2013年12月17日火曜日

『幽』20号完成!


って、わたしが完成させたわけじゃないんですが、怪談専門誌『幽』20号が発売となりました。
早いものでもう20号。年2冊のペースで刊行されているので、次号ではついに創刊10周年となります。うへー。「最近老けましたね」と、『幽』編集部のRさんに言われるわけだ。



さて。
記念すべき20号の巻頭特集は「怪談文芸アメリカン」
アメリカで怪談?と思われる方もいるでしょうが、怪談を「地域性に根ざしたスーパーナチュラルな怪異を描いた文芸」と仮に定義するなら、アメリカにだって怪談はたくさんあることになります。

たとえば、アパラチア山脈一帯につたわるバラッドをモチーフにした「妖怪ハンター」的な連作、マンリー・ウェイド・ウェルマンの『悪魔なんかこわくない』なんて、モロに怪談だということができるでしょう(この作品は、翻訳家の中村融氏が「アメリカ怪談私の一冊」にあげていました)。




ラヴクラフトの作品にしても、ロードアイランド州プロヴィデンスという土地抜きには生まれなかったわけで、案外わたしたちのいう「怪談」の概念に近いものではなかったか……ということは東雅夫氏の「世界怪談紀行 ラヴクラフトの故地を訪ねて」をお読みになれば納得がいくかと思います。

同誌にはかのダンウィッチ(ラヴクラフト『ダンウィッチの怪』の舞台)のモデルとなった、マサチューセッツ州アトル出身の日本文学研究家、ピーター・バナード氏も寄稿しています。氏の論考「アメリカの地方に顕れた宇宙的恐怖 ラヴクラフト、土俗、そして湖中に沈められた村へ」には、以下のような興味深い指摘もありました。


ラヴクラフトの作家的な姿勢は、H・G・ウェルズのような積極的に宇宙の可能性を考え込む作家より、むしろ柳田國男の方に似ているのではないかと思う。そして以上名を挙げた作品群は、言わばラヴクラフトの『遠野物語』 だと提案しても過言ではないだろう。


ほかにも、紀田順一郎×荒俣宏、風間賢二×東雅夫、のダブル対談など海外怪奇小説&モダンホラーを読んできた人間なら「ウラー!」と歓喜の声をあげずにはいられない充実の特集であります。

わたしは上記の風間賢二氏と東雅夫氏の対談の取材・構成、恒例のブックレビューコーナーでは花房観音さんの『恋地獄』を書評しました。ご覧いただけると幸いです。

さて。
『恋地獄』 といえば、先日発売となった『ダ・ヴィンチ』1月号にはこんなコメントも寄せていたのでした。
わたしの文章で「恋」という漢字が出てくることって、相当にレアなのではないかしら。「死」「霊」「怪」「奇」ならしょっちゅう出てくるんですけども。






【おまけコーナー 今日のあんこ】


西荻窪のあんこオアシス、越後鶴屋の「開運大福」です!
いつも名物の「粟(あわ)」を選ぶので、今日は「豆大福」と2種類購入。
さあ恋、じゃなかった、来い!
うむ。こちらのあんこは、非常にコクがあって、食べ応え充分。キングの『グリーンマイル』を一晩で読み終えたかのような充実感が味わえます。味の秘密は、ザラメなのだとか。
各種こしあん、粒あんがありますが、個人的には粒あんがお薦めでしょうか。


(写真は上が粟、下が豆大福)


あのEXILEもお土産にしているという(ほんまかいな!)こちらの大福。粟でも豆でも一律130円というお値段設定も嬉しいですね。西荻古本散歩のおともに是非どうぞ。



●越後鶴屋(えちごつるや)
西荻窪駅南口徒歩2分。 営業時間9時~18時。月曜定休。
http://www8.ocn.ne.jp/~omochiya/



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