2026年8月23日日曜日

怪老人日乗:8月23日(日)

ぴろりんぴろりんぴろりん……(UFOの音とともにねこ登場)。というわけで皆さんよろしくお願いいたします、怪老人日乗でございますよ。それにしてもさあ、日記を10日も書いてなかったですよ、これは大変なことだよ、っていうかこのブログさかのぼって見てもらえると分かるのですが、昔は月1とかの更新だったような気もするのでした。大昔はいわゆる「ブログ」っぽい記事を書こうとしていた時期もあり、なんか企画っぽいことを書いていて気恥ずかしいのだが、今は日記形式だから更新もだいぶ気楽である。

それでも10日も間が空いてしまったのはですね、まあ忙しかったのかなあ。多分そうですねえ。お盆だったしねえ。お盆は別段帰省などはせず。ただ家族で栃木に行ったり、高校時代の友達が家に遊びに来てくれたりした。栃木はあれである、東武ワールドスクエア。そのうち写真を貼るかもしれないけど、世界中の名建築がミニチュアで並んでいるという「誰が喜ぶんだい」というようなコンセプトのテーマパークだが、これが行ってみるとまあ楽しい。ピラミッドが見られて大満足でした。エジプトに行ったことがあるような気がしてきた。

遊びにきてくれた高校時代の同級生(女性)はジム通いでめっちゃ姿勢がよくなっていて、筋肉がつくとこんなにピシッと背筋が通ってみえるのか!と羨ましくなった。わたしは猫背だし、うつむきがちであるので、ちょっとジムに行くのも興味ありんこ。ありんこの巣を探るのも興味ありんこ。ありになるのも興味ありんこ。

それでですね、なんか書くのにえらく苦労した原稿があり、それをやっと書き上げたのが先週である。ひい、大変だった。いや、待ってくれていた担当さんの方がはるかに「ああ大変だった」だろうし、なんなら殴ってやろうという気持ちだっただろうが……。すみませんでした。しかし大変な原稿が終わるとほっと気持ちが晴れやかになるので、そんなこんなで先週は過ごしていたような気もするが、水曜日にホラーな取材1本、金曜にはホラーな取材とミステリな取材がそれぞれ1本、木曜はずっとお世話になっていた編集さんの送別会というわけで、結構予定が詰まっている一週間なのだった。

書くことがあって今日の怪老人日乗は長いなあ。まあいいか、10日分の特大号だ。じっくり読まれよ。でですね。送別会のことを書きますと、わたしが上京したのは2008年でありました。それまでは学生時代からの流れで京都に住んでいて、まあフリーター生活だったんですけれども、いろいろ良くないことがありまして、こりゃこのまま京都にいてもあかん、東京で何かしようと思って無為に上京したわけです。当時から「幽」でライターをしていたのでその仕事を拡大させられたらいいなとな思っていたわけですが、これといった伝手もなく。どうなるかは出たとこ勝負。実際上京してすぐはずっと図書館通いをしてアンドレ・ブルトンを朝から夕方まで読んだり(かなり困った人)、さすがにまずいと思ってミスタードーナッツでバイトしたりして暮らしていたわけですが、そんなときに「ちょっと編集部に顔を出して」と声をかけてくれたのが「幽」編集部のKさんで、この方との出会いで人生がぐぐっと動き出したところがありました。

当時メディアファクトリーのKさんは「ダ・ヴィンチ」の編集も兼ねていて(「幽」は「ダ・ヴィンチ」の増刊という扱いだった)それでじわじわとダ・ヴィンチの仕事も振ってもらえるようになり、じわじわとライター業として食えるようになって、そこから少しずつ他社の仕事も増えて今にいたるという感じで、Kさんがいなければ今の自分はないわけですね。出版業界の父は東雅夫氏、母はK氏だと常々言っているとおりであります。でこのKさんが早期退職されるというので送別会。編集者の他、カメラマンさん、ライターさん(杉江松恋さんと門賀美央子さん)とゆかりの人が集って楽しい会でありました。Kさんと私はちょうど10歳違うので、すごく大人に見えていた当時のKさんも、今の私より年下だったんだよなあと思うと、なかなか同じように若者を育てたり、チャンスを与えたりということはできないなと思うところもあって、でも上の世代からしてもらったことは、自分もやってあげないといけないなと決意を新たにする次第なのでありました。

取材3つについては面白かったというに留めましょう。充実した取材だったのですが、これから記事をかかないといけない。それは大変だ。でもAIが書くよりわたしが書いた方がなんか面白いような気もするので(そう思ってないとやってられない)がんばってまとめます。

で昨日だ。三津田信三さんのデビュー25周年記念&『囁く逆婿』刊行記念トークイベント於ロフトプラスワン。プラスワンは120人のキャパらしいが、そのぎりぎりに近いお客さんが詰めかけてもうぎっしり。90何人の予約だというけど、それでもそうとう人と人との距離が近かったなあ。12時開演なので11時半にはロフト入り。KADOKAWAの編集Mさん、三津田信三さんご夫妻とご挨拶。楽屋でおべんと食べたりして開場時間まで待つ。その日の流れをざっとおさらい。まあ三津田さんにお任せしていれば大丈夫だろうと思うけれども、こちらからもネタを用意してきた。そのスライド作りで3時に起きたので、寝ないようにリポビタンDを楽屋で飲む。



で本番スタート。三津田さんのデビューの経緯、編集者時代のこと、学生時代の習作についてと貴重なお話がいっぱい飛び出しました。目玉は刀城言耶シリーズの結末について、かなり踏み込んだ発言があったこと。これは配信でも聞けるのでぜひご覧ください。トークは1時間半の予定だったのですが、そうこうしてたらあっという間に1時間。そこで私の企画「三津田作品ここが怖い!5選」をスライドとともに紹介。『蛇棺葬』『厭魅の如き』『どこの家にも』『誰かの家』『逢魔宿り』から怖いシーンをプレゼンしました。割と楽しんでいただけたようでよかったです。で後半は新作『囁く逆婿』と怪民研シリーズの今後について、Q&Aコーナー、さらにまだ今後の予定まで。いやー、あっという間。横で聞いてても非常に面白いトークでありました。




イベント後はサインコーナー。三津田さんの前に長蛇の列。三津田さんに会うために日本各地から駆けつけた方、さらには三津田作品が縁で結婚されたというご夫婦までいて、横で見ていてもにっこりな場です。私のところにも結構並んでくださって感謝、持ち込みした『日本ホラー小説史』も完売して、わざわざ土曜日に来ていただいた平凡社の編集さんにも顔向けできる感じでよかったです。それにしても芦花公園さんがいらしていてびっくり。普通に列に並んでるんだもん。さすが三津田さんのビッグファン。




しかし会場出たらとんでもない雨、どしぇーとなりつつ新宿南口まで歩く。革靴もカバンもぐっしょりである。なんなら持参したリュックの中の本もすさまじく濡れていた。Oh……。三津田さんにサインを入れてもらった『ホラー作家の棲む家』まで……。乾かそう。

打ち上げはKADOKAWAと平凡社の編集さん、三津田さんと私で4時間近く、楽しくおしゃべりしつつ飲食。編集さんががぶがぶお酒を飲むのでこっちまで見ていて気持ちがよかったです。いろんな話をする。ホラーの話も、そうでない話も。帰宅して22時。差し入れもたくさんいただいて嬉しいことでした。イベントでいつもお会いする方々とも再会できたし、感謝感謝で拝むような一日なのでした。そして夜中には地震。ぐらっときて一瞬起きたけど、疲れていて寝てしまう。






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