2014年5月20日火曜日

怒濤のお仕事報告



巨大にして能動的な生ける情報システム(=VALIS)のせいで、またブログを放置してしまった。気づけばゴールデンウィークも終わり、五月病にかかる間もなく、ああもう月後半である。

というわけで。
やや旧聞に属する話題ではあるが、仕事の近況報告をさせていただこう。
なーんだ、宣伝か、と思ってはいけない。
なぜならこれは宣伝だからだ。
ソビエトが社会主義国家である限り、フリーライターは宣伝をやめないのだ。


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まずは文芸誌『Mei 冥』4号


創刊号より連載している怪談実話「気味のわるい話」も4回目。いよいよ佳境に入ってきた模様である。正気と狂気のボーダーランドへあなたを誘う、不気味でショッキングな怪談の数々。これを読まずして、××××は語れないのである。(伏せ字の部分には、あなたの一番好きな言葉を入れてください)。




今回の実話はややパーソナルな内容で、これまで人に話してこなかった実父の体験談なども執筆している。こわくて妖しい話が好きな方は、目を皿のようにして読んでいただきたい。

また、第一特集「女のコに読んでもらいたいこわ~い漫画入門」では、漫画の作品紹介をいくつか執筆している。山岸凉子『ゆうれい談』、川口まどか『死と彼女とぼく』、いくえみ綾『トーチソング・エコロジー』など好きな作品をレビューできたので嬉しかった。
連載小説陣も充実で、『Mei 冥』はますます面白いのである。


それから。

ドラマ「相棒」が表紙の『ダ・ヴィンチ』6月号
短編集『未来の手紙』(光文社)を発表した椰月美智子さんにインタビューした。
『未来の手紙』は10代読者に向けて編まれた短編選集。椰月さんはなぜ、子供時代の感覚をあんなにいきいきと描けるのか?そんな疑問に答えていただいた。ファンなら必読のインタビューと思う。







 また、得意のホラーがらみでは、第8回『幽』怪談文学賞を受賞した石川緑さん、沙木とも子さん、添田小萩さんに取材を敢行。
民俗学怪奇譚集である石川さんの『常夜』、建築やアンティークが怪異を招来する沙木さんの『そこはかさん』、鉱物的悪夢のビジョンが横溢する添田さんの『きんきら屋敷の花嫁』と、今年も頼もしい新鋭作家を輩出した怪談文学賞。インタビューからはそれぞれの怪談観・文学観がうかがえて興味深いものとなっている。

7年ぶりの怪談実話集『怪談狩り 市朗百物語』を発表した中山市朗氏にインタビューしたのは、先日もお伝えしたとおり。『新耳袋』に衝撃を受けてこの世界に入った人間としては、大変光栄な取材でありました。



それから。
さらにさかのぼって『ダ・ヴィンチ』5月号



第5回『幽』怪談実話コンテストの受賞者、郷内心瞳さん&小笠原幹夫さんにインタビューしたのである。お二人の作品を収めた作品集『怪談実話コンテスト傑作選 お不動さん』は、胸にぐさりと突き刺さる戦慄作多し。怪談の現在進行形を知りたくば、必読であろう。



 
この世ならぬ駄菓子店へまよいこんだ人びとを描く『失物屋マヨヒガ』について、著者の黒史郎さんにもインタビュー。撮影で訪れたのは神奈川県の駄菓子屋。懐かしいお菓子や玩具を、トランクいっぱいに購入していった黒さんの姿がとても印象的な取材だった。
『失物屋マヨヒガ』は過剰なイメージとほろ苦さが魅力。黒作品はどこまで面白くなるのだろうか?



『ダ・ヴィンチ』4月号、3月号でもお仕事をしているはずだが、こちらは割愛させていただこう。はるか忘却の彼方である。



アクション伝奇時代小説『殺生伝』の第二部の連載をスタートさせた神永学さんには、幻冬舎のウェブサイト上でインタビューしている(→当該頁)。 こちらもあわせてご覧いただきたい。妖虫や死人の軍勢まで登場して、『殺生伝』はますます目が離せない展開になってきた。




そんなこんなで報告は以上!
また近々出てまいります。まずは「4月に出た怪奇幻想文学」をやらないと……。




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【おまけコーナー】今日のあんこ特別編:連休中に食べたお菓子


まずは「根津のたいやき」である。
東京に越してきてすぐに食べ、美味しさに感動。その後はなかなか縁がなくて、再訪できていなかった店だ。

記憶のなかで理想化され過ぎていたらどうしよう、と心配しつついただきましたが、うむ、やっぱりこれは旨い。韓国のなんとかいうお菓子の作り方なんだそうで(大事な部分を失念)、パリッと焼き上げた薄手の生地と濃厚なあんこの具合が絶妙。変わり種なのだが、気づけば人体の急所を射抜いている、という変態剣法のような名作だ。







それから。
連休中日に仕事に行くと、『幽』編集部のR氏がお土産をくれた。そうだ。R氏は次号『幽』の企画で、東北へ河童を釣りにいっていたのだ。
結果はあえて尋ねなかったが、きっとすてきな河童が釣れたことだろう。『幽』のレポートを愉しみに待ちたい。いただいたのは岩泉町銘菓・河童の祠。
なんとこのお菓子、白あん部分に刻んだキュウリが練り込んであるのです!
これは間違いなく河童が好む味だ。

(これぞ河童の幽体離脱!)





 (空き箱はおしゃれなインテリヤーに)


子供の日は快楽亭ブラック師匠の落語を聴きに浅草まで。
どら焼きで有名な亀十は、例によってすごい行列でしたが、夕方にはだいぶましになっていたので柏餅をふたつ買いました。柏餅って、子供の日くらいにしか食べないですからね。
お餅がむちむちしていて噛みごたえあり。ただし、小ぶりです。あと16倍くらい大きくてもいいな。







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