2023年4月8日土曜日

怪老人日乗:4月8日(土)

今週の取材×3も無事終わり、あとは原稿をせっせと書くのみ。これがまあ大変なんですけども、締め切りがすべて重なっているのでちんたらせず土日で進めるしかない。明日から始まる新しい週では取材1件、あとは文庫解説の〆切とインタビューが複数、合間に書き下ろしとアンソロジーの作業。まあなんとかなるべえ。

このところなんだか作業が進まないなあ、年かなあと思っていたが(それも大いにある)、考えてみたら耳が痛くて寝てしまうことが多いのだった。中耳炎がまたぶり返してきて、なかなかよくならんのですね。で朝また病院へ行く。近所の耳鼻科は込むので8時半に行くが、もう外まで並んでいる。まるでドラクエ3の発売日だ。

こういう喩えをするといかにも昭和生まれっぽさが出るが、私はファミコンをやったことがないのでよく知らない。ニュースでジャンパーを着た男たちが並んでいたなあ、という記憶があるのみ。団塊の世代が実は聞いていないのに「ビートルズ、懐かしいねえ」というのと同じようなものだろう。

で、話がそれたが病院へ。中耳炎は5歳くらいからの持病で、ずっと病院通いを続けている。小学生の頃は、鼓膜に穴を開ける(これが痛い)という治療をやっていたが、大人になってからはだいぶよくなった。しかし今でも時々風邪などを引くと調子が悪くなり、年に1度は薬を処方してもらっているというわけ。

病院というのは行って帰ってくるとそれだけで「大仕事をこなしたぞ」という気になるからいかん。まだ何も始まっていない。なんならその分、時間をロスしているので急いで仕事にかからなければならないのだけど、もう横になりたいよ、ぼかあ。

病院の待合室では、地元のコミュニティFM局の情報誌を読む。メインパーソナリティの男女、よく知らないけどローカルタレントかなと思ったら、まったくのラジオ未経験者、しかも古い友人同士というので驚いた。なんというか……地元……コネ……ムラ社会……という感じがして、本当にここが東京かと思う。いや、表紙で「いちごもラジオも新鮮です!」云々と謳っているくらいだから、ここはいわゆる「東京」ではないのだろう。斎藤潤一郎が描いた「武蔵野」としか呼びようのない、何かだ。




唐突に昔組んでいたネオGSバンド、ザ・クラッカーズのジャケを載せてみる。右が朝宮、左は今は堅い仕事に就いている友人Kである。このバンド、何がひどいって持ち歌が一曲もなく、だらだらとラジオでしゃべるだけなのだ(昔なのでポッドキャストとかじゃなくてテレコ録音)。地元FM局はさすがにクラッカーズよりマシだと思うけれども、さてどうだろうか。

ちなみに若い方は「ああ、昔の人はこういう恰好をしていたんだナ」と思うかもしれないが、そんなことはない。こういう人がいたのは50年以上前であって、このアルバムは驚くべきことに割と21世紀になってから作られているのだ。

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