2016年7月3日日曜日

ほんとにあった!カルトなビデオ③ 『光GENJI ファースト・ライブ』


(前回までのあらすじ)

哲学を学ぶ貧乏学生の「わたし」は、濁った川を挟むように広がる古い街、オーゼイユ街の下宿に移り住む。ほとんどが空家の下宿の屋根裏部屋には、痩せさらばえた老人が暮らしていたが、彼の部屋からは夜毎、不気味なくらい軽快な、奇妙に心をとらえて離さない、あたかも飛鳥涼が作曲したかのようなメロディが漏れ聴こえてくるのであった。 ドア越しに音楽に耳を澄ませるようになったわたしは、ある晩、ドアの向こうから胸をひき裂くような悲鳴が響き渡るのを聴き、部屋に足を踏み入れる。そこで目にした名状しがたい光景とは……。



というわけで連続企画「ほんとにあった!カルトなビデオ」第3回は、H・P・ラヴクラフト原作、じゃないジャニー喜多川プロデュースのライブビデオ『光GENJI ファースト・ライブ』(88年)だ。





中古ビデオショップで手に入れたのは15年ほど前だろうか。
ボーナストラックの「パラ銀アニメ」、すなわち「パラダイス銀河」のアニメPVに惹かれて買ったのだが、これが期待以上のものすごい代物で、とても一人で抱えこむことができず、しばらくは人が泊まりにくると強制的に見せていた。




 
この面白さはちょっと口では説明しがたい。
だから思い切って画面を載せてしまうのだが、動きがね、揃ってるんですよ。個々でダンスしてるシーンはいいんだけど、7人ならぶとまるで影法師のように動きがぴったり揃ってるの。
キャラクターデザインはがんばっていると思う。かーくんはかーくんらしく、内海君は内海君らしく、誰が誰かしっかり判別できるようになっている。歌詞にあわせたSFチックな映像もマル。
なんだけど、見ているとなぜか「解脱!」というワードが浮かんでくるのは、やっぱりこの目羅博士的な動きのせいなんだろうな。







その後、本作はDVD化され、パラ銀アニメも動画サイトで見られるようになった。
もはやカルトじゃないかもしれないけど、やはり異次元的な名作。★30個です。


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