2024年11月2日土曜日

怪老人日乗:11月2日(土)

どどどーん!と3連休が押し入れからはみ出してきた。西東三鬼もビックリの勢いだ。しかしだね10月末までの仕事が終わってないので、秋の行楽などは無縁仏で、粛々と仕事をいろいろやるわけである。なんかさあ、一日の密度というのは人によって違うのではないかと思う。すごく濃密に色々こなせる人もいれば、薄ーく日々が流れていく人もいて、私は明らかに後者のタイプなのだった。このままでは10月中の仕事を抱えたまま12月に突入してしまいそうなので、まあ少しでも濃密に、あれこれこなして生きていきたいと思っているわけですが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。喝。

ええとですね、今日はあまり天気がよくなかったようである。全国的にもそのようで、各地で大きなイベントが中止になったりした。たとえばあれである。宇宙人の地球征服。おそろしいですねえ、怖いですねえ。

というわけで東京も雨だったのであるが、まあ私は外出するのだよ。午前から家を出て某月刊誌の作業。午後までやって飯田橋から神保町に移動。どこかでお昼でも食べたかったけれども時間ぎりぎりで出版クラブのビルに着く。出版クラブというのは初めて足を踏み入れたけれども、たい焼きの達磨のすぐそばであった(閉店してしまったミステリが多い古本屋の近くでもあった)。綺麗なビルである。もっとこう、薄暗いいかにも昭和的なビルヂングかと思っていたので意外であった(失礼!)。

で中国のスティーヴン・キングこと蔡駿さんのトークショーを観覧する。三津田信三さん、三橋暁さん、舩山むつみさんが順に蔡駿さんに質問する形でトークが進む。かなり日本のミステリ、というか小説全般を読まれているようで『幽霊ホテルからの手紙』に出てくる森村誠一作品はもちろん、松本清張、東野圭吾、宮部みゆき、意外なところでは大江健三郎もお好きだという。また初めて書いた小説は『リング』の影響を受けている、とのことで鈴木光司ウイルス強し、とあらためて実感したのでした。

会場では入場無料なのに本が一冊ずつ配られるというなかなかゴージャスな催しで、『幽霊ホテルからの手紙』にサインをいただいた。三津田さんにも久しぶりにご挨拶。舩山さんとも初めてお話しできた。その他Xで繋がっている方、ホラー方面で仲良くなったりお仕事ご一緒したりしている方も多く、なんというか非常にホームな感じのイベントでありました。立原透耶さんとも10年ぶりくらいに会うことができました。

帰りに倉野憲比古さんとコーヒー飲んで、恒例の書き下ろしがんばりましょうねの会。倉野さんはアップルデニッシュとあんパンとコーヒーフロートという甘いもの祭りだったが、わたしは甘味を絶っているのでコーヒーと小さなパンのみ。偉かった。しかし砂糖を絶つと如実に体に影響が出てきて、手が震えたり、心臓がドキドキしたりする。

雨の中帰宅して日記つけて仕事をねえ、しないといけないねえ、と壁の中から声がするのだが、いやあ、風呂に入ったら眠いよなあ、という声が天井裏からするのであった。どちらも忍者が潜んでいるのであろう。すべての忍者に合掌。




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