2026年9月30日水曜日

怪老人日乗:9月30日(水)宇宙人編

今朝も日記を付けた気がするけども……あれは昨日の日記だからいいのです。今日の日記を付けます。今午後の10時。今日も残すところあと100時間である。おっかねえことだ。ぶるぶる震えてきた。

しかし私はこういう日記を書いているじゃないですか。毎日毎日、意味の分からないことを。自分ではまあいいんですよ、好きで書いているから。読む方はどういう気持ちなんだろうね。こんな時にふと思い出すのは学生時代、教育実習に行ったときのことでして。私は生徒にほぼ相手にされませんでしたが、というか若者とコミュニケーションがまったくかみ合いませんでしたが、一人だけ「先生がぼそぼそ言っている小ネタは面白かった」みたいな感想を書いてくれた生徒がいて、今でもよくそのことを思い出すのですが、人生万事そのくらいの割合なのではないかなあと思っております。なのでこの日記をついクリックして読んでしまうあなたもですね、その生徒と同じようなナイスガイ&ナイスレイディなのだと思いますよ。ぴょっぴょっぴょ。

ええと日記を付けるのだった。脱線ばかりする人って、多分脱線病にかかっているんだと思うんですよ。脱線病というのは怖ろしい病気で、アマゾンの奥地にそういう部族がいるんですよ。何か自然由来のドラッグのようなものがありまして、それを摂取すると脱線病にかかるんですよ。そうなるともう大変です、何を書いても脱線するんです。うねうねと。貴志祐介の天使もうねうね脱線して、がけから落ちると思います。

でですね、今日は5時くらいに起きて原稿続き。今日までの原稿あるが書き終わらず。時間切れなので外出準備して昼前から有楽町へ。お仕事である。終わったら5時くらい。有楽町はいつ来ても華やかだし、社会参加しているなあという気になる。いや、普段だって社会人として働いていることにはなるのだろうが、わたしが住んでいるのは東京と埼玉のギリギリの町であり、蛙が鳴き、セミがうごめき、河童が人を攫い、みたいな郊外であるので、そこの古家にこもって原稿をやっていると、あまり世間と交わっている気がしないのだ。なのでたまに仕事で有楽町などに来ると、いきなり幼稚園児が就職したみたいな気持ちになって、温度差にびっくりする。びっくりして目玉が飛び出す。

自分にしては大きなお仕事だったのでちょっとくたびれて、池袋パルコに寄って漫然と服など見る。もう秋冬の服が出ている。というか半袖は一枚もない。当たり前だ。わたしも別に着ようとは思わない。でも半袖を愛してやまないあの人はどう思っているだろうか……半袖マンは……ということは一瞬も頭に浮かばず、普通にあれこれさっと見た。バブアーの外套はちょっと欲しいと思った時期もあったけれども、最近あまりにもどこのお店でも別注品が出ていて、流行りものみたいになってしまったので買うのに躊躇する。だから多分買わないだろう。バブアー、名前がいいよね、赤ちゃんの声みたいで。カバンを買わねばと思うが、カバンを買うというのは一大事であり、なかなかに腰が重い。同じような理由で財布もずっと同じものを使っており、うやむやになっている。

今日はこれから朝まで仕事、のつもりでコーヒーも多めに淹れたし、レーズン入りのロールパンなど買ってきたけれども(お夜食用)楽しく飲食してバブアーと叫んでぐーぐー寝てしまうかもしれない。とりあえず鉛筆研いで原稿用紙に向かう。いまひとつうまく構成が決まらないので手書きでやろうと思うのだ。


怪老人日乗:9月30日(水)

ひええ、もう30日かあ。いきなり縁起でもない話を書くが、最近はどうも文章を書くペースが落ちてきた。昔ならえいやっと半日、一日で書けたものを、翌日にずるずると持ち越してしまう。楳図かずおの漫画に出てくるヘビ人間である。うーんむ。わたしの計画ではどんどん書くのが早くなって、着手する前に終わっている、みたいな神業をゲットしているはずだったのだが、今では脱稿してもまだ終わっていない、みたいな神業を身につけてしまった。おそろしきことなり。

赤子泣いても蓋取るな、という言葉がある。唐突ですが。この言葉は赤子が泣いても、赤ちゃんの頭の蓋を開けてはいけないよ、中には怖ろしいものが入っているよ、という意味だという。本当にどうでもいいことを書いてしまった。

