2018年5月22日火曜日

怪老人日乗:5月20日(日) 第4回ホラー・アカデミア


快晴。
朝食とった後、日曜の恒例行事。一家でアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』。ちょうど姉の家が泊まりにきていて、3歳の甥っ子は鬼太郎初体験。こわいのか、口を半開きにして固まっていた。息子は慣れたもので「ちゃみのちぇばり!」(髪の毛針)とまわらない口で鬼太郎を応援しておる。前半ホラー、後半アクションという見応えのある回でした。
その後、ふいに天啓にうたれ、ツイッターのアカウントを取得。
とりいそぎ稲川淳二と『幽』公式アカウントのみフォローする。
https://twitter.com/Unga_Asamiya


子どもたちはテント持って近所の公園へ。その間、午後までせっせこ仕事進める。うーん。週明けまでになんとかする、というプロジェクトは大抵破綻するな。神風は吹かない。夕方になったので身繕い、中央線に乗って新宿まで。


まずは紀伊國屋にて新刊チェック。6月から時評めいたコラムを書くことになったので、その下調べ。新刊情報はネットでも見られるが、やはり大型書店で現物眺めたほうが、いろんなネタが頭のなかで有機的につながる気がする。
『夢の器 原民喜 初期幻想傑作集』(彩流社)、『別冊文藝 諸星大二郎 大増補新版』(河出書房新社)など、欲しい本あれこれ目につくが、軍資金に限りがあるのでぐっと我慢。今月、なんだかお金がないなあと思ったら、『夢野久作全集』4巻(国書刊行会)のお金を振り込んだのでした。結局、ブックレビューのネタになりそうな本のみ購入。
夕飯、紀伊國屋地下のモンスナックでカレー。微妙にそっけないいつもの女店員さんが愛らしい。これまで気づかなかったが、壁には美輪明宏のサインが貼ってある。ますますこの店が好きになった。


で。新宿5丁目のトークライブスペース、Live Wireまで。
19時半より「ホラーアカデミア#4 鏡花と怪異怪談」を観覧。ホラーアカデミアは、怪異怪談研究会がプロデュースしているイベントで、訪れるのはこれが初めて。会場は満員御礼。
アンソロジストの東雅夫氏と、新進気鋭の国文学者・今藤晃裕氏&鈴木彩氏が、泉鏡花作品における怪異怪談についてトークをくり広げた。




二部構成で前半は鏡花作品にひそむサブカルチャーとの親和性について。『文スト』『文アル』はもちろん、劇場版『サクラ大戦』、鈴木清順『陽炎座』などにも話が及ぶ。
後半は昨年逝去された鏡花研究者の清水潤氏をめぐるトーク。いい意味でオタク気質の持ち主だった清水氏だからこそ、従来の文学研究の枠組みを踏み越えた、斬新な研究ができたのではないか、というようなお話(大意)。前後編どちらにも「オタク」というキーワードが浮上していたのが、現代の鏡花受容のあり方を示すようで興味深かった。

 
質疑応答コーナーでは、鏡花と能楽の関係について質問。大学時代、田中励儀先生の授業(日本文学講読)で『歌行燈』を読んで以来、鏡花と能楽の関係についてずっと気になっていたのである。怪異怪談的なるものを読者に伝えるうえで、日本人に古くからなじみのある能楽の構成が有効だったんじゃないか(たとえば『高野聖』)、という東氏の回答に膝を打つ。
文学研究の世界から見事に脱落した僕としては、鏡花と怪異についてばりばり研究している鈴木氏、今藤氏がたいへんかっこ良く、頼もしく感じられたのでありました。


すぐ横の席には作家の水沫流人さん、光原百合さん。鏡花といえば水沫さんなので、会える気がしていました。光原さんとは初対面のご挨拶。ナナメ前にはちょうどアニメ演出家の角銅博之さんが座っていたので、今朝の鬼太郎アニメについて感想伝える。
会場では清水潤氏の遺著『鏡花と妖怪』を購入。財布のお金が足らず、パスモのケースからこっそり紙幣を抜き出したのは内緒だよ。一緒にもらった「潭々 清水潤さんを偲んで」という追悼冊子には、恩師・田中励儀先生の書かれた追悼文も載っていました。鏡花とサブカルチャーといえば、当時田中先生とも「『サクラ大戦』行きました!?」って盛りあがった記憶があるなあ。


時間もないので懇親会には出ず。ふらふらと歩く案山子のように帰宅。夜なべ仕事するつもりで諸肌脱ぎになるが、気づくと明け方。スズメの声。むーん。




2018年5月20日日曜日

怪老人日乗:5月18日(金) 『粘膜探偵』解説!

