2022年3月7日月曜日

怪老人日乗:3月7日(月)

いよいよもって差し迫ってきた。毎度こんなことを言っている気がするが。1月2月の余裕ある進行はなんだったのだろう。とはいえ、当時もまったく暇だったわけではないので、結局のところ年に6,7回はちゃばい波がやってくるものと受け入れるしかないだろう。あまり心臓にいいものではない。

さて昨日は終日ムックの作業。ずっと猫背になっていたので腕と背中がくたびれた。前日あまり寝ていないこともあって、普通時間に就眠。目処は付いたがまだ提出はできず。ヨガも久しくやっていない。ネットでまた数冊古本を買う。90年代国産ホラー。あの時代、伝奇ホラー(ホラーミステリ的なものも多い)が結構出ていて、そういうのは買うようにしているのだが、異常犯罪者やプロファイリングを用いたサイコサスペンスも山ほど出ていて、さすがにその辺まではきっちりフォローしきれない。いいですよね?許してもらえますよね?

で本日、7日の月曜日。今週はあれこれ予定があって、その合間を縫うように〆切がやってくるので忍者にでもなったような気分である。明日は歯医者でオペ、明明後日は某誌の入稿作業、土曜日は夢野久作と杉山三代研究会のリモート発表会。〆切はムックと、某社のアンケート的短い原稿と、某文庫解説一本と、某誌のレギュラー企画原稿とホラーワールド渉猟。ああ、某誌ブックガイド原稿もあるのだった。書籍の原稿にもいよいよ着手しないとだし。ま、なんとかなるさ……。多分……。

そんな修羅場のさなかではあるが、今日は前々から予定が入っており、午前中のみ都心に出かけてきた。六本木の東京シティービューにて「楳図かずお大美術展」。楳図かずおの回顧展、ではなくて新作がメインの展覧会である。名作『わたしは慎吾』の新作、と聞いた時には正直、ドキドキしていたものですが、いあやあああ、素晴らしかった。

楳図節全開。もの悲しくて、美しくて、グロテスクで、過剰で。読んでいて「んん?」と首を捻りつつもハートで説得されてしまう展開がまた嬉しい。しかもきちんと『わたしは慎吾』に繋がるんだよなあ。80歳超えてあのパワー。感動しました。作品は公式カタログに収録されるようだし、将来的には単行本化もされそうだが、現物が見られてよかった。

52階の窓の外には東京タワーの愛らしい朱色。たった今、楳図さんの作品で見たばかりの。なるほど、高層ビル街を見下ろすこの眺めも含めての新作だな、と感じた。冨安由真さんのインスタレーションもあり。

そこから大慌てで村へ戻り、コーヒー屋にこもって原稿書き。夜までぎっちりやる予定。〆切に追われるのは精神衛生上よくないので本当はやりたくないのだが、まあ重なる時はしょうがない。




森タワービル52階からの眺め。眼下には広大な青山墓地とオリンピックスタジアム。なるほど、新宿方面と六本木ってこういう位置関係なのか。案外近くて自転車なら行き来できそうだ。東京に15年近く住んでいても、いまだ都心の地理に疎い私でした。西武池袋線とか、東武東上線、中央線の西の方ならまだ分かるんだけどね。


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