタオルを巻いて、背中を丸めて机に向かっている写真があるが、あれが実像に近いだろう。しかも年々そのモードに入るまでに時間を要するようになってきたのは、老化なんでしょうなあ。ドアを閉め切り、コーヒーを浴びるように飲み、激しい音楽をかけて外界を遮断し、やっとなんとか書き始められる。で、今日もやっとひとつ書き始める。枚数的にはわずかだが、完成まで丸一日はかかるだろう。

というわけで今日はあまり面白い話なし。たまには文鳥の写真でも貼りましょう。と思ったけど、今日はこちらの画像を貼る。尾之上浩司編『ホラー・ガイドブック』。2003年刊行。私はずいぶんこの本で勉強したけど、以来類書が出ていない(東雅夫氏の『怪談文芸ハンドブック』はあるけれども)となると、20年も空白期間があるわけだ。この本の国産ホラーガイド記事(中島晶也氏)はコンパクトながら密度が高く、この手の記事の最良のもののひとつではないかと思う。




深夜、原稿をやりながらおやつをつまむわけですが、プレーンだからカロリーが低いと信じていたクッキーが存外高カロリーであることが分かり、一晩であんなの食べてたらまずかろう、と思いまして、別に好きでもないのにウエハースを食べています。下にあってもウエハース。


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