2012年8月31日金曜日

深川に墓石を見た!――『東西花形怪談競』のこと①


東西の怪談作家が一堂に会した怪談イベント『東西花形怪談競』に行ってきました。
ざざざと感想などを書いてみたいと思います。(世界で三番目くらいにはやい)イベントレポートをお楽しみください。


8月31日金曜日、八月最後の日とは思えない炎暑。
早めに行こうと思っていたんですが、あれこれ野暮用があり、会場の深川江戸資料館に着いたら開場時刻17時半のちょっと前。

 
入口付近にあまり人影がなかったので、なーんだ余裕ではないか、ハハ、と思っていたら、一階ロビーから二階の受付前までズラーリと行列ができておりました。すごい人気だ喃。偶々、列んだすぐ前が怪談実話作家の松本れあるさん。ちょっと後ろの方には、勝山海百合さん、平金魚さんの姿も。


会場は名前こそ「小劇場」ですが、結構でかいホールでした。ホール内ではケチャとも民謡ともJAシーザーともつかない異様なSEが延々と流れていて、いい按配に期待が高まります。


で、18時。
いよいよイベントスタートです。
暗いステージの左右に、ポッカリと明かりが灯って、黒い着物に身をつつんだ紗那さん&紙舞さんの姿が浮かびあがる。オープニングを飾る演目は、怪談社のお二人による「京都のバケモノ」。

わたしはこの演目、どういう来歴のものなのかしらないんですが(創作なのか、典拠になる話があるのか)、京都の七条河原にあったという死体捨場が舞台の、不気味な時代怪談でありました。
お二人はさすがに息もぴったり。緊張感満点。かっちり作りこまれた演劇的怪談語りというのは、これまでありそうでなかったもの。ウムウと唸りました。

中には関西から応援に駆けつけてきたお客さんもいるようで、人気の高さがうかがえます。それにしても、謎だったのは紗那氏がたずさえていた日本刀。刀を持ってステージにあがる怪談師、というのもたしかにこれまでいなかった。


つづく第一部は怪談落語が二席。
柳家小蝠氏による「皿屋敷」、桂夏丸氏による「もう半分」。前者は賑々しく、後者はじっくりと陰鬱に。長身痩躯の夏丸氏、どこかノスフェラトゥめいた印象があり、怪談落語を語るのにはぴったりです。


無事に第一部が終了して、15分の休憩。ロビーの物販コーナーでは出演作家のサイン本、グッズが販売されていました。写真で見るとこんな感じ。下の物体Xは募金箱です。
東雅夫氏が売り子をしていたので先日の「カルト怪談実話ヴィンテージ・コレクション」の件でご挨拶。笑って赦していただきました。

 
 
 
 
巷で話題の「怪談社グッズ」も関東初見参。写真にあるのは高橋葉介氏デザインのポスター。ほかにも怪談を取材するための(世界初?)特製ノート「怪異蒐集帳」も販売されていましたよ。ほへーっと眺めていたら、たちまち15分の休憩終了。




いよいよ第二部に突入でございます。
というところで、以下次号(→こちら)。思いのほか長くなってしまつた。




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