ええとですね、最近のニュースとしては倉阪鬼一郎さんのXアカウントが乗っ取られたという事件がある。乗っ取られるともちろんフォロワー数がゼロからのリスタートになるので辛いが、それだけでなくて過去に書いた記事が消されたり、広告的な投稿がずらずら並んだり、っていうのも辛いよねえ。Xって日記みたいに使っている人も多いと思う。自分でも見返して、へえ、この時はこんなことをしていたのか、と思い返したりもできるツールだったのだが、アカウントが乗っ取られてしまうとそれもままならない。まあ倉阪さんはブログを毎日書いておられるから、そういうのはあまりないかもしれないけど、X上での交流とかそういうのも全部吹っ飛ぶわけで、乗っ取りはよくないなと思いました。わたしもXだけで繋がっている人が結構いるので、気を付けよう。

さてさて。日記を付ける。昨日は雨だったなあ。なんかもう40日近く雨が降っているらしい。すごいことだ。藤子不二雄の「怪物くん」に「雨がふるふる怪物雨が」という回がありまして、こういう細かい記憶だけはいいのだが、雨の怪物が水たまりに潜んでいて、怪物くんを引きずり込もうとするのである。そういう状況になっているのに違いない。で、雨の中原稿やる。運動もすこしだけするけど、最近は原稿が忙しくてあんまり真面目にやっていない。うーんむ。あとは日中髪の毛を染めにいく。わたしは放っておくと美味しんぼの海原雄山みたいな髪色になってしまうのです。髪を切ったりパーマもかけたりもしたいけど、そっちは時間がないのでまた後日。

NHK朝ドラ「ブラッサム」2話まで見る。主人公のモデルは宇野千代である。朝ドラ、ぜんぜん見る方ではないのだが、興味のある文学芸術系の人が取りあげられた時だけは見ている。笠置シヅ子、やなせたかし、小泉八雲はほぼ全話見た。中でも面白かったのは「ばけばけ」であったが、あれももう1年前なのか。朝ドラでやってほしいのは「あかちゃん」だ。どこかのあかちゃんを延々映す番組である。セリフは少ない。バブー、バブー。これだけである。ものすごく人気が出て、あかちゃんグッズが世間に溢れる。熱中した人の目から血が出る。

2026年9月29日火曜日

怪老人日乗:9月29日(火)

かっかっか、火曜日である。ええとですね、何か面白いようなニュースはなかったかな。2日ぶりだから何かあるだろう。目玉が飛び出すようなニュースが。ええと、観葉植物の葉っぱにはらぺこあおむしがくっついていた。葉っぱをたくさん食べて、かわいかったのだが、このままでは観葉植物がやられてしまうので、あおむしをそーっと葉っぱにのせて、そのまま数分歩いて、少し離れた空き地まで連れていった。その間、わたしは「あおむしを持って歩く人」だったわけで、あれは牡丹灯籠みたいな感じであったと思う。しかしこれは素朴なニュースであり、目玉が飛びだすようなニュースではないね。もっと飛び出せ、目玉。

というわけで、こんなブログを書いているから自分は仕事が少ないような気がするが、しかしブログやXでへんなことを書いているからこそ生まれるご縁というのもあるので(あるのかなあ)今日もてきとうなことをてきとうに書きます。でも思うのだけど、世の中の人はあんまりてきとうなことを書かない。観察した感じ、人口の2パーセントくらいではないか。みんなもっと中身のあることを発信している。わたしは「ぴょっぴょっぴょ」という笑い声を発してみたいとは思うけれども、それ以外に発信したいことはないのであった。中身のない人間だ……ドーナッツマンだ……。

そういえば、ってまた脱線するけれども、2年くらい前だったか、今をときめくインフルエンサー系の方々と共演するお仕事をいただいたことがあった。しかしこれといった理由もないのだが、「なんとなくやらない方がいいな」と思ってお断りしたのであった。こういうところがあるので、わたしはいまいちメジャーになれないのであるが、しかしお断りして正解だったような気もしている。悲しい気持ちになりそうな場には、なるべく加わらないほうがいいのだ。

日記を付ける。日曜日は原稿の下書きをしていた。外出はバイクで行った図書館くらいか。解説用の資料本あれこれと借りる。ついでに大瀧詠一のCDも借りる。30年ぶりくらいに『ロングバケーション』を聴いたけれども、イエローモンキーのファーストに入っている「Oh!Golden Boys」って大瀧詠一がオマージュ元だったのか。今頃気がついた。

