2020年1月12日日曜日

謹賀新年


明けましておめでとうござます。
ご挨拶がすっかり遅くなってしまいましたが、2020年もよろしくお願いいたします。


今年もホラーや怪談・幻想文学に関するお仕事を中心に、本にまつわる執筆活動を続けてゆきたいと思っております。近々大きなお仕事の告知もできそうですので、このブログやツイッター(https://twitter.com/unga_asamiya)をたまにチェックしていただけば幸いです。


今年の目標としてはですね、ちゃんとした人間になりたいですねえ。部屋が片付いているとか、物をなくさないとか、朝しっかり起きるとか、深夜にコーラを飲まないとか、請求書の処理が早いとか。
もういい中年なので、仕事でもプライベートでも「あいつはちゃんとしているぜ!」と思われる人になりたいです。


しかしま、根がちゃんとしていない人間なので、実際のところ今年もちゃんとするのは難しいような気がいたしますねえ。できる範囲でなるべく多少ちゃんとする、たとえば届いた郵便物はすぐに開封するとか、赤信号は渡らないとか、そういうあたりから始めてゆきたいと思っております。
そして、うまくできたら全力で自分を誉め、ご褒美として深夜にコーラを飲み、のんびり昼に起きたいと思います。話が堂々巡りしてきました。正月早々ドグラ・マグラです。アッハッハア。


お仕事方面での予定ですが昨年同様、ウェブ媒体「好書好日」連載(https://book.asahi.com/series/11014826)を中心に、ホラー関係の最新情報を発信してゆけたらと思っております。
連載「ホラーワールド渉猟」がスタートして1年半。ホラー系情報を発信するメディアとして、少しずつ認知度が高まってきたのかな、という気がしています。
気鋭の作家や注目の新刊について、ほとんどタイムラグなしに発信できるのがウェブ媒体の強み。この強みを活かして、今年も気になる書き手にはどんどんコンタクトを取ってゆきたいところです。


今年最初の新刊書評では、エリック・マコーマックの『雲』(東京創元社)を紹介(https://book.asahi.com/article/13025218)。『パラダイス・モーテル』を読んで以来この作家のファンだったので、9年ぶりの新刊をさっそく書評できて嬉しかったです。
1月のインタビューでは、世界的に評価の高いあの漫画家さんが登場します。乞うご期待。
小説だけではなく、漫画・アート・評論研究などの分野もこれまで以上にカバーしてゆきたいですね。


 (今度のマコーマックはまさかの感動大作!)


そのほか書評、インタビュー、ブックガイド、文庫解説と、ウェブ・紙媒体問わず積極的にお仕事をしてゆくつもりです。ホラー系の連載(時評か新刊書評) をさらにどこかの媒体でやれたらいいのですが……ご興味のある編集さんは気軽にご連絡を。
先にちょっと触れた水面下で進行中の企画もありますし、じわじわと人喰いアメーバーのように、ウォルポールの「銀の仮面」の一家のように、出版界をあやしく侵食してゆきます。ふふ。


それと。これは長期的な計画なのですが、このお正月に夢野久作評論の第一人者である西原和海先生から年賀状をいただきまして、それを拝読して「自分もそろそろ久作のことをちゃんとした方がいいのではないだろうか」と思うようになりました。
大学・大学院と久作文学に関わったものの、イマイチやりきった感じがないままここまで来て、これでいいのかな、という気がしていたところに西原先生のお便り。
やはりやった方がいいな、とこの一週間考え続けております。それが評論なのか研究なのかアンソロジーなのか、商業出版なのか同人誌なのかまだ分かりませんが、久作について調べて、集めて、書くことがこの先数年の目標ですね。


 (定本久作全集も残すところあと2巻)


私生活では、長年ほったらかしのギターを練習し直したいです。
おそらく中学2年の時が一番巧く、それから年々下手になっていっているので、元に戻すのは大変だと思うのですが、マイク眞木の「バラが咲いた」からまた練習し直そうと考えております(小6の時最初に買ったギター教則本になぜか載ってたんですよ……「バラが咲いた」……)


