2017年8月12日土曜日
『吐きだめの悪魔』オリジナルサウンドトラックで脳が溶けた
旧くからの友人が映画『吐きだめの悪魔』のサウンドトラックを送ってくれた。
京都の中古CD屋で800円で売られていたそうな。
それは果たして安いのか、高いのか。
『吐きだめの悪魔』は1987年制作のアメリカホラー映画だ。
原題は『STREET TRASH』で監督はジム・ミューロー。
酒屋の地下室から古い酒瓶が見つかった。こりゃあ安くてウマい、サイコーだ、と大喜びで飲みほす貧民街の住人たち。しかしその酒にはいけない成分が含まれていたらしく、飲んだ者たちの体がドロドロと溶けはじめた。助けてくれー! と、まあそんな映画である。
細かい部分は忘れてしまったが、筋はあってないようなもの。この映画は人間がカラフルに(なぜか紫とか緑とかの液体になる)溶解してゆく様子をただひたすらに、脳天気なムードで映し出す。
低予算のカルトホラーとして一部で有名な作品。
とはいえカルト映画ならではの特異な芸術性や反俗性を期待してはいけない。感想は「ヒドいものを見た!」、その一言に尽きます(笑)。いや、それでは無名の才人ジム・ミューロー監督にあまりに失礼だろう。と、一生懸命プラスの評価を試みはするけれど、やっぱり「汚い!」「下品!」「幼稚!」といった単語しか浮かんでこない。ううむ。困った映画だ。
頭のいい人やセンスのいい人は、半径10メートル以内に近づかない方が無難だろう。
しかししかし。
わたしはなぜかこの映画が大好きなんですね。というか、基本的に人が溶ける映画が好きだから、この映画のことも、好きにならずにいられないのである。
それにしてもどうして人間が溶ける描写というのは、ああもわたしたちの心を惹きつけ、妖しい興奮を呼び起こすのだろうか。
『ビヨンド』の硫酸ドロドロも、『吸血髑髏船』の薬品ドロドロも、『悪魔の毒毒モンスター』の工場廃液ドロドロも、ああ、あらゆるドロドロが愛おしい。と、若干かっこよさげに書いてみるが、全然かっこよいものではなく、ただ単に悪趣味なだけだろう。
というわけでこのサントラも大いに嬉しかったのだ。
送りつけておいて「お前は悪趣味だ」と糾弾してくる友人もどうかと思うが、それでもやはり持つべきものは友である。わたしのことをよくわかっている。
で、ドキドキしながら再生しました。
(……10分経過……)
な、なんじゃこりゃ~!!
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