2023年10月30日月曜日

怪老人日乗:10月30日(月)

昔はもうちょっと秋というと趣きみたいなものがあったように思う。紅葉を見るとか、芋を食べるとか、栗をぶつけるとか。そういうことをしなくなってずいぶん経つのは、まあ仕事が忙しいからなのだが、淋しいようなそれでいいような。ともあれ土日は何だかんだで忙しく、奥さまが法事で広島に行っていたので、家のことをやりながら解説を書こうとあがいていた。

で土曜は深夜までがんばり、さらに日曜は6時に起きて弁当と朝食を作ったりしてなかなか偉かったのが、偉い人というのは野にそうそういるものではなく、午後には眠くなり、実際に寝たりして、さらに夜も疲れて寝てしまったりして、もうどうもこうもない。デッドラインの月曜朝が来てしまったではないか。

そもそも今回の〆切仕事、2冊同時刊行のホラーアンソロジーなので、解説も2冊分書かないといけない。下書きをざっと作った時点で脳を使ってへろへろになったが、それを実際書くとなるとまた難儀なわけであるよ。

今日朝からずっとやって午後に1本やっと完成。お詫びしつつメール送信。ほっとしてワニ絵を描く。このところワニ絵をずっと描いているが(今日でちょうど100回分。本家「100日後に死ぬワニ」と並んだ)この連載のいいところは、SNSから逃亡できないことである。これまでは仕事が詰まっていてヤバい時は、ツイッターも更新せず、メールも見ずに電話も取らないという、大人としてどうなんだという所業をくり返していたわけだけれども、ワニ絵をやっている限りはそんなことは許されない。メールも取らない、電話も出ない、でもワニ絵は描きますじゃさすがに人として最低すぎる。そのくらいの判断はつく。

というわけでこれまでより少しは真人間に近づいたというか、ワニのおかげで善光寺参りというか、背負った子どもにぶん投げられるというか、そういう気持ちなのでございます。もう寂光院は秋なのでございます。ホホホホホ……。

夕方、運転してホンダの正規店へ。バイクの修理に行ったのだがすげなく断られ、持ち込みに失敗したマンガ家志望者みたいな気持ちになる。近くに2りんかんがあったので立ち寄ったが、そちらは修理が混みすぎていて受けられないという。しかし対応の優しさが心に染み、あらためてホンダドリームはあかん、阿寒湖や、クッシーや、と思った。いや、たまたまお忙しかったのかもしれませんが。結局買ったお店が見てくれることになり、近々また拝島へ。

夜は解説の2ツ目。土日のブックフェスに行けなかった悔しさからか、本を何冊も注文してしまった。後々引き落とし額を見てギョッとしそうだから、言い訳のようにちょいちょい口座に入金しておこう。





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