怪老人日乗：4月15日（土）

そういえばであるが、昨日3年ぶりに商業施設のトイレでジェットタオルを使った。これまで感染症予防のために止まっていて、ウイルスをまき散らすから不衛生だと言われていたものだったが、実はそうでもないと経団連が発表して、なんだかよく分からないままに月日が流れて、いよいよ復活を遂げたみたい。このまま撤収されるかとも思ったけど、そうはならなかったですね。昨日はハンカチを持って出るのを忘れたので、あって助かった。こういうところからもコロナの時代の終わりを実感するが（マスクをしていない人もちらほら）コロナ自体は終わったわけではないので、どうなんだ、和尚、いかに、という感じである。

3年ぶりの復活といえば、ツタンカーメンが3年ぶりに復活するらしい。ツタンカーメンは2020年、壮絶な武道館ライブの後、皇居のお堀に沈んでいたのだが、黄金の仮面だけが月夜の晩、お堀端に浮かぶという怪現象が頻発、皇居ランナーを怯えさせた。そのうちにエジプトから凄腕ミイラ職人の親子がやってきて、木香などを半蔵門のあたりから撒いたところ、武道館ライブでどろどろに溶解したはずの肉体がよみがえり、ついにツタンカーメン活動、略してメン活を再開するという。今後は歌手としての活動は控え、本来のミイラとしての活動に専念するようだ。

近所にサウナの店が出来た。いや、あれは何なのかな。サウナグッズを売る店なのかな。薪とか、宇宙服でできたテントみたいな簡易サウナのようなものを並べている。売っているのか、貸しているのか、それともその場で使用することができるのか。さっぱり分からない。ところで私は前にも書いたがサウナブームが苦手で（ついでにいうと「推し活」という言葉も苦手。流行ってる言葉はだいたい苦手）サウナに罪はないしむしろ銭湯にあるサウナなど好きなのだが、サウナブームにのっかってはしゃぐ輩ども、とりわけ箕輪某的ぎらぎらしたビジネスパーソンがあまり好きではない。もっとこう、社会の勝ち馬に乗ろうとせず、地味に、侘しく、無意味に生きられないものだろうか。松尾芭蕉のように。ツタンカーメンのように。