月曜日は原稿の本書きをしていた。大して進まず。帰省があるからどんどん進めないといけないのだが。本も届く。ヒロシニコフ『ホラー映画超近現代史』。21世紀以降のホラー、盛んなのはわかるのだが何がどういう傾向なのかはっきり整理できていなかったので、この本は助かる。間瀬純子『イマジペディア』も届く。「異形コレクション」を昔から読んでいた人にはなつかしい名前だ。その後、「ナイトランド・クォータリー」などにも短編を書いていたが、初めて作品が一冊にまとまった。読むのが楽しみ。




2026年9月27日日曜日

怪老人日乗:9月27日(日)

ええとですね、昨日はなんだ、土曜日だ。わっはっは。みんなが笑っている。山の向こうから笑い声が聞こえてくるのだが、行ってみるとそこは荒れ果てた廃墟しかないのだった。淋しいことである。わっはっは。

わたしは毎週土曜日、平山夢明さんのYouTubeチャンネルの更新を楽しみにしている。昨日もベッドで寝ながら聴いた。もう一度見たい映画特集、ということでDVD化や配信化がされていない作品を取りあげていたが、私にもそういう映画がある。まず『子猫物語』だ。あとは『マリリンに会いたい』と『ケニー』だ。『ケニー』というのは「スケボーに乗った天使」という副題だったように思うが、考えてみるとどの映画も観た気になっていて、おそらく実際には観ていない。子供の頃、さんざんCMとか、学校で配られる割引券とかで情報を得ていたので、なんか観たような気がしていたのだった。いきなり脱線した。

昨日の日記をつける。昨日は終日雨が降ったりやんだり。台風がまた接近していて、先日の豪雨で被害を受けた地域の方々は大変であろう。だって濡れたものを外に出して干したりしてるだろうからねえ。家具とか。本とか。そこにまた雨が来たらたまらない。最近は水害が多くて、水害国と化している。ゲームボーイの信長の野望ではまず治水をやらされるのだが、あれは本当に大事だったんだなあ。治水をしている最中に隣国に攻められると、非常に腹が立つのだった。ところでわたしはゲーム機を持っていなかったので、ゲームの知識はぜんぶ弟が持っていたゲームから得たものである。信長の野望もレッドアリーマーもワギャンランドも、弟が持っていたからやったことがあるのだ。今は子供の持っているゲームで知識を得ている。自力でゲームソフトを一本も買ったことがない人生なのだ。

また脱線した。で、昼から外出。今日は前々から計画していた春日武彦先生の家に行こうの会である。メンバーは蛙坂須美、朝宮運河、倉野憲比古(50音順)。出生順だと倉野憲比古、朝宮運河、蛙坂須美となる。でJRの某駅で待ち合わせ、地図をたよりに春日先生宅まで。めちゃくちゃお洒落なお部屋にお邪魔して、お酒などのみながら小説の話、創作の話、あれやこれやと楽しくお話しする。よき会でした。私は春日武彦さんのご本は『屋根裏に誰かいるんですよ』か、あるいは別冊宝島『怖い話の本』で初めて出会って、以来継続的に読んでいるのであるが、まさか直接お話しできる関係になるとは思ってもみなかった。蛙坂さん、倉野さんも同じく長年の春日本の愛読者で、いわば春日スクールの生徒である。ご一緒するには最高のメンバーといっていい。春日本を愛読しながらも、倉野さんは探偵小説、蛙坂さんは怪談、わたしは書評とそれぞれ道がばらけているのも面白い。夜まで長居してしまったが、とてもいい一日だった。単行本の『無意味なものと不気味なもの』にサインを入れていただいた。

3人でいい気持ちになりながら、某駅までの道を歩く。わたしだけ逆方向の電車で、お二人とは駅で解散。オーディブル聴きながら帰る。で仕事もせずに運動だけして寝てしまった。むうん。今日猛然とがんばろう。


(春日先生んちのかわいいねこちゃん)

2026年9月26日土曜日

怪老人日乗:9月26日(土)

昨日はあれですね、『逃げられない ホラー傑作選』『こんなはずじゃない ホラー傑作選』(角川ホラー文庫)の発売日でしたね。本屋さんに行けてないですが、もうバッシバシ並んでいるはずです。それなりに部数が多いので……。よろしくお願いいたします。今さっき読み返していましたがやっぱり面白いですね。エンタメホラー!って感じでございます。