晴れのち曇り。気温は30℃近い。
仕事してたらあっという間に週末。水と木の間にもう1日くらい謎曜日があってくれてもいいのだが。


14時から飯田橋K社にて某ミステリー作家さんにインタビュー取材。今月は遠方含め取材多かったが、おそらくこれで打ち止め(と思ったら、急遽メールインタビューが飛びこんできた)。滞りなく済んで16時散会。自由業特権を行使して、まだ空の明るいうちに都心を離脱。国分寺駅まで帰還し、改装中の紀伊國屋書店で新刊チェックした後、コーヒー屋で仕事夜まで。


本日の怪人物。
スーパーで男が青汁(らしきもの)のなみなみ入った水筒を持って歩いている。ふたが緩いのか、青汁がぼたぼた床にこぼれる。そんなこと気にせず、男は歩く。あちこちに緑色の水たまりができる。男のTシャツには「人生は縁、すべての出会いに感謝!」みたいなモットーが書かれているが、あいつと縁ができたら青汁をかけられそうでイヤだな。


本日の仕事紹介。
飴村行さんの「粘膜」シリーズ6年ぶりの新作、『粘膜探偵』(角川ホラー文庫)が届いた。発売日は来週25日だが、巻末解説を書いた関係で、一足お先に送っていただいたのである。今回もすごい。
混沌!酸鼻!妖美!幻影!飴村行初の探偵小説にして、暗黒のゴシックホラーに仕上がっているのだ。たとえるなら『秘密の花園』meets香山滋。偽史的妄想と幻想博物誌が絡み合い、ブルドーザーのような勢いで爛れた結末へと突き進む!医学者に老婆に爬虫人。恐怖の幻覚剤「髑髏」も再登場。今回も話題をさらうこと必至であろう。
先日は解説とはまた別件で、飴村行さんに新作についてお話をうかがってきました。こちらも近々詳細をお伝えできると思いますので、お楽しみに。ソクソク!




『小説野性時代』6月号(KADOKAWA)も届く。
今野敏さんの作家生活40周年記念企画、「担当編集者特別座談会」の取材・構成を担当した。長年今野さんと作品を生みだしてきた古強者4人の座談会、なかなか聞くことができない裏話満載で、聞き手としてもたいへん興味深かった。今野ファンは必読です。





2018年5月8日火曜日

怪老人日乗:5月8日(火)


曇りときどき小雨。
幼稚園まで子どもを見送り。ときおり自転車の後部座席に手を伸ばして、ちゃんと子どもが乗っているか確認する。ムニムニした腕にふれて安心するが、これがいくら触っても空洞だったらさぞ恐ろしかろう。稲川淳二の「八王子の首無し地蔵」、あるいは小泉八雲の「幽霊滝」が描いている怖さがまさにそれだ。そんなことを考えながら(運転中はついいろいろなことを考えてぼんやり)坂道の先にある幼稚園まで、せっせこ自転車を漕ぐ。漕ぐ。漕ぐ。


午後、取材のため飯田橋。
6月からスタートする新媒体の取材一発目だ。某ホラー作家さんに一時間強インタビュー。この企画が軌道に乗れば、現在国内で活躍しているホラーなクリエイターさんに毎月会えることになる。そうなると嬉しいな。


取材後、市ヶ谷まで一駅歩いて、総武線で高円寺まで。資料用のホラー本仕入れるため例の古本屋を目指すが、はいはい、分かっていましたよ、今日も閉店。チェーンの古本屋にはほしい本がないし(ジェーン・スーが海外文庫の棚にささっていたのは斬新だったが)、しょんぼりしつつ駅前に戻ると、さらなるショックが待ち構えていた。
北口のミスドがなくなっている!
別の喫茶店によろめき入って、呆然としつつテープ起こし。噫、ミスドのない高円寺なんて……これじゃあ何のために雨のなか途中下車したのか分からない。


帰宅して夕飯。明日の遠方取材に備えてあれこれ。お風呂では『マニエリスム談義』を読み進める。ルネ・ホッケと聞くと焼き魚の絵がぼんやり浮かんでくる人間には、ついていくのが精一杯どころか、はるか頭上を銃弾が飛び交っているような案配。


