2022年4月30日土曜日

怪老人日乗:4月30日(土)

快晴。起きたらいよいよ副反応、食欲なく朝はヨーグルトと林檎のみ。体温計ると37度5分。2度目の接種に比べると大した熱ではないが、側頭部がガンガンと痛いし、全身がぐったりとだるい。気力ではどうしようもないので寝る。

夢の中に京極夏彦氏が出てきた。どこか田舎の駅の待合室みたいなところで京極さんともう一人、私のよく知らない妖怪関係者と待ち合わせしている。どうやらこの3人で遊ぶ約束をしていたらしい。近くの土産物屋(アイヌの木彫り人形などを京極さんは熱心に見ている)に立ち寄る。途中、京極さんに「仕事が遅くて困っている」とこぼすと「無理しないでも、ちゃんとやれば終わるはずだ」と諭されて「そうですよねえ」と反省するという一幕があり、これは仕事いくつか遅れている罪悪感がそのまま夢に反映されたものだろう。やはり発熱時は平時と違った夢を見る。

午後3時過ぎ、子どもが野球より帰宅。接種から24時間経過でなんとか熱も下がり、コーヒー飲みたい気分になる。前回は2日くらい伏せっていたので、やはり3回目接種の方がまし。昨日1文字も書かなかったのでゆるゆると仕事に復帰を……と思いつつブログを書き、子どもに伊藤潤二『うずまき』読み聞かせ。せめてインタビュー記事くらいは進めておかなくては。明日はホラーワールドな取材。

好書好日の連載更新。今月のホラー時評は『吸血鬼ハンターたちの読書会』『愚かな薔薇』『メキシカン・ゴシック』の3冊を紹介。


『メキシカン~』は広義の吸血鬼もので、不死者も出てくるからギリギリOKかなと。もっと違った部分にポイントがあるのだが、ネタバレになるのでそこは自粛。『吸血鬼ハンター』は記事にうまく入れられなかったが、定住者と放浪者の対立の話だし、生活を守るものと壊すものの対立の話でもある。作者はシリアルキラーと吸血鬼を重ね合わせているが、これはどちらも根無し草で、市民社会と対立するものだからだ。『愚かな薔薇』はタイトルの由来がかっこいい。時期が訪れたら枯れる薔薇は賢い薔薇、いつまでも枯れない薔薇(=不死者)は愚かな薔薇だ、というのである。






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