2012年9月25日火曜日

いろいろなものが40周年


昨日昼食をとっていて気がついたんですが、モスバーガーが今年で創業40周年なんだそうです。
で、思ったのは今年40周年を迎えるものってずいぶんあるなあ、と。日中国交正常化でジャイアントパンダが初めてやってきたのも40年前ですし、沖縄が日本に返還されたのも40年前。

さらに。
池田理代子先生の傑作大ロマン『ベルサイユのばら』も今年で40周年を迎えました。この週末まで東京の松屋銀座で記念展覧会が開かれていたので、ニュースなどでご覧になった方も多いかと思います。

 

さらにさらに。
デビッド・ボウイの『ジギー・スターダスト』も1972年発表だから今年で40周年。この年はTレックスの『スライダー』、ロキシー・ミュージックのファースト、モット・ザ・フープルの『すべての若き野郎ども』も発売されて、まさにグラムロックの黄金時代でした。
今年はモット・ザ・フープルのドキュメンタリー映画が公開されたり、グラムロックを特集した雑誌やムックが発売されたりと、個人的にはすごく嬉しい動きがあったわけです。来年は『アラジン・セイン』と『タンクス』の発売40周年ということで、さらにさらにグラムが盛りあがることを強く希望!!


 


(映画『すべての若き野郎ども』予告編 感動的な映画だったなあ)


さて。
これはまったくの私見なんですが、個人的に戦後大衆文化の黄金時代は1972年だったのではないか、と思っています。まあ、その時代を中心にして、好きな作品が陸続と現れているからそう思えているだけなんでしょうが、マスカルチャーとロマン主義・耽美主義的なものががっちりと手を携えた奇跡の時代だったんではないか、と思うわけですね。
文学方面に目を転じても、『とらんぷ譚』の第一巻にあたる『幻想博物館』が出ているし。映画界ではヴィスコンティが前年の『ベニスに死す』に続いて『ルードヴィヒ』を撮っているし……。

『ベルばら』と『ジギー・スターダスト』と『幻想博物館』。なんか共通する匂い、オーラがあるじゃないですか。美輪明宏主義的というか、ある種のロマンチスト・テイストが。かようなわけで、わたしは1972年という年に非常に興味を持っているのです。


で。
ここまでは話のマクラのようなものでして、本題はこれなのです。
40周年といえば、幻想文学ファンにはなじみの深い出版社・国書刊行会が今年で設立40周年を迎えました。
40周年を記念して、現在各書店で国書刊行会フェアが開催中。国書とゆかりのある作家・評論家・翻訳家などが、マイベスト3を選んだ小冊子『私が選ぶ国書刊行会の3冊』も配布中です。




これが無料にもかかわらず、非常に読みごたえがあり、かつ勉強になる!こうしてリストを眺めていると、国書の守備範囲の広さ、層の厚さに驚かされますね。面白いので、まだお持ちでない方は是非お近くの書店へ。


ちなみにわが国書刊行会本ベスト1は、ジョン・キール『モスマンの黙示』かな。かぶっていたのは稲生平太郎さん。ほかに『超科学シリーズ』をあげている人がいないのが、意外といえば意外。
『モスマンの黙示』のすごさについては、また今度あらためて書いてみたいと思っています。



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