で。お仕事紹介、『本の旅人』5月号(KADOKAWA)。
新刊『あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続』を上梓した宮部みゆきさんと、『死者との対話』などで知られる批評家若松英輔さんの対談を取材&構成。
『あやかし草紙』は江戸怪談の傑作にして宮部みゆきのライフワーク「三島屋変調百物語」のシリーズ第5弾。次々と三島屋に持ちこまれる不思議でおそろしい話。今回は第1巻から百物語の聞き手を務めてきた主人公おちかの身に、ある転機が訪れて……。尽きせぬ魅力と読みどころについては、『本の旅人』の対談をぜひご覧ください。






ルネ・ホッケ定食650円なり。


怪老人日乗:5月6日(日)

ああ、ゴールデンウィークが終わってしまう……。
その事実に耐えきれず、髪をかきむしりながら道路に飛びだした。
「もっと休みをくれーッ!」「おれは生きているぞーッ!」そのとき悪魔のダンプカーが府中街道を時速200キロで突っ込んできて、彼の肉体はばらばらに砕け散り、額には「G」と「W」の文字が刻印された……。


なにを書いているのか自分でもよく分からないが、そんな気持ちになるくらい連休が終わるのがいやなのです。
ぼくは自由業者なのでカレンダー上の休みはほぼ関係ないのですが、それでもこの「世間がお休みしている」という雰囲気には得がたいものがあり、そこに便乗して怠けるのが大好きで、もし可能なれば10日でも20日でも世間に休んでいてもらいたいと思うのです。出版社から催促の電話やメールがないのもありがたい。それだけでぼくの心はずいぶんおだやかでした。


とはいえ、世間が休んでいるときこそ働かねばならないのが自由業者の宿命。連休明けには毎日ように取材や原稿〆切があり、休みのうちに3つは原稿を片づけておかないとまずい。現状仕上がっている仕事はもちろんゼロ。仕事部屋にまで侵入してきたゴールデンウィーク菌から逃れるべく、スクーターに跨がって隣駅の国立まで出かけてきました。


喫茶店にこもって原稿下書き。みんなどこかへ遠出しているのか、店内はがらんとしていてお客はぼく一人。公園でお昼を食べてから、くにたち中央図書館でさらに作業。国立駅からまっすぐに延びる大学通は見晴らしが最高で、走るたびに気分がさっぱりします。歩道橋のところで停車して、青空をバックに写真を一枚。ふと脇を目をやると、フリーメイソンリーのロッジが建っていました。ぼくはまったく知りませんでしたが、一部では国立ロッジの存在は有名な話みたいです(家人も知ってました)。








一旦帰って、夕方再び外出。最寄り駅そばのコーヒー屋にて原稿を進め、駅ビルの書店で高山宏&巽孝之『マニエリスム談義 驚異の大陸をめぐる超英米文学史』(彩流社)を購入して帰宅。こいつはおもしろそう。
息子は今日ずっと『学年誌ウルトラ伝説』(小学館)に夢中で、ユートムが「こうとむ」と誤記されているのを発見しては「これへんだよねえ」とニヤニヤ。まだ3才。将来どんな大人になるのでしょう。
夜はDVDで映画一本眺めた後、ゆるゆると仕事。のつもりが、缶コーラ一本であっけなく酔ってしまいリビングで仮眠。明け方むつくり目覚めて、原稿を1つ仕上げました。


というわけで。
しばらく間が空いた本ブログですが、なまけ病に冒されていただけですのでご安心を。毎日22時に寝ていたので体は超絶健康です。




おまけ画像。上述の『学年誌ウルトラ伝説』にあったウルトラマンタロウの学校成績。弟をフォローするやさしいA兄さん……。



2018年4月25日水曜日

怪老人日乗:4月24日(火)

薄曇りで夕方より雨。
明け方に起きて解説原稿つづき。合間に午後の取材&座談会のしたくも。
こういう時に思い出すのは、藤子A先生の『まんが道』にある才野茂の「あ~あ、あっちやったりこっちやったりじゃ集中できないなあ……」というセリフ。〆切に関する悩みはだいたい『まんが道』12巻(中公文庫版)に描いてあるような気がします。


