2015年5月3日日曜日

【怪老人日乗】 MISHIMAとUFO



ダ・ヴィンチニュースでのオカルト特集、無事に5本の記事が連続アップされた。

内容は以下であります。

【『MU』三上丈晴さんインタビュー】
http://ddnavi.com/news/237379/


【吉田悠軌さんインタビュー】
http://ddnavi.com/news/236925/


【本城達也さん(ASIOS)インタビュー】
http://ddnavi.com/news/237386/


【初見健一さんインタビュー】
http://ddnavi.com/news/237651/


【三島由紀夫『美しい星』レビュー】
http://ddnavi.com/news/237910/


どれも結構読まれているみたいで、企画段階から関わっていた者としては嬉しいかぎり。ネット媒体とオカルトは、妙に相性がいい気がしますよね。







さて。
昨日アップされた三島由紀夫『美しい星』レビュー記事


これを読んで「三島とUFOの関わりについてもっと知りたい!」と思われた方もいるかもしれないので(いねーよ)、追加情報を載せておきましょう。
以下、UFOと宇宙人に興味のない人には、ほとんどどうでもよい話。





そもそもこのレビュー原稿。
構想の時点では『美しい星』に登場する「宇宙友朋協会」と、1960年に「地軸は傾く」騒動を引き起こした実在のUFO団体「宇宙友好協会」(=CBA)とを重ねあわせながら、50年代~60年代にかけてのUFOムーブメントを紹介する、といったものになる予定だったわけ。
CBAと三島、オリオン星人、ブラックメン。まあ、定番といえば定番の流れですなー。


が。
あらためて『美しい星』を読み返してみると、名前以外、別にCBAと宇宙友朋協会って似てないんですよ。いやー、ホントに。
60年前後のCBAが放っていたであろう(生まれてないから実際には知りません)、暗い黙示録的情熱とはちょっと肌合いが違うなあ、という気がしてきて、プランを放棄したわけです。


ただ。
地球の軸が傾き、世界規模の洪水が起きる!と主張して世の中を騒然とさせ、予言が外れた後は北海道にプロの手を借りずに独力で巨大ピラミッドを作ってしまったというCBAは、やっぱり面白いし気になるので、機会があればまたどっかで紹介したいと思っています。
北海道のハヨピラ神殿跡には一度行ってみたことがあるけど、あれはオーラ満点のものすごい場所であった。


CBAについてもっと知りたいという方は(いねーよ)Wikipedia情報のほか、雑誌『地球ロマン』復刊2号(絃映社)、ジャパンミックス編『歴史を変えた偽書』(ジャパンミックス)を古本で探して読んでみてくださいな。
 

 



そいから。
レビューの中で、「日本空飛ぶ円盤研究会」の機関誌の17号に自称・金星人の音楽家の話が載っている、という情報を紹介しています。
この出典は、平野威馬雄編の『それでも円盤は飛ぶ!』(高文社)。ここに金星人Sさんのインタビューが掲載されていたのです。




日本空飛ぶ円盤研究会の機関誌といえば、かの有名な「宇宙機」なんですが、レアな本なので私はもっておらず、故・荒井欣一さんの蔵書を保管している「福島市飯野UFOふれあい館」に問い合わせてみてもお持ちでないということだったので、やむをえず孫引きしたわけ。
乞御容赦。



三島由紀夫とUFOブームのかかわりについては、同人誌ですが『UFOこそわがロマン 荒井欣一自分史』が決定版。三島が円盤にはまっていた当時の資料を、実によく収集してくれていて、とってもタメになります。
実はこの同人誌、今回の記事を書き終えた後でやっと入手したのですが、こんなことならもっと早く買っておくんだった!
ほかにも上記「宇宙機」の最初期の号が収録されていたりして、UFOマニアには値千金。三島の伝記的研究をしている人も必携の資料でしょう。大学生ならこれで卒論一本書けちゃうよ。
鹿角UFO研究会のサイトで購入可能。






それから。
三島とUFOといえば、わが家の古いオカルト雑誌にはこんな記事も。




「UFOに乗った三島由紀夫が1991年1月に日本に大変革を起こす!」
1991年といえば『東京ラブストーリー』がヒットした年だが……三島は人知れずUFOで飛び回ってたんだなあ。Dang Dang 気になる……。


これが漱石や鴎外だったら、そんなわけあるかい!で話は終わりなんですが、三島ならひょっとしてあり得るかも、と思えるのがスゴイ。荒俣宏の『帝都物語』後半でも、三島はサイキックな大活躍をしていたし、三島由紀夫とオカルトというのは、20世紀の歴史の結び目に生まれた、すこぶる魅力的なテーマなのです。




(三島meetsオカルト!)



0 件のコメント:

コメントを投稿