2022年4月13日水曜日

怪老人日乗:4月12日(火)

ここで日記を公開するようになって一か月半が経過した。前にも書いたと思うけれど、日記を継続して付けるのだけは得意なのです。

高校の頃、インドの貴公子みたいな風貌をした社会の先生が(岸田秀の信奉者だった)「日記を10年付け続けたら立派な人になれます」と言っていたが、あれは何だったのだろう。だったら大学時代から断続的ではあるが、四半世紀近く日々のログを取り続けている私は、そろそろ偉さ大爆発していないとおかしいはずだが、一向芽が出る様子がない。

しかしいいこともあった。『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』がまたまた増刷されて4刷に。今年のカドフェスに入ったことで、それなりの数が刷り増しされたようだ。出版不況のこのご時世にありがたいこと。読者の皆さまに感謝申し上げます。

今のところ一番売れているアンソロジーは『再生』で、次が『家が呼ぶ』かな。シリーズものは最初の巻がもっともよく売れる、というのは本当のようだ。編者としては『恐怖』も『宿で死ぬ』も大好きなんですけどね。




さて日中は某競作集の諸作業。細かな原稿を送らねばならぬ。が、大事なところゆえまだスピード出ず。書いては消してで牛の歩み。午後になってZoom取材一本。小学館「本の窓」のお仕事はエンターテインメント小説以外の書き手に取材することが多く、いつもと違う脳を使う感じがある。個人的にありがたい連載だ。無事終わって夕方からまた原稿続き。うーん。進まず。

隣地とのフェンスの工事、今日も終日トンカントンカン。明日には工事終わるらしい。一人技能実習生の方が混じっていて、日本人の上司がからかうような口のきき方をするのが窓越しに聞こえる。天然でそういうタイプの人なのか、部下相手だから偉そうにしているのか知らないが、あまりいい気分はしない。

夕飯、ぶりの照り焼き、挽肉とニラの中華風炒め、お味噌汁、その他いろいろ。外出は食後コーヒー豆の買い出しに行ったのみ。某競作集の仕事は一旦ストップし、インタビュー原稿のまとめにかかる。こちらはこちらで難渋し、お先真っ暗になって床で寝る。今日ふと「1日10枚書こう」という目標を立てたのだが、さっそく破ってしまった。10枚ずつ書いていけば、いろいろ滞りなく進むはずなのだけれど。

届いた古本は1冊。郷原宏『このミステリーを読め!日本篇』。今やっている仕事の資料で、ベスト100本を買い集めているのだ。光文社からは平山夢明さん監修の『トゥルークライム アメリカ殺人鬼ファイル』とどく。ご恵投ありがとうございます。メール開くと、ホラー系文庫解説の新規依頼が1件。ありがたいことである。

2時半、ムックリ死体のように起き上がり、インタビュー原稿のまとめにかかる。どうにもまだ面白くない。あと2、3度書き直さないとダメなり。

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