とにかくできるところまで原稿進め、飯田橋のKADOKAWAにて座談会に出席。怪談専門誌『幽』で前号からやっている「怪談実話三人時評」である。門賀美央子さん、千街晶之さんと3人でこの半年に出た怪談実話について、あーでもないこーでもないと話す。わたしは口下手、というか頭があまりよくないので、お2人のように論理立てて話せない。もぐらが立って念仏を唱えているような案配で、たいへん失礼しました。今回、記事のまとめは千街さんにお任せ。


夕方より取材もう一本。ゲラ読み返すなど準備していたら、編集Mさんが顔を出す。解説の進捗状況確認のため。依頼時期からまだ大丈夫だろうと構えていたが、実はかなり差し迫った進行らしく(わたしのせいではない、はず)「このままでは本が出ません!」とMさん悲痛な声をあげる。早々に書きあげねば。
17時より某ホラー作家さんに取材。掲載誌については後日。解説やらねばならぬので、中央線途中下車して、あえて家から遠いミスド。困ったらミスタードーナツに駆けこみたくなるのはどういう心理なのか。いいことあるぞ、と所ジョージに言って欲しいのか。夜遅くまで外でやって、帰宅してさらに原稿。外は雨。


そんなこんなで紹介するのを忘れていた。『ダ・ヴィンチ』5月号。
神永学さんの最新刊『確率捜査官 御子柴岳人 ファイヤーゲーム』(KADOKAWA)について、2ページにわたりインタビュー。シリーズの原点など、いろいろとお話をうかがっております。今年もがんがん新刊を出すそうなので、その都度インタビューできれば嬉しいな。ファンの皆さんはぜひご覧ください!


(大人の事情で今月はぬりつぶしカバー)



2018年4月23日月曜日

怪老人日乗:4月23日(月)

本日も晴天なり。昨日は東京28度超えの夏日。終日原稿でほとんど家から出ず。アカチバラチ。


一応文庫解説〆切日。一応と書いたのはおそらく間に合わないからで、それでも午前中せっせこコンピューターに向かう。
某誌校了作業のため昼から飯田橋。無事に校了して30分だけ借りている机で仮眠。
夕方からそのまま取材1本。ホラーな作家さんお2人の対談。
取材終了後、作家さんのひとりが「ぼくのA社の担当さんにソックリですね。一瞬なんでここにいるんだろうと思いましたよ」とわたしに言う。その方の写真を見せてもらうと、確かに似ている。写真の写り方までソックリ(顎の角度とか)。こんなことってあるのねえ。A社に近づいたら労働させられるかもしれないな。


夜の中央線で帰宅したのち夕飯。親子丼、鶏つくね団子という鶏尽くしメニュー。
よなべ仕事にそなえてコーラ買おうと思ったが、テレビの健康番組を眺めていたらなんだか怖くなり、結局よす。今夜書けるところまで解説を進めて、明日は取材が2本という特異日でやや忙しない。両方ともホラーや怪談絡みでありがたいことではあるが。特異日といえば今日は23日ではないか。ああ、UFOと謎の特異日、コスミック・トリガー、南無R・A・ウィルソン大明神。


さて。友好的交流が苦手なわたしですが、近々ついにツイッターを始めることになるかもしれません。6月からホラー絡みで新しい仕事が始まり、その宣伝と情報収集のため。もっともブログも続けられない駄人だから、アカウントを取得するところで躓く可能性も多いにあり。


写真は国分寺駅北口にある昔ながらの模型店。閉店してしまうのだそうで、目下閉店セール中。寂しいことである。
 



2018年4月16日月曜日

怪老人日乗:4月14日(土)


天気よろし。ただし午後からは暴風雨になるという。
なんだかそら恐ろしいので、午前のうちに外出を済ませることにした。


家族を引き連れて、となり駅の国分寺まで。長らく工事していた新駅ビルがオープンして一週間経つので、そろそろ空いているじゃろうと探検に出かけたわけである。
しかし見よ!人が、人がうごめいている。何事かと思ったらば、新規オープンしたマクドナルドに若者たちが並んでいるのでした。これまでなかったからねえ、マクドナルド。そのほか箱根ベーカリーなど、新規出店の飲食店はいずれも大混雑。「がやがやぞろぞろ」という漫画のような擬音が聞こえてきそうだ。
3階にはやや小規模ながらHMVがやっている書店が一軒。本屋さんが増えるのはありがたい。3歳になる雪男(仮)とかこさとし御大の絵本を立ち読み。だるまちゃんシリーズ、全巻欲しいぜ(今年発売された『だるまちゃんとキジムナちゃん』なんて最高だよ)。
4階には東急ハンズも入っていることだし、靴やだのカルディだのもあるしで、わざわざ遠くからお買い物に来るという感じではないかもしれないが、近隣住人にはお役立ちの商業施設ではないでしょうかね。この春突如閉店して多くのノマドワーカーが途方に暮れたスターバックス国分寺店も、このビルの3階に忍法魔界転生。




