2022年3月28日月曜日

怪老人日乗:3月28日(月)

さーてさて。朝が来たので起きたのだった。起きなきゃドラキュラだわな。寝ぼける子供を毛布でくるんでリビングまで降りたが、重くて階段途中でギブアップ。もう幼稚園の頃のようにはいかない。朝食とった後、身繕い。奥さまと子供は今日からしばらく関西に帰省である。一緒に家を出て、池袋まで同行する。近所の学校も桜満開。羽田に向かう家族と別れ、そのまま飯田橋K社で編集仕事。

某月刊誌は校了日だが、次号の入稿準備ともろ重なっているので開放感はゼロ。夕方4時までやってなんとか目処がたったが、途中眠くて死ぬかと思った。意識朦朧としたままキーボードを打っていたが、不思議となんとかなるものである。

数年前ウェブ媒体で仕事ご一緒したことがある編集Tさん、いつの間にかH書房の翻訳セクションに移っていた。本に添えられたお手紙で知り、お久しぶりですねとメール送る。出版業界、版元間の移動はとても多く、「あなたはあの時の」的再会の仕方をすることも多い。

外に出るとどんより曇っている。今にも降り出しそうだし、〆切仕事も待ち構えているしで帰宅する。しかしねえ、6時間も外で働いたんだからもう勘弁してくれてもいいじゃないですか、と思うのだが、そうもいかないのが自由業者の哀しみなのだった。




池袋で一旦駅を出て、ジュンク堂で買い物少し。来月の取材のためのリサーチも兼ねている。引っ越し前は新宿の紀伊國屋書店で新刊を買っていたが、引っ越してからは池袋ジュンクによく出没するようになった。

棚を眺めていて感じるが、最近はホラーの新人デビューが相次いでいる。それも一時はやったイヤミス、サイコホラー的なものではなく、超自然の恐怖を扱ったものが多いようだ。明らかに澤村伊智以降、流れが変わっていて、それはとてもいい傾向だと思う。しかしまったくの新人作家はインタビューや時評で取り上げにくく、どこかで書評でも書けないものかな、と思う。好書好日の連載も好きにやらせてもらってはいるが、一般向け媒体なのである程度のフックを意識せざるをえないのだ。もうひとつくらい時評か書評の連載を持てたらいいがな。

「ビブリア古書堂の事件手帖」、シリーズ最新作が『ドグラ・マグラ』の話であるらしいが、シリーズ途中を知らなくても分かるかしら?あのシリーズ、1巻は読んでいるはずだが、甘酸っぱい感じがして読むのをよしてしまったのだ。

池袋駅の地下道を歩いていたら、柱に「心霊探偵八雲」のデジタル広告がずらっと出ていて驚いた。ゲームやアニメではなく、活字作品でここまで大規模広告を打つのは珍しいのではないか。KADOKAWAも力が入っている。「八雲」シリーズの最終巻(の文庫版)と同時発売されるシリーズガイドブック(の文庫版)には私の文章も収録されるはずである。

夜は風が強くて寒いや。お花見の時期はいつもこうだ。油断して薄着で出ると、日が暮れてから後悔するのだ。18時くらいに帰宅、クワガタムシだけが待つ家でせっせと原稿やる。寝るも自由、起きるも自由、家中を使って自由に作業ができるので気楽といえば気楽だが、そういうことをすると明らかに生活が荒れるので、気をつけないと。京都での独身時代は思えばめちゃくちゃな暮らしをしておった。昼も夜もなく、ほぼ焼きそばと落花生しか食べてなかったものな。ともあれ数日外に出ないでよいのは幸せなこと。これで仕事も進むだろう。

今日届いた古本はなし。最近あまり本が届かないが、買ったのは全て届いたのかしら?かしらかしら、ご存じかしら?

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