2022年5月17日火曜日

怪老人日乗:5月16日(月)

その昔、『ゲームの達人』などで有名なシドニィ・シェルダンの『真夜中は別の顔』という小説が流行ったことがあった。どんな話かは知らない。しかしこのタイトルはちょっといいなと思う。

つまりだね、日の出ているうちは人間ってまともなんですよ。原稿もバリバリ書こう、今日こそは徹夜して一気呵成に片付けよう、と考えるわけです。ところが。真夜中が近づくにつれてどんどん理性が失われていき、「ま、明日やればいっか……」「たまにはノルマをこなせない日があってもいいさ……」「それも人生の味というものさ……」とよくない思念が頭を占領するようになるんですね。おそらくシドニィ・シェルダンの小説もそういう話なのではないでしょうか。違うかな。

何が言いたいのかといえば、土日で片を付けようと思っていた原稿2ツ、まだ終わっていないよということなのだ。朝食とった後、机に向かってじりじりと書き進む。残り300文字というところまで到達してお昼、ツナとキャベツのパスタ、じゃないや、うどん。イケメン料理家のレシピを見たとかで、ツナがアンチョビ風の味付けになっていた。美味なり。13時過ぎにインタビュー原稿送信。ああ寿命が縮んだ。

さらに原稿書き進むが、なんとなく体調悪し。昨日のコーヒーを昨日と同じ方法で淹れてみたのだが、やはり動悸がする。もらったコーヒー豆が原因なのか、これまで使っていなかった円錐形フィルターのせいかは分からないが、しばらくこの組み合わせは避けたほうがよさそうだ。カフェインでこんなことになるとは。30年近く毎日休まずコーヒーを飲んできて初めての経験であった。

本日届いた本は1冊。遠藤徹『ネル』(早川書房)。遠藤徹さんの本はあらかた読んでいるが、これは未読。早川書房の「想像力の文学」、SFと幻想文学のボーダーラインに位置するものが多かったが、当時は今以上に手元不如意であり、新刊で買うことができなかったのである。




夜まで原稿やって子どもと風呂、お夕飯。昨日から一人で寝るようになって嬉しいような、寂しいような。徹夜するつもりだったが、シドニィ・シェルダンの法則で0時には寝てしまう。南無阿弥陀仏。


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