コーヒー豆とだんごを仕入れ、嵐が来るまえにそろそろと帰宅。
途上、七七舎で漫画アンソロジー『恐怖&ホラーシリーズ 怪奇ホラー編』(集英社)を購入する。どっちがメインでサブなんだかよく分からないタイトルの本だが、中身は素晴らしかった。丸尾末広「犬神博士」、高橋洋介「壜の中」、日野日出志「サーカス綺譚」など11編を収録。手塚治虫、上村一夫のようなビッグネームから、蕪木彩子のような90年代『ホラーM』系のプロパー作家まで、目配りのきいたセレクションは誰によるものなのか。巻末に「恐怖まんが史1」という通史的論考まで収録していて、これで100円はお買い得でありました。




ポストを開けると、怪談専門誌『冥 Mei』3号の台湾版が届いている。『幽』の姉妹誌として刊行されていた『冥』だが、実はカバーデザインも誌面レイアウトもそのままに台湾で発売されており、わたしの連載「気味のわるい話」もちゃんと中国語に翻訳されている。どんな人が読んでくれているのかなあ。書いてるのはこんな人なんですよ。怪しい人。


ネット書店に予約していたアミの会(仮)『怪を編む』(光文社文庫)も届く。井上雅彦さんら総勢25作家によるショート・ショート競作集。カバーを見て気づいたのだが、怪談実話作家の丸山政也さんも小説を書いているようだ。最近はショート・ショートが人気のようだし、またホラー短編が盛んに書かれる時代が訪れてほしいものである。黄金時代よ来たれ!


(デザインはほぼ日本版と一緒)


2018年4月11日水曜日

怪老人日乗:4月10日(火)


本日も快晴なり。
午前中に取材一本。現場は普段あまりご縁のない原宿表参道のあたり。側転しながら電車を乗り継ぎ、あっという間に取材現場に到着。壁や天井を這いずりながらインタビュー取材1時間。テレコが炎を噴くこともなく、なんとか無事に終了。


同行した編集さんとは表参道駅で別れ、そのままタワーレコード渋谷を目指す。途上、「傷ついたダンサーが集まるBAR」というのを見かけたが、あれはどういう店なのだろうね。
タワレコ8階にて丸尾末広大原画展「麗しの地獄」鑑賞。主に2000年代に描かれた作品の原画を多数展示。貴重なラフも見られて嬉しい。丸尾画伯私蔵の怪談映画ポスターなどが会場をおどろおどろしく彩る。
今回の展示のために描き下ろされた新作(ポスターに使用されているもの)は購入可能。猛烈に欲しかったけれど、ムムム、やはりお値段が…。会期は4月15日まで。




  

 
(場内すべて撮影可)

そのまま外で仕事。某対談記事まとめ作業の合間に、取材の仕事が何本か入る。4月最終週は取材続きで若干忙しくなりそう。20時まで諸々の作業を済ませて帰宅。20年ぶりに再読している『深紅の法悦』に夢中になってつい電車を乗り過ごす。
夕飯とった後、怪談実話本を1冊読了。明日は雪男(仮)の入園式。早く寝なきゃあと思いつつ、ピーナツ囓りながら深夜まで曖昧に過ごす。曖昧だけが人生よ、噫。


2018年4月5日木曜日

怪老人日乗:4月4日(水)


快晴。東京は初の夏日という。
コツコツ続けている仕事部屋の整理、やってもやっても一向片付かない。ぎりぎりまで本を減らし、これ以上は減らせないというところまで来た。かっこいい部屋に住みたくて、たまにインテリアの本を立ち読みするのだが、残念ながら参考にならない。『カーサブルータス』などに載っているお洒落ハウスには、矢追純一の新書や東海林さだおの文庫はまず並んでいないのだよ。


焼け石に水だが、もう読まないかなという本を20冊ほど売りに行き(平河出版社のクリシュナムルティなど)そのまま外で仕事。コーヒー屋にこもって座談会の原稿まとめを進める。夕方帰宅の後、家族と夕食後、DVDで『天使の恍惚』を鑑賞。このところ若松孝二作品がわが村のレンタル屋にも大量入荷されており、嬉しいので片っ端から借りている。その後また仕事。


