2015年9月22日火曜日

今週の新着本



というわけで、最近買った本をご紹介する。


【今週の新着本 その1】
まずは昨日、hontoから届いたのがこちら。
カーステン・ストラウド『ナイスヴィル 影が消える町』(山中朝晶訳/ハヤカワ文庫NV)






『狙撃警官キーオウ』などの作品があるミステリー系の作家による初のホラー長編。原著は2012年刊行。スティーヴン・キング、エルモア・レナード、ピーター・ストラウブといったお歴々が賞讃した作品のようです。


さっそく読んでいますが、上巻の200ページまで読んだ現時点では、南部の歴史ある町を舞台にした犯罪小説ないしは警察小説といった感じ。三人称多視点で、弁護士、警察官、銀行強盗などのストーリーが並行して語られていきます。
冒頭でスーパーナチュラルな事件(ひとりの少年が忽然と町から姿を消してしまう)が描かれており、その後も折にふれて怪異なシーンが挿入されていたので、そのうちホラー度数が上がっていくのでしょう。怪異シーンに防犯カメラなどが絡んでいるのは、いかにも21世紀風。


本書と『The Homecoming』(2013年)、『The Rockoning』(2015年)で3部作をなしているそうで、そちらも順次翻訳予定だとか。リアルタイムの海外ホラーが紹介されるのは、嬉しいことです。



【今週の新着本 その2】
怪奇漫画の雄、呪みちるの新刊『火星高校の夜 呪みちる初期傑作選Ⅱ』(トラッシュ・アップ)もゲット!




『人造人間の怪』に続く、初期傑作選の第2弾。発売予定日は9月24日ですが、中野のタコシェと下北沢の古書ビビビではすでに販売されているようです。たまたま下北沢に行く用があって、手に入れることができました。


「ホラー」というよりも、懐かしく「怪奇」と呼ぶのがふさわしい、美しくもグロテスクな幻想漫画の世界。惨劇、美少女、深海魚、奇病、幽霊……。
全8編、恐怖と頽廃の万華鏡を舐めるように堪能しました。


収録作では、「夜空に消える」がいっとう好き。
さびれたプラネタリウムを舞台に展開する、宇宙時代の亡霊と恋の物語です。
ああ、こんな怪奇漫画が読みたかった。
最終話の「ジグ・ザグ・ボックス」も、乱歩の「押絵と旅する男」みたいなもの悲しさがあって大好きですね。
とにかく超絶おすすめ。最近心にうるおいがないなあ、と思っている方はぜひ!





(こちらももちろん購入済み!)

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