旧体育の日につき世間はお休み。私はいつもと変わらず仕事。というか一週間のうちどこか半日でも休めれば御の字、という感じであります。まあ仕事しているといっても本を読んだり原稿を書いたりで、向いていない接客バイトなどをしているのとは違うから、ありがたいことではある。
で昨日3つテープ起こしをしたものをどんどん原稿化していかなければならない。原稿をたくさん書いていると、ふとむなしくなるというか、「これ全然つまらないのでは」という疑念が湧いてくることがあり、そういう時は岸政彦編『東京の生活史』を読むようにしている。市井の人々の、ほぼ演出の加えられていない語りであっても、読者は楽しむことができる。インタビューは素材の味でおそらく十分に美味しいのだ。イーグルトンのいうようにテクストは読み手が作り出すものなので、そこまで気に病まなくてもいいんだろうなあ、と思うのであった。
というわけで午後もずっと原稿(の予定)。あとは実家に荷物を出したり、コーヒーの紙フィルターを買いに出たり、そのくらいである。なんだか寒いので銭湯にでも行きたいが……。近所の銭湯には「森林風呂」という素敵な施設があって、どういうものかというと、独房的な狭苦しい空間に、森林の絵が貼ってある、という禅問答みたいなしゃれた代物である。湯はぬるい。あれは……なんなんだろう。
風呂といえば毎日、お風呂に入りながら90年代ホラーを再読している。昨日半分まで読んだのは朝松健『崑央(クンヤン)の女王』。ハイテクビルを舞台にしたクトゥルー神話長編。中国大陸から古代のミイラが発見され、そのDNAが爬虫類と同じであると判明する。はるか昔、人類と爬虫人類は共存していたので、彼らこそ「旧支配者」と呼ばれる存在なのである!という『ムー』的アイデアがたまらない。
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