2022年6月16日木曜日

怪老人日乗:6月15日(水)

『てのひら怪談 こっちへおいで』(ポプラキミノベル)が発売になりました。てのひら怪談とは何かという話や、自分がこのシリーズとどんなご縁があるか、ということについてはまたあらためて書きたいと思いますが、一投稿者に過ぎなかった自分がこうして新時代の「てのひら」に携わっていることに人生の不思議を感じております。福澤徹三さんが最初の『てのひら怪談』で「怪談は縁を呼ぶ」と書かれていますが、それは本当だなとつくづく思いますね。

アメコミ好きの元ご近所さんからさっそく「買いましたよ」の連絡をいただいたり、落語家の柳家権之助さんが読了ツイートをあげてくださったりと、自分の周囲では初速快調。どんどん売れて2巻、3巻と続くシリーズになってほしい。めざせ令和の常光徹。

さて、いまだ〆切山嶺の中腹あたり。一昨日がんばったせいで集中が途切れ、そもそもふたつみっつ同時並行で進めることに無理があり、どうしても飯田橋K社に顔を出す必要もあってでイマイチ捗らず。今日こそひとつは終わらせるぞと西方浄土に手を合わせたものの、考えてみりゃ取材が2ツ。今日から取材4連続ゾーンの始まりなのだった。

午前11時よりホラー文庫でデビューされた作家某氏のインタビュー。読書遍歴、創作意図などについて1時間ほど詳しくお話をうかがう。すでに完成された作風をお持ちで、これからの活躍が大いに楽しみです。充実した取材につき心地よい疲労感。お昼ご飯食べて(ラーメンと青椒肉絲)そのまま寝てしまいそうだったが、そうもいかんのであった。

新潮社「波」書評のゲラチェック済ませた後、2時間ほど某インタビューの原稿書き、夕方からまた取材。今度はイギリス在住の某作家氏。通訳者を介しての取材ということもあって、事前打ち合わせ含めて2時間半かかる。これまた楽しいインタビューだったが、思いのほか執筆時間に食い込んでしまいやや焦る。

取材終えてリビングに出たら19時、家族はちょうどご飯を食べ終わったところ。白身魚のフライなど。お風呂で寝そうになりながら本を読み、どうにも眠いので仮眠。起きたら0時前であわてて原稿に復帰。山積みになっていたゲラも半分ほどに減ってきて、気づけば怪奇多忙な6月も半ばを過ぎた。ところで出版関係の仕事に就いている人は、家にこのクリップが溜まりまくっていると思うのだが(ゲラを留めるのに使う)何かいい使い道はないだろうか。





0 件のコメント:

コメントを投稿