今回のアンソロジー、ちょっと珍しいテーマなのですが、これは編集部との打ち合わせで生まれたもの。自分からはまあよくある感じではあるんですが「呪物」とか、そういうモチーフ縛りのアンソロジーの案を用意していったんですよね。でも編集部サイドから提示されたのは、状況縛りのほうが面白いんじゃないか、ということ。これがあらかじめ準備されていたアイデアだったのか、雑談のなかで出てきたものだったのかは忘れましたが、とにかく「いろんなホラーっぽいシチュエーションあるよね」という話になりまして、そこで「逃げられない」をはじめとするテーマがいくつか浮かんできたのです。5つくらい出たかな。それで後日、その中から2つに絞られまして脱出不能の怖さを描いた「逃げられない」と、予想を裏切る怖さを扱った「こんなはずじゃない」に決まったというわけ。

そこからはセレクションをするばかりなのですが、まあ私は作業が遅いので、ずいぶんお待たせしてしまったのである。アンソロジーは家中の本を積み上げて、エイヤッと裂帛の気合いで読み返さないと決められない。頭の中でぼんやりとしたイメージ(あれとこれは入れて……)みたいのはあるんだけど、実際読み返してみたらピンとこなかったり、しっくりはまらなかったりすることも多いので、機械的には作れないのだ。

でなかなかずるずると決まらなかったのですが、春先にえいやっと3日くらい時間を取りまして、書庫にこもって選定作業をやりました。それでほぼほぼ決まり、いくつか許諾が得られないものもあって、差し替えにもなりましたが(どれかは内緒)結果的にはすごくいいセレクションができたんじゃないかと思います。昭和の名作から令和ホラーまで、という感じで。

入れられてよかったなと思うのが夢枕獏さんの「鬼走り」と、牧野修さんの「おもひで女」ですね。どっちもホラー界では有名な作品だと思います。ああ、あれね、という風になる作品だと思いますが。近年だとあまり本が手に入らないこともあって、読まれていなかったのではないのかな。井上雅彦さんの「残されていた文字」も、何度もアンソロジーに入っている有名作なのだけど、最近は(といってもこの20年くらい?)採録がなかったような気がするし。まあこういう風に、新しい読者にバトンを渡して、作品の命を繋げていくというのは大事な仕事ですね。自分もそうやって生まれる前に書かれた作品に親しんできたし。


(9月25日全国書店にて発売!ぼよよーん)

さて、そんなわけで仕事がひとつ片付いた。今年は『日本ホラー小説史』を出して、『怪奇の断片』『逃げられない』『こんなはずじゃない』を編纂し、『このホラーがすごい!2026』でも暗躍したので、もう十分に働いたのではないかという気もするけれども、今年はまだ3か月強あるわけで、もうちょっと色々やりたいですね。仕事以外も。仕事以外の趣味ってあまりないのだが、いつも言ってるけどまあ川原で側転とか、電柱を舐めるとか……。ところで私は側転ができないのである。いつも側転するとか言ってるけど、あれはできないから言っているのだ。電柱は舐めれば舐めれないことはないけど……。

昨日は請求書を出したり、メールを送ったりしていたら夜になってしまった。オーディブルで朝井リョウを聴く。普段の生活では人が死ぬか、お化けが出てくる小説しか読んでいないので、オーディブルでは極力そうではないものを聴くようにしているのである。家事や運動をしながら小説を聴くと、強制的に物事が進むのでいい気がする。おいどんはそんな気がするばい。

ぶるぶるぶるぶるぶるブルーベリーアイ。ぶるぶるぶるぶるぶるぶるブルーベリーアイ。ぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるブルーベリーアイ。南無阿弥陀仏。

あ、阿呆なことを書いている場合じゃなかった。11月1日は神保町で京極夏彦さんらとトークイベント、11月28日は横浜の紀伊國屋書店で上條一輝さんとトークイベント&サイン会。よろしくお願いします!今日はお昼頃から外出。

2026年9月25日金曜日

怪老人日乗:9月25日(金)

森の奥に仮面がおちていたのだった。それは金曜日マンの仮面なのだった。金曜日マンは素顔を人に見られないよう、落ち葉で顔を覆って、疾風のように歩いたのだった。疾風のように歩くというのは速いのか遅いのかよくわからないが、そういう風にして歩いたのだ。そして金曜日マンは去っていった。そして明日は土曜日マンがターザンロープを伝って、森に降りてくるのであった。

というわけでまったく自分でもこんな書き出しをするつもりはなかったのであるが、書いてしまったものはしょうがない。わたしの日記はいつでもアドリブ100パーセントの勇気なのだ。もうやりきるしかないのだ。そういうわけでご覧ください、これが脳みそでございます。

