2023年9月16日土曜日

怪老人日乗:9月16日(土)

昨日で仕事一段落。あとは細かいゲラ戻しとか、メール返信とか。次の〆切までしばらく積ん読を消化してすごそう。某誌のゲラ戻しはたかだか6ページなのにしんどくて、『北野誠のおまえら行くな』を流しながら数行ずつやる。自分の文章、一度書き終えてしまえばもう過去のもので、そこにあれこれ修正を施していくのは、クオリティをあげるために必須の作業とはいえ、若干心がつらい。

しかし某K極夏彦先生がゲラを戻している姿というのを、以前たまたま見る機会があって、あれはすごかった。ばっしばっしと0・1秒で判断し、修正を入れていき、あっという間に数十枚のゲラを直してしまった。仕事の早い人というのは、判断の早い人なのだろうなあ、とあれを見てつくづく思ったね。私なんてメールの返信をするだけで、心臓がドキドキしてコーヒーを淹れて、腕立てをして、顔を洗って、部屋を片付けて、息を詰めてでないと着手できない。こういう回り道の多い人間と、判断の早い人と。トータルで使える時間に大きな差ができるのは自明の理だろう。

わたしが迷わずできるのはワニの絵を描くことくらい。あれはもともとクオリティを度外視しているので、いくらでも量産できる。ということは専業のワ二絵師になれば、「なんであの人はワニの絵をあんなに早く描けるんだろう、天才だ」と感心されるはずで、そういえばドラえもんでのび太がもしもボックスを使い、昼寝のうまい人が誉められる世界を作っていたなあ、ということを思い出して、自分の発想はのび太程度かと思う。

それはさておき。書き下ろしだ。なかなか進まないのは前から順番に書きすすでいるからではないか、だからいつまでも1章から抜け出せないのではないか、と思って、エクセルシートで全工程を管理し、好きなところから書き出すことにした。マス目を塗りつぶすように、少しずつやりやすい記事から書いていけば、いつかは終わりが見えるだろうというわけ。とりわけ前書き、後書きなどはへんに肩に力が入ってしまい、「恐怖とはなんぞや!喝!」みたいな文章になりがちなので、後回しにしよう。

今日は土曜日。ワニも溶け出す蒸し暑さ。絵にも描けないおぞました。小学校の授業参観(と今は言わず、何か別の呼び名があるのだが)だけど、なんでも毎月あるというじゃないですか。先月もいったので私は自宅待機。部屋の片付け、インテルネット(好書好日の告知)などをして過ごす。

ここ数日で本が10冊くらい届く。ありがたいことである。今月はお金もないし(福井旅行などでお小遣いを使い果たしてしまい、ほぼ蟄居生活)積ん読を崩して、書き下ろしを進めて生活しているが、もともと外に出るのが好きではないから、非常に快適な暮らしである。

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