2023年6月10日土曜日

怪老人日乗:6月10日(土)

ドは土曜日のド、というわけで週末がやってきた。これを書いているのは深夜0時であって、実質まだ金曜なのであるが、わたしは金曜の夜が好きなので、舐めるようにこれを味わいたいと思っている。なぜ金曜が好きというに、〆切からつかの間解放されるからで、これが土曜の夜となり、日曜の夜となると、「ううう、〆切が……」という恐怖と焦りに打ちのめされ、土中の忍者になってしまうのであった(追記:更新ボタンを押すのを忘れて、土曜の朝になっちゃいました)

さて某所よりホラーの選書のご依頼あり。大急ぎで40冊強セレクトしたが、某ホラー文庫の品切れの多いこと、多いこと。90年代、2000年代の作品なんて重要なところがポコポコ抜けているじゃないの。これじゃ選書しても恰好がつかないよ。電書で読めば読めるんだろうけども、せっかくなのでぞろっと復刊してくださいよ。

ホラーと言えば、別のところからホラーの書評依頼あり。こういうのが続くとつくづく夏になったねえ、という感じである。去年の自分のツイートを「6月」で検索してみたら、記憶がなかったとか、寝てないとか、そういう不吉な話がぞろぞろ出てきて、今年はそうなりたくないなと思っているところである。

昨日は本がいろいろ届いた。芦花公園さんの『ほねがらみ』台湾版をお送りいただく。わたしの解説もあちらの言語に翻訳されていて、なんだか嬉しい。日本のホラーのトレンドを解説した文章なので、海外のホラーファンにも有益ではないかと思う。本探しに役立ててくれたら嬉しいし、翻訳のきっかけにしてもらえるともっと嬉しい。




下は古本で買った80年代の『宇宙船』。スティーヴン・キング特集が目的だったが、読んでみるとキングが関西弁でぼやいているという珍妙な代物である。86年の時点でのキング、一定の知名度はあるが映画も小説もまだそこまで紹介されていない、という段階に留まっている。本格的に加速するのはこの数年後(90年くらい)だろう。当時は猫も杓子もシャモジも緋文字も、みんなキングを読んでおった……ような気がする。ついでにシドニー・シェルダンを読み、落合信彦を読んでいたような気がする。




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