2013年11月16日土曜日

『怪談実話 黒い百物語』に解説を執筆


ごぶさたしております。
おかしなゼリーを食べたせいで(前回の投稿参照)、身体の半分がゼリー状化してしまい、出てくるのにこんなに間があいてしまいました。どろりどろ。歩くパンパースみたいなものです。
 


さて。
久方ぶりにお仕事の紹介を。
11月25日発売予定の福澤徹三さん著『怪談実話 黒い百物語』(角川ホラー文庫)に解説を寄稿しました。



福澤徹三さんといえば、言わずとしれた怪談実話の名手。
中でもこの『黒い百物語』は質量ともに代表作といえる作品と思います。

今回の解説では、福澤怪談はなぜこんなに怖いのか?という素朴な疑問を出発点に、叙述テクニックの徹底解剖(というほどのものではない)を試みています。
これであなたも福澤徹三になれる!というと明らかに誇大広告ですが、福澤怪談のテクニックの高さに、あらためて驚いていただけると幸いです。


文豪・佐藤春夫は「作家とは誠実な無頼でなければいけない」という意味のことを書いているそうですが、このフレーズを思い出すたびに浮かんでくるのが、福澤さんのあの横顔。
一見無頼でありながら、どこまでも作品に対しては誠実でありつづける、福澤徹三さんは怪談実話界の良心だと思います。
現代怪談実話のマスターピース『黒い百物語』、まだお読みでないという方はこの機会に是非是非。




ちなみ、内容的には2004年刊行のMF文庫ダ・ヴィンチ版と同一。まだMF文庫版も買うことができるので、お好きな方でどうぞ。
こちらの解説は穂村弘氏が担当。

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