空は紗がかかったようにぼんやり。花曇りというやつであろう。テレビの天気予報によればもう冬服は片付けてよい由。しかしねえ、セーターやコートのクリーニングって出すのがなかなか億劫であり、お金と時間がある時にやろうと思っていると真夏になってるんだよな。服が傷むから本当は早いほうがいいのだろうが。
さてさて、数日ぶりのブログ更新、メール返信済ませてから、遅れている原稿ちゃきちゃき進める。来週水曜日に打ち合わせ入る、某幻想系老舗出版社の新規案件。お昼、パンケーキ。子供も早く帰ってきたので3人で。アイスを載せた方がうまかろう、と思って近所のマーケットまでバニラアイスを買いに走る。ついでに豆も買う。仕事がうまくいかないときは豆だ、豆。
午後もずっと原稿書き。藤子A先生の訃報に触れる。うーん。いちばん読み返した作品は『まんが道』だが、もちろん世代的に『怪物くん』も『ハットリくん』も『プロゴルファー猿』も好きだし、藤子不二雄ランドの書き下ろし『ウルトラB』はリアルタイムで読んでたし、『魔太郎』『変奇郎』などのホラー系作品や都会の猟奇を描いたブラックユーモア系作品の背徳感にも惹かれる。
『魔太郎』の大人版ってのがあって、魔太郎がハワイに行って怪奇映画のビデオを見ている、それをイケてる風の観光客に馬鹿にされて「よくも怪奇映画を、馬鹿にしたな……」と怒るという回があり「ああ、いい話だなあ」としみじみした記憶がある。そういう日陰者の心情を代弁してくれる内容と、あの怖い絵柄がよく合っていた。
しかしA先生といえばやはり『まんが道』に滲む人間くささ、絵物語をパクり、身近な天才に圧倒され、〆切に追われて歩き回り、アイデアが出なく苛立って、身近な女性をすぐ好きになって、失恋して「わいの恋人はまんがや!」と叫び、東京のラーメンやコロッケパンに大喜びし……というあの感じがすごく好きなのだ。もしかするとA先生は大天才ではなかったかもしれない。でも間違いなく漫画界の偉人であり、それ以上にある種の読者にとって心の中の友人だったように思う。合掌。
久しぶりに古本1冊注文する。増えた本は3冊。徳間文庫編集部より「トクマの特選!」新刊3冊お送りいただく。梶龍雄『龍神池の小さな死体』、笹沢佐保『真夜中の詩人』、打海文三『ロビンソンの家』の3冊だ。ありがとうございます。このシリーズ、セレクションと佇まいがいいですよねえ。こういう温故知新系の企画は(自分もハルキ文庫の復刊ものにお世話になったので)大賛成です。
お夕飯、自家製のシューマイ、横浜で買ってきた豚まん、スープと野菜。21時過ぎにやっと某誌記事のラフ終わり。
0 件のコメント:
コメントを投稿