2026年1月15日木曜日

怪老人日乗:1月15日(木)

 日記をこのところ毎日つけている。といっても大した事件もないのだが。事件がないからこそ日記を書くのか。それが怪老人日乗なのか。そうなのかー。そうだったのかー。

というわけでですね、ええと昨日は何をしていたかなあ。昨日もどっか行った。あ、インタビュー取材があって昼から神保町に行ったのだ。某出版社にてインタビュー、そういえば今年最初のお仕事。2時間近くかかる。お腹がすいて蕎麦を食べて帰る。本屋に寄ったらもしかして自分の本がもう並んでいるかなと思ったけど、全然並んでいなくて、その後担当さんから「16日くらいに並びます」というメールをいただいた。早とちりのくるっくるおじいさんである(そんな慣用句、あるかもしれませんよ)。

帰宅して17時半。久しぶりで疲れたような気がして少し横になるような気がする。ご飯を食べてお風呂に入った。このところ仕事と直接関係ない本を図書館で借りて読んでいるというのは以前も書いたとおりだが、最近読んで面白かった本を紹介する。小林真大『やさしい文学レッスン 「読み」を深める20の技法』(雷鳥社)である。文学の読み方を指南する入門書なのだが、これがとっても面白かった。

文学理論は学生時代、やっぱり少しだけかじりましたけども、当時は構造主義とかに対してどこかけっという気持ちもあって、あまり熱心にはならなかった。そういう理論を振りかざす院生が多くて、辟易していたというのもある。しかし大人になって、文学研究の場を離れてみると、へえと思わされることもありますね。そして文学理論の本、技術の本は海外作品を例にすることが多いのだが(ロッジ『小説の技巧』がそう)『やさしい文学レッスン』は日本の作品が例で、身近で分かりやすい。半村良「箪笥」なども例にあがっていて、ブックガイドとしても楽しめる本になっている。おすすめ。

映画はあまり観ていないなあ。最近寒くてすぐ寝ちゃうのである。しかし寝られるというのは本当にありがたい話だ。ってまた去年は大変だったっていう話になるんですけど、去年は2時3時にがばりと起きて、そのまま原稿を朝まで書くという日が続いたので、あれでだいぶん寿命が短くなったことだろう。しかし今年はたくさん寝ているので寿命がまた延びて、プラスマイナスゼロである。

これは一昨日のことだが『悪魔のいけにえ』のポスターが届いた。送ってくれたのは札幌在の友人で19歳からのバンド友だち、水銀2号である。『怖い話名著88』のラヴクラフトの項に、美術の時間にラヴクラフトを題材にした絵を描いていた男がいる、という話を書いたけれども、その同級生というのが水銀2号君なのであった。すてきに迫力のあるポスターなのでぜひ額に入れて仕事部屋に飾りたい。というわけで額縁を注文したら、インターネットは便利なもので今日の午前にはもう届いた。さっそく作業部屋の壁に飾る。時計を見ると、チェンソーを振り回しているレザーフェイスが目に入る。元気が出る。やらねばという気持ちになる。いいものである。



今日のお昼は自宅でつくった肉まんであった。皮から作って、蒸し器で蒸したものである。美味しかった。せっかくなので杏仁豆腐も食べようと思って、午後にスーパーまで散歩。ついでに郵便局でスマートレターをたくさん買い込む。『日本ホラー小説史』の発売が迫ってきたので、そろそろ献本の準備をしなければならない。今回はお話を聞かせてもらった方が複数いるので、その方々に本をお送りするのである。



本を送るといえばさっき礒崎純一氏の『幻想文学怪人偉人伝 国書刊行会編集長の回想』(筑摩書房)がポストに届いていた。ご恵贈感謝。さっそく立ったままで本を開き、須永朝彦氏の項を読む。主に晩年のことなどほろ苦いエピソードも含まれるのだが、といって決して暴露本的なものではない。須永朝彦という稀代の文学者の本質に、個人的なエピソードからズバリ切り込む体のもので、それを作品や周辺資料への幅広い目配りが説得力を与える。礒崎氏の『龍彦親王航海記』と同じである。正座して読まねば。






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