ついでに、グラムロックのアルバムをたくさん聴く年にしたいです。
昨年後半くらいに「結局自分が好きなのはグラムロックなのだな」と思いいたりまして。色々聴いてきたけど、やはりマーク・ボランとミック・ロンソンが一番好きだな、と。


で、どうせならグラム方面をもう深く掘り下げようと考えているわけです。こういうことを思うのは老境にいたった証拠というか、人生後半をまとめにかかっている感がありありなんですが……ま、実際問題そういう年なんでしょう。ユングが言うところの「人生の午後2時」というやつで。
学生時代は手に入らなかったビー・バップ・デラックスとかアルヴィン・スターダストとか、周縁グラムロックのアルバムが今はネットを使えば簡単に手に入るわけで、集めてゆきたいなと。英国プログレ方面や日本の70年代音楽も依然好きなんですが、自分は濃いマニアにはなれないと悟ったので、そのへんはのんびりしたペースで聴いてゆこうと思っています。


 (で、今見たら中古盤が高かった)


あとですね、2020年こそ座禅に行きたいです。
ずっとやりたかったことを、やりなさい。という自己啓発系の本がありますが、私にとってずっとやりたかったことって、ズバリ「座禅」なんですよ。高校の頃なぜか禅に興味を持ちまして(ジャック・ケルアックなどの影響もあり)、受験勉強もせずに公案を考えたり、出家したいと願ったり、自己流に部屋で座禅を組んだりしていたんですが(親が不安になるパターン!)、そろそろお寺に行って学んでもいいのではないかと思っております。京都に住んでいる時代に行けばよかったんですが、当時は病的なまでに人見知りだったので行けなかったんですよね。


グラムロックと禅。
いよいよ趣味が10代に回帰してきた感がありますが、南條竹則さんの『人生はうしろ向きに』を愛読する者としては、これでいいのかもしれません。


  (高校時代の愛読書。達磨がバエる一冊だ!)


最後にお仕事の告知です。
1月26日(日)、新宿のLive Wireで開催される東雅夫氏のトークイベント「東雅夫のBOOK&GHOST#5 「平成怪奇小説傑作集」スペシャル~東雅夫“魔のアンソロジー術”」に、聞き手として出演いたします。


昨年「好書好日」で公開した東雅夫氏の『平成怪奇小説傑作集』刊行記念インタビュー(https://book.asahi.com/article/12901312)が好評だったようで、これをあらためて公開形式でおこないましょう、というのがイベントの趣旨。
『平成怪奇小説傑作集』編纂の裏話はもちろん、東氏がなぜハイレベルなアンソロジーを量産できるのか、という疑問に踏みこんでみたいと思います。




14時半開場、15時開演です。
怪奇小説好き、アンソロジー好きはもちろん、『平成怪奇小説傑作集』を読んではじめて怪奇小説に関心を抱いた、という方にもきっと愉しんでいただけるイベントになるのではないかと思います。ぜひお越しください。
イベントの詳細はこちら(http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=147733592)をご覧ください。


しかし、あの東雅夫さんとトークに出ることになるとは。『幻想文学』『ホラーウェイヴ』の愛読者だった学生時代の自分が聞いたら、「ま~たまたそんな妄想をして」と逆立ちして笑うことでしょうね。


2018年(「好書好日」連載スタートに合わせて)ツイッターを始めて以来、ついブログの更新がおろそかになっていましたが、今年はこちらも告知用に、あるいは今日のようなやや長めの文章を書く場として活用できたらと考えております。
昨年末とある編集さんに「君のブログはいいね!」と嬉しい感想をいただいたことでもありますし、気をよくしてどんどん下らないことを書いていこうかなと。ま、その方はだいぶ酔っぱらっていたのですけどもね……。


というわけで、今年もよろしくお願いいたします。
皆さんの一年が素敵なものとなりますように!







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