書庫整理のついでに念願の「揃っていないシリーズチェック」続き。前回は東雅夫編「文豪怪談傑作選」シリーズを総チェックし、案外持っていない巻が多くて愕然としたのだが(詳しくはこちらを参照)、さて今回はどうだろうか。


まずは、同じく東雅夫編「伝奇ノ匣」シリーズ(学研M文庫)をチェックしてみる。お、意外に優秀優秀。8巻『ゴシック名訳集成 暴夜幻想譚』が抜けているだけで、ほぼ全巻揃っているではないか。ただし「幻妖の匣」と題された白い背表紙の『赤江瀑名作選』は持っていません。ここで若い人たちへのアドバイス。東雅夫氏編纂のアンソロジーは出たらすぐ買っておくこと!でないと僕みたいな気持ち悪い本棚になるよ!




続いてこれまた気になっていた「ナイトランド」&「ナイトランド・クォータリー」を掻き集めてチェック。「ナイトランド」は「サイバーパンク特集」が抜けている気がしていて、何度か書店で手に取ったのだが、か、買わなくてよかったー。抜けていたのは第4号「オカルト探偵」特集。いかにも買いそうな号なのに……自分で自分が信じられない。
版元が変わり「クォータリー」になってからもどこか抜けているなという自覚はあったのだが、書店で眺めてもどれがどれやら。集合させてみてやっと判明。最新号と8号を買えばいいのだね。




ついでに「ナイトランド叢書」も点検してみると、意識的にスルーしていたホジスン『異次元を覗く家』 の他に、スミス『魔術師の帝国』の2巻のみ未購入だったことに気づく。やはり一回読んだことのある作品だと、購入決意がにぶってそのまま流れていってしまう模様。勢いも大事ですねえ。





最後にお待ちかねのVHSコーナーです。我ながらなんてインテリジェンスな棚なんだろう……。



2018年4月4日水曜日

怪老人日乗:4月3日(火)

本日も快晴なり。
午後から取材一件。というわけで午前中はゲラの再読。メモを取りながらの再読だから案外時間かかり、昼食はさんで15時まで。最寄りの公立図書館まで歩いたが、なんだか肌暑いほどである。肌暑いというのはたった今思いついた若者言葉で、ちらっと暑いくらいのニュアンス。今年流行るんですって。


身繕い済ませて外出。中央線と東西線を乗り継ぎ、東京右半分エリアにて某作家氏にインタビューする。1時間半ほどで無事終了。通りを歩いていたら、こんな人がいてギョッとする。ふだん東京の西側で暮らしていると、なかなか生きた忍者を見ることもないのである。


(背後に立つのはスタンドか)


某社編集さんらとお夕飯一緒し、東京をつーッと横断して22時帰宅。今日のしりとり読書は「キ」のつく本で、月村了衛『機龍警察』を再読中。噫、なんて面白いんでしょう。ママ感激。


長野の怪談作家、丸山政也氏から新作『奇譚百物語 拾骨』(竹書房文庫)送っていただく。丸山さんの怪談は見えない刀で肉を断たれるような、張り詰めた怖さがなんとも心地よい。拝読するのが愉しみ。ご恵贈感謝いたします。




先月お仕事した雑誌もあれこれ届く。
『怪 vol.0052』(KADOKAWA)にて京極夏彦さんに新刊インタビュー。あちこちで話題の短編集『虚談』(KADOKAWA)についてじっくりと。この世界で息をするようになって長いが『怪』への登板は今回が初めて。創刊号を大学生協で買い、同級生と口もきかずに読み耽ったあの日から20年、記念すべき号に載ることができてわたしは嬉しい。




『本の旅人』4月号(KADOKAWA)では、知念実希人さんに新刊インタビュー。最新医療ミステリー『祈りのカルテ』(KADOKAWA)についてお話をうかがっています。同作の主人公は『螺旋の手術室』にも出てくるあのキャラクター。感涙のストーリーとともに、両作がどうリンクするかもお楽しみ。




また、京極夏彦さんの3社合同新刊キャンペーン「三社横断京極夏彦新刊祭 三京祭」の特設サイトでも、著者インタビューを担当しております。
こちらで読めますのでぜひどうぞ。→http://kyogoku-fes.com/special.html
「百鬼夜行」シリーズの新作短編、読みたい……。