2017年1月17日火曜日

あんこ都市に遠征


今年1発目の遠方取材で名古屋へ。


昼間の東海道新幹線はビジネスマンが多く、わたしも思わず彼らに混じって、足など組みかえながら「ウム」と唸ってしまうのであった。日本の経済とは、株価の変動とは、グローバル社会の行く末とは。いくら考えても、まったく何ひとつ浮かんでこないので仕事絡みのホラーのゲラを読む。たちまち乗り物酔い。
島耕作への道はガンダーラよりも遠い。


で。
取材は無事に終了。
つかの間、開放的な気分にひたる。帰ってからテープ起こしと原稿書きが待っているのだが、そういう大変なことは考えないのがライターという人種である。


新幹線までの空き時間、ビールの一杯でもひっかけていきたいところだが、あいにく私は一滴もお酒というものが飲めない。どうしたもんか。考えるまでもない。甘いものを食べるのだ。幸いなことに名古屋には小倉トーストという、世界に誇る甘味がある。東海地方の人は、「え、東京にないの?」と言うのだが、ありませんよ。あんな素敵なもの。コメダ珈琲以外。


ちうわけで駅周辺の喫茶店を短時間のうちに2軒ハシゴ。
コーヒーに豆菓子を添えるというのも、名古屋の人たちの素晴らしい心遣いで、ふだんからピーナッツをぽりぽりやりながらコーヒーを飲んでいる人間には、わが意を得たりというカップリングなのであった。
名古屋出身の旧友が教えてくれた鶴舞の古書店街や、素敵そうな書店のちくさ正文館には時間がなくて行けず。






 
うーむ、さすがに食べすぎたかしら。
2軒目を出るころには少々反省し、ふらふらと新幹線に乗って帰宅。
で、キッチンの冷蔵庫を開けると、鏡開きの際につくった大量のあんこが「明日も食べてネ」とタッパーウェアのなかから誘っていた。
食べねばなるまいよ。と、名古屋みやげのあんパンを食卓に並べながら思ったのでした。



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