久しぶりに、ものすごく久しぶりに涼しい。32℃くらいで涼しいと思うのだから、相当イカレテるが空が曇っているだけでだいぶ体感温度が違ーう。私はご存じのとおり北国の生まれで、北海道の夏といったら30℃を超える日が年に数回あるかないか。たとえ夏場でも夜になると肌寒くなってきて「なんか長袖シャツでも着よ」という感じのところで生まれ育ったので、生きているだけで汗が出るという状況になかなか慣れない。
だからどうしたという話であるから、とっとと話題を先に進めるが、ええとですね、そんなわけで仕事が捗ればよかったのだがそうでもなかったのではないか。やるべきこと山積で予定表を紙に書き、机の前に貼る。あとはこの通りテキパキ進めていけばいいわけだ。
とりあえずメールチェック、お返事滞っていたメールに数本返信する。中には一週間以上お返事保留していたものもあり、申し訳なく思うのだが、メールチェックするというのもこれでなかなか重労働なのである。以前、日本を代表する某有名ブックデザイナーSさんの携帯が「未読メール、1万件」みたいになってて、さすがにあれは溜めすぎではないかと思うが、私くらいのしょぼいライターでも油断するとメールが溜まるのだから、第一線で活躍する人になるとあのくらいすぐに溜まるのであろう。
そうこうしてたら午後になる。そういや新海誠の不倫疑惑ってどうなったんだっけ、という疑問が頭をよぎるがそんなことを考えている場合ではない。しかし気にはなる。気になるといえばチリ人妻アニータさんが帰国後出したCDも気になる。色々気になることばかりだ。そういうことをいちいち検索していたら日が暮れるので、心の蓋をぐっと閉め、お昼ご飯は明太パスタならぬ明太うどん。
15時前に家を出て、飯田橋K社にて編集仕事。先日旧知の編集さんから「某誌のあの仕事、もうやってないよね?」と尋ねられたのだが、どっこい十数年ずっと続けているのだ。ライターというのは取材くらいしか人と交わる機会がないから、この仕事がなければ世間との関わりはずっと少なく、交友関係も狭く、社会常識なども(今もないけど)培われなかったであろう。加山雄三の散歩番組「若大将のゆうゆう散歩」のラストシーンばりに感謝。
でその作業を19時頃までやって、帰宅して21時。途中池袋に寄って本を買う。古本ばかり。『「超」怖い話』の勁文社文庫版が帯付きの綺麗な状態で出ていたので、うわーと買う。怪談実話、新しい人もいいけど90年代初頭のオリジンのことが最近は気になる。
帰宅したら古本、解説かいた文庫本など届いていた。これで今日増えた本は13冊。この調子で本が増えていたら、そのうち書庫はパンクするだろう。竹河聖『悪霊ステーション』は宇宙ステーションを舞台にしたサイキックホラーのよう。竹河聖、田中文雄など80年代のプレホラーブームの作家たちの活動をもう少し追ってみたい気がしている。文学史上、明確に「ホラー」を意識して創作に向かっていた最初の世代かもしれない(そうでないかもしれない)。こういう大きいことを言うのは苦手なので、曖昧にしておくが、ともあれリアルタイムで触れていないこともあり、余計に色々読んでみたい気がする。
この本の撮影をしようとキッチンのカウンターに置いたら、背後の観葉植物がうねうね蠢いている。目の錯覚か?と思ったが、違った。はらぺこ青虫みたいなでかい元気な青虫が、うねうねと葉を食い荒らしているのだった。ドシェー。おそるおそるティッシュでつまんで「遠い隣家に飛んでいけ!」と窓から放った。気分は高丘親王航海記。もう一匹つかまえてそちらも外へ。ああ、怖かった。
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