やったー!今日はプレミアム・フライデーだー!って誰か覚えてますか、あの虚無的な催しのことを。私は覚えてますよ。人のそういう失敗はしつこく覚えているタイプです。チリ人妻アニータが母国で出した曲のことも覚えていますし、織田無道がカマロに乗っていたことも忘れません。
さて昨日は終電で帰宅。取材前のイベントが押してしまい、取材スタートが23時から。私の撤収時間が23時40分で、それを過ぎるとタクシーで帰ることになる。実際編集サイドから「タクシー代出しますよ」と提案されたのだが、そういう問題ではない。帰って原稿を書かなくては。というわけで取材を途中退席し、ダッシュで駅に向かう。無事最寄り駅に帰り着けて、そこから3時半まで本読み。時評のメモ取り。
で今日。起きてすぐに原稿まとめ着手。じりじり書き進めてお昼過ぎにメール送信。どっと疲れた。しかしまだ終わらない。スケジュールを確認してみたら10月2日あたりまでに締め切りが6、7つあって、気が遠くなっているのだった。(繁忙期でもないのに……、この忙しさ、何……)と林原めぐみの声がする。しかしまあ、やれるところからやるしかない。夕方少し仮眠して作業再開。
ところで先日、実家から五島勉『ノストラダムスの大予言 中東編』を持ってきた。90年の湾岸戦争を受けて出された便乗本、といえば便乗本なんだが、ノストラダムスがフセインの登場を予言していた、と言われると「そんなもんか」と思うほど当時の小学生は純朴だったのである。近所の書店(わくわくランド)で買って、面白く読んだ覚えがある。
五島勉は元週刊誌ライターという経歴もあって、とにかく読ませる。香具師の口上というか、見世物小屋の呼び込みというか、いかがわしいが興味のツボをぐっと押してくるような語り口を備えていて、「ほんまかいな」と半信半疑に思いつつも読まずにはいられないのだ。五島勉、たまにノストラダムスを「ノス」と略すことがあって、それがまた格好いいのよ。真似して高校時代に言ってましたよ、「君もノスをやってるのか?」とか。
写真に写っているもう一冊もかつての愛読書(装画は自粛)。国際ジャーナリスト・ノビーこと落合信彦はバブル期日本の寵児で、小学生にとっては「アサヒスーパードライのCMでヘリに乗ってるおじさん」という位置づけだったが、本屋にいくと山ほど著作が並んでいて、うちの親なんかも結構読んでいたから、私もそういう流れで手に取るようになった。『男たちのバラード』『2039年の真実』など。
今手元にある『20世紀最後の真実』はノビーの若干怪しい、というか相当怪しい面が如実に表れたノンフィクションで、ナチの残党がアルゼンチンでラスト・バタリオンという組織を作っている話。これは自分で古本で買ったのかなあ。矢追純一の『ナチスがUFOを造っていた』と同じく、ネオナチ・プロパガンダに踊らされた時代のあだ花的な本だが、妙に忘れがたい。後年、写真家の佐藤健寿氏が『20世紀最後の真実』の後追い取材のためにアルゼンチンを訪ねているのを読んで、妙なシンパシーと同世代感を覚えたものだった。やっぱりみんなラスト・バタリオンのその後が気になっていたのだ。
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