日曜の朝である。しかし家族はみんな忙しい。奥さまは朝食の支度と文鳥のお世話があるし、子どもは少年野球の準備をしている。そんな中「わしは、若いおなごが好きでのう」とジャムおじさんの物真似をしても、誰一人聞いていないのだった。誰にも聞かれずに虚空に浮いた物真似だけが集う場所が、この世のどこかにあるという(クライヴ・バーカー『血の本』)。
さて先週は何をしていたか。月曜日は六本木で、水曜日は神保町で取材。火曜は何をしていたんだっけ。どうも空き時間をうまく使えなかった週のような気がするな。
……とここまで記されたところで、この日記帳は途絶している。(アパラチア山脈で発見された手記)
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