2023年4月7日金曜日

怪老人日乗:4月7日(金)

エコエコアザラク、エコエコアザラシ。わたしの名は黒井ミサ。というわけで7日になりました。あの有名な4月7日であります。なんと1年に1度この日が巡ってくるという。怖いですねえ、恐ろしいですねえ。

さて、閑話休題。ところで――っていきなり脱線するが、「閑話休題」という言葉をよく使うのは竹本健治氏だろう。「ウロボロス」シリーズではこの4字に「あだしごとはさておき」とルビを振っていて、あれはいいなと思うのだが、真似する機会がない。

4月最初の週末は家族の集まりがあって、なかなかに忙しなかった。金婚式のお祝いがあって、北海道から両親が上京してきたのである。幸い父母ともにまだ健康であるし、一生一度の機会であるからちゃんとやろうということになり、目黒の某ホテルの会場を予約。両親と姉と弟の家族、うちを入れて総勢12人。お祝いの会は無事に済んで、ほっと一安心である。まあ会場予約は姉が、贈り物選びは時計に詳しい弟が主にやってくれたので、社会性のない長男はライングループにひたすら「既読」をつけるという、盆暗のような役目であったのだが。

でお祝い後、両親がうちに泊まりにくる。ゾイド、藤子A、日野日出志。東久留米のアンダーグラウンドな雰囲気を堪能していったことと思う。以前、真冬に突然「上京のついでに泊まりたい」と言われたことがあり、それを断ったために微妙に気まずくなっていたのだが、今回来てもらって本州の家がいかに寒いか、冬に一階のリビングで寝ることがいかに命知らずの蛮行であるかを理解してもらえたようだ。「こりゃ寒い、冬にこなくてよかった」といっていた。そうでしょう。内地の家は寒いのだ。おれだって驚いた。

月曜日、草津温泉に行くという両親を上野駅まで送り、「上野まで見送るって『男はつらいよ』のワンシーンみたいだなあ」と思いつつ、無事に大きなミッション完了。雨も降らずによいことでした。

その後、ほっとして散歩。上野公園でお昼をいただき、そのまま合羽橋、浅草、さらにずんずん歩いてスカイツリーまで。晴れていれば歩ける距離であるね。このあたり電車複雑であるし、こちゃこちゃ乗り換えするのも面倒なので、あまりスカイツリーに用事はないが、今度から歩こうと思う。合羽橋の商店街、久しぶりに行ったがあらためてカッパだらけ。しりこだまが400円で売られていたが、あれは誰の尻から採取したものなのか。パルプホラーの世界が広がる。

火曜、水曜と続けて取材。ホラー、オカルト絡みのもので、ありがたいことだと思う。とりわけ水曜日の取材は、学生時代に読んで大きな影響を受けた学研「ブックス・エソテリカ」シリーズとも関わるインタビューだったので、個人的に自らのルーツを辿り直すような、感慨の深い取材でありました。この仕事をしていていいなと思うのは、会いたい人に会えることで、那須正幹さんといい、西原和海さんといい、道を示してくれた方にお会いできたのは光栄な人生であった。

そんなこんなで出たり入ったり。原稿やらねばならぬのだが、徹夜する勇気もなく、あっという間に金曜を迎えてしまい、今日もまた取材。こちらはよくご一緒するメンバーなので気が楽です。



(ツイッターから写真を落として、またこちらにアップするという所業。自分の写真だから違法ではないが、なんか悪いことをしているような気分)


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