2022年3月9日水曜日

怪老人日乗:3月9日(水)

 まずは昨日の歯医者の話から。そもそもの発端は2年ほど前の定期検診だった。レントゲンを撮って虫歯でもあったらイヤだなあと思っていたら、意外なところに異常が見つかったのである。かいつまんで言うと、大昔に虫歯になって神経を抜いた歯があるのですが、その抜いた穴の奥が感染してしまい、歯茎が膿んでいる状態だという(昨日調べたら「歯根嚢胞」といって割によくある症状らしい)。

で、その穴に針のようなのをさして中をきれいにする、という治療を一年以上続けていたのだがどうにも改善せず、「もうこれはメスを入れるしかないですね」という話になったのでした。私も遠くに引っ越したし、いつまでもこの治療で通うのもなあ、という気になっていたので、「そうですねえ」とお返事したものである。

そのオペが昨日あったわけです。歯茎を切り開いて歯の根元を露出させる、「誰がそんな拷問を考えたんだよ」というような状態ですが、治療しているところが見えるわけじゃないから、どうなっていたのか正確なところは分からない。ただ「これまでないくらい歯茎が変な方向にねじれていたこと」、「ガリガリ、歯の根元あたりから何かを掻き出すような感触があったこと」は事実なのである。スパッと切るというより、メリメリと強引に押し開くというか……。怖いのでなるべく違うことを考え続けた。宇宙をさまようライカ犬のことなどを……。

切るのも大変だったが、縫うのもなかなか刺激的な体験で、歯茎をつーっと針と糸が通るのが分かる。一時間ほどで無事処置終了。麻酔をいっぱい打ったので口がしびれている。「多分痛むと思うので」とロキソニンと抗生物質をもらって終了。緊張もありさすがにどっと疲れた。

簡単にお昼を食べ、薬をさっそく呑んでコーヒー屋でムックの原稿仕事。引っ越し前は毎日のように通っていた店である。毎朝店内で手品の練習をしていたおじさんは元気だろうか。帰宅して夕飯。ネットでホラーな古本買って早めに寝る。

で今日。午前2時にむっくり死体のように起床。そのまま原稿仕事に着手する。朝食まで集中してやって少し仮眠。その後もお昼はさんで書き続け、午後にインタビュー原稿1本完成。さっそく確認出しのメール。このくらいテキパキやれれば天下太平ヨン様なのだが。Q原稿のゲラも届いたから夜にチェックしなければ。

夕方、自転車に乗って秋津駅まで。斎藤潤一郎の漫画『武蔵野』にも出てきた、あの秋津駅である(比較的近所です)。電車に乗ってまたまた歯医者へ。オペの翌日は消毒しないといけないらしい。昨日と同じコーヒー屋に入って、明日入稿がある某誌のための原稿書き。

昨日は冷たい雨だったが、今日は快晴。また春の陽気。嬉しいことだが、確定申告という難関大学が待ち受けている。




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