2011年11月26日土曜日

「ダ・ヴィンチ」12月号発売中!

「ダ・ヴィンチ」12月号がすでに書店に並んでおります。いや。並んでおりますどころじゃないですね。そろそろ1月号が出てしまいそうな、気づけば世間は月末なのですけれども。まだ書店で買える!まだ間に合う!そう信じつつ12月号についてお報せいたします。南無三!


巻頭特集が『小野不由美「ゴーストハント」最高潮!』ということで、小野不由美さんのホラーシリーズ「ゴーストハント」についての大特集となっております。


「ゴーストハント」については詳しく説明するまでもないでしょう。約20年前に講談社ティーンズハートX文庫から発売された小野不由美さんの初期作品「悪霊」シリーズ。コミック化、アニメ化もされていまだに根強いファンをもつこの作品に、大幅なリライトをくわえた決定版が「ゴーストハント」です。


心霊現象の調査事務所「渋谷サイキックリサーチ」の面々が、幽霊屋敷や学校におもむき、先端技術とロジカルな推理力、サイキック能力を駆使して心霊現象に立ち向かう、という長編ホラー連作です。昨年秋に1巻が発売されて以来、隔月ペースで刊行されてきましたが、この11月に最終巻の第7巻が発売され、ついに完結しました。


今回の「ダ・ヴィンチ」の特集は20ページにもおよぶ大特集で、これから読んでみたいという初心者から、「悪霊」シリーズ時代からのコアなファンまで、シリーズの奥深い魅力にあらためて迫る内容となっています。いちばんの見どころは、著者・小野不由美さんへのメールインタビューでしょうか。思わずどきりとするようなファンからの質問に、小野さんがストレートに答えています。「小野先生はもし霊になったら何がしたいですか?」との質問には、思わず笑ってしまいました。たしかに、それは知りたい!


ほかにもいなだ詩穂さんと祖父江慎さんの対談企画や、人気キャラクターランキング、ゴーストハンター体験記など盛りだくさん。朝宮は、シリーズ全作品紹介とブックガイドページを担当させていただきました。心霊探偵もののブックガイドは「幽」15号でも作ったんですが、今回のほうがコミックやエンタメ系ホラーが多くてより一般的かも。




巻頭特集以外の執筆ページでは、毎度おなじみ「『幽』怪談通信」コーナーにて、勝山海百合さん『さざなみの国』、長島槇子さん『吉原純情ありんす国』という2冊の新刊インタビューを担当!『さざなみの国』については昨日も紹介しましたが、勝山さんの志怪趣味が全開となった中華異世界ファンタジーです。長島さんの『吉原純情ありんす国』は、吉原を舞台とした時代ミステリー連作。見習い遊女のおぼろが探偵役をつとめる一種の安楽椅子探偵ものですが、外部から閉ざされた「ありんす国」=吉原の中心から、江戸市中の事件を推理するという構図がなんとも魅力。事件が全体に艶っぽいのが、また長島さんらしいですね。


勝山さんの「中国」、長島さんの「吉原」。それぞれの偏愛の理由についてもうかがいましたので、怪談ファンは是非ご覧ください。


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