2017年8月6日日曜日

もう少し棚が欲しいと書痴が鳴く(芭蕉)1


荒俣宏氏が膨大な蔵書をあらかた手放し、某出版社に寄贈されたらしい、という話題は先日もすこし書いた。
奇しくも、荒俣氏とならぶ本邦怪奇小説界の巨星、紀田順一郎氏もこれまた数万冊という蔵書を処分されたそうである。
その詳しい顛末が最近刊行された『蔵書一代 なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか』(松籟社)に書かれてある。


紀田氏がぎりぎりまで処分をためらったのが、他ならぬ怪奇幻想文学関連の書物だったそうで、月給1万2000円というサラリーマン時代に6000円もする洋書の『ラヴクラフト書簡集』を苦心して手に入れたエピソードなどを読んで知っているだけに(『幻想と怪奇の時代』)、稀代の愛書家と蔵書との別れを描いた同書の記述には、思わずもらい泣き、ウウムと腕組みして唸らざるをえない。


本に囲まれた自らの行く末をしみじみ考えさせられる衝撃の蔵書論集であるので、本を蒐めること買うことがお好きな方には一読をお薦めしたい。




さて。
前置きが長くなったがここからが本題であって、わたしもちょっとした理由から本を処分する必要が出てきたのである。
といっても、全然たいした量ではない。本棚の幅にして約30センチ強、単行本に換算するとせいぜい12冊から15冊程度なのだが、いざ減らすとなるとこれでなかなか大変だ。
どうしてそんな必要が出てきたのか?


→順を追って知りたい人は「2」へ。
→結論だけ知りたい人は「3」へ進め。
といきなりゲームブック風。さあ大変なことになってきた。


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