すすすすす水曜日であります。日曜日には僕は行かない、と書いたのは森茉莉でありますが、じゃあ水曜日はどうなんでしょう。行くのか、行かないのか。川のほとりで、半魚人が待っておるぞ。悲しい目で。待っておるのだぞ。
というわけでですね、はい、日記をつけます。15分のタイマーをかけているからその間に書き上げて、アップもしないといけないので大変だ。おれは忙しいのだ。おらぁグズラだど。グズラが忙しいかどうかは知らないのですが、まあ日記をつけるのはですね、ぱぱっとやるべきことではあるまいか。森茉莉もきっとそう言うはず。
ええと、11月23日(土)の小川公代先生とのNHKカルチャー青山教室での講座、「いま再びゴシック文学を読む」、無事に終了いたしました。結構チケットが高いのですが大勢ご来場&ご視聴いただきまして、ありがとうございました。小川先生はばちっと素晴らしいスライドを作ってきてくださって、大学の講義を聴いているかのよう。しかもメアリー・シェリーの人生から話題が多岐に広がり、私が事前にお伝えした感想への応答にもなっていて、対話するというのはこういうことなのだなあ、と個人的に深く胸を打たれたことでもありました。知的な営為で人を感動させることができるのだなあ、学者の方というのはすごいなあ、と思った次第です。
会場はさすがNHKの講座、カメラが3台ありまして、リモートの方も見やすかったんではないでしょか。ホラー友だちのSさんも来てくださったり、Xで繋がっている編集者の方(小川先生のご担当でもあるとか)も来てくださったりで、大変楽しい会でした。「ブログを見ていますよ」と言われたのにはちょっと焦りましたが……まあ側転して誤魔化しましたよ、ザッハッハ。
撤収後、小川先生と白水社の担当Tさんとお食事。小川先生がゴシック的なものに関心を抱くにいたった経緯(これが怪談的で実に興味深かったです)、白水社Tさんの記者時代の不気味体験などたいへん面白くて、ノンアルコールビールも進み、心踊る、ハートダンスな夜でございました。で悪漢に襲われず無事帰宅。
その前日の22日には角川三賞(山田風太郎賞、横溝正史ミステリ&ホラー大賞、野性時代新人賞)の贈賞式があり、そちらに出席。昨年同様、倉野憲比古さんと参加しました。横溝賞の受賞者お二人はどちらも取材で面識があるので(ただし織部泰助さんはリモート形式)、いつも以上におめでたいなあと思いましてですね、受賞式後のパーティではいろんな方に話しかけていただきまして、若い編集さんに若いホラー作家さんなんかをご紹介いただくと、自分もこう古参になってきたのかなあ、と思ったりいたしました。
(右から倉野さん、織部さん、藤子不二雄A)
そんなこんなで「なんか疲れたぞなもし……」と思っていたら日月火がまたたく間に過ぎまして、泉鏡花の「草迷宮」には妖怪たちが人間のまたたきの間に棲む、という美しい表現がありますけれども、そんないいものではなくてですね、ぼけーっと寝っ転がって(オーディブルで小説は聴いてた)ばちばち目を開けたり閉めたりしているうちに、もう水曜日ですよ。まあ日曜は子どもと公園に行ったし、月火と飯田橋の某社で編集作業をしていたのだが。
あ、そうそう、話題が多いですね。今回は。昨日はホラー小説史の調査で業界の大先達である某作家さんにインタビュー、某企画で日本ホラー小説史について書かないといけないので、知らないことを教えていただこうとお茶をしながら2時間ほど貴重なお話をうかがいました。怪奇な思い出はどの世代も共通しているというか、和みますね。私は貸本屋は知らない世代ですが、でもレンタルビデオ屋でおっそろしげなVHSのパッケージに怯えた経験はあるので、それだってもう若い人には昔話でしょう。ホラー史はじりじり進めて、来年には形になるといいなという感じ。おほほ。おほほなんて書いてる奴に任せられる仕事はないですねえ。おほほのほ。
あと昨日はスーパーカップを食べて歯を磨かないで寝たらどうなるか、という壮大な社会実験をしました。
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