2017年11月21日火曜日

怪老人日乗:11月20日(月)


快晴。だったような気がする。12月並の冷え込みとかや。
わたしが使っている腕時計は自動巻きである。これがよく止まるのである。自動巻きというのはご存じの通り、腕を動かす振動によって動力を得る仕組みの時計だ。いかに机の前から動いていないか、ということであろう。今日は時計こそ止まらなかったが、ほとんど仕事部屋で原稿。ちょいとお待たせしている文章があり、肚の底がヒヤッと冷えるような気分を味わっている。唸ったり、頭を抱えたりして作業を進める。側頭葉のあたりでチラチラと、藤子不二雄A『まんが道』のワンシーンが明滅する。主人公のマンガ家コンビが依頼されていた原稿をほとんど落として、マンガ家の道を経たれてしまうという最強におそろしいエピソードだ。


お昼タイカレーなど。午後も原稿ずっとやって夜は水炊き。 気晴らしにコーヒー豆買いに出て、これがほとんど唯一の散歩。冷や汗が咽喉の奥から出てきそう。しかし夕食を過ぎたあたりから調子が出てきて(家族に相談したのがよかった)しゃらしゃらと書いて第一稿。夜中、僧院のように冷え込む仕事部屋の床で寝たり起きたりをくり返しながら、エコノミークラス症候群と闘いつつ原稿をやる。諸君、夜明けは近いぞ。
というわけで、ちくま文庫の怪奇幻想棚を撮影してみる。何を持っていて何が抜けているのか、明日以降ちゃんとリストにしてみよう。


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