ええとですね、昨日の日記を付ける。昨日は原稿を書いていたのだった。ああ、奥さまが帰省していないので、早朝に起きてお米を炊く。ご飯をつくって食べる。そして日中は原稿をやっていたのだ。時間の経つのが早い。夕方に完成。へえ、疲れた。それでも若干遅れていたのだった。遅れるといえば某怪談師の方が締めきりに遅れたことで、同業者に叱られていたのをネットで見たけれども、遅れるのがいけないことは本人が一番分かっているはずなのである。それでもなぜか、本当になぜか分からないのだけれども、必ず遅れてしまう。この感じ、遅れない人にはまったく理解できないだろうと思う。朝が起きられないのは怠けているのではなくて、なんだか体質的な問題だと最近判明してきたけれども、それに近いものがあるのではないか。きちんとやっても駄目なのだ。早めに着手してもなぜか遅れるのだ。わたしにはその感じがよく分かるので、怒られている怪談師の方に「南無阿弥陀仏……」とそっと手を合わせたのだった。合わせられた方は困ると思う。

で塾帰りの子供と外で待ち合わせて、インドネパールカレーの店でお夕飯をたべる。ナンが大きい。美味しい。しかし男ふたりであまり会話もないのだった。帰宅してお風呂など入っていたら奥さまが帰宅。大阪の様子をきく。そして早起きが続いたので早めに寝た。

で今日である。朝から仕事をいっぱいするぞ、と思ったけれども請求書を出したり、メールを返信したりしていたらもう夕方である。どうなっているのだ、この島は。ドレミファどーなっつ。明日も外出だし、明後日はガイコツだし、今日できるだけいろいろ進めたいと思うのだけれども。うっふっふのふ。なぜ笑うんだ。わかりません。

2026年9月24日木曜日

怪老人日乗:9月24日(木)

もっくもくの木曜日だよお、と謎のアイドルが叫んでいる。森の奥で。膝から下はすでに樹木化している。それでも叫ぶのだ。がんばれ、謎のアイドル。というわけで連休が終わった。びょよーと去っていったのである。いや、そんな音など立てずに、静かに影のように去っていった。もっと物が倒れるような音がしてくれたらいいのだけど。というわけで抒情的に平日が始まり、うーん、困った。5連休にやろうと思っていた〆切が終わっていない。この間、何をしていたのだろう。本を読んでいたのだ。本を読むのも仕事だからいいのだが、ちょっと調子に乗って読み過ぎた。原稿を書く方も大事な仕事なのだった。

というわけで慌ててやる。昨日の水曜日は朝5時に起きる。お米を炊かないとと思っていたら緊張して早起きしてしまったのだった。今は奥さまが帰省しており、子供と二人である。朝ごはんの用意はわたしがしなければならない。炊飯器のスイッチを入れておけばいいではないかと思われるかもしれないが、うちは炊飯器がないのである。もう5年くらい土鍋で炊いている。わたしは土鍋の扱いが下手だから、ルクルーゼの鍋で炊いているが、やり方は同じようなものである。慣れると30分で炊けるからそんなに大変でもないのだが、ちゃんと起きないと朝ごはんが生米事件になる。なので緊張して5時に起きたのだった。

昨日は曇りの予報だったが結局ぽつぽつ降り出す。午前中、暇そうにしている子供を連れて、バイクでトイザらスに行ってきた。市内のショッピングセンターに新しくオープンしたのである。「これがおもちゃかあ……」と阿呆みたいな顔をしておもちゃを見てきた。子供も同じような顔をしていた。なんだこの親子、と思われたかもしれない。何も買わずに帰る。「せっかく来たからジュースでも買うか」「いらないよ、帰って炭酸を呑もうよ」「そうだな……」という感じで、まるで阿呆のようなお出かけであった。連休らしくていいのではないでしょうか。

思えばわたしは子供の頃、父と無為にホームセンターなどに行くのが好きだった。父には何か用事があったのだろうが、いや、あれも無為なお出かけだったような気がする。父はわたしと同じく無趣味の人で、たとえば釣りに行くぞとか、山に行くぞとか、そういうことに誘われた経験はない。漫然とホームセンター(函館にあった通称「くまちゃんパイプ」のお店)に出かけるばかりであった。日曜は母親が生け花教室に行っていることが多く、父と二人のこともちょいちょいあったのだ。

お昼はパスタを用意して、美味しんぼのアニメを見ながら食べ、子供は午後ジェイソン・ステイサムの映画を観ていたので2階でちょっと仕事。午後、子供はお茶教室の茶会に出かける。夜は迎えにきてほしいというので小雨の中迎えに行き、全身雨に濡れてしまった。もうだめだ。濡れたままお夕飯を作って、子供と食べて、文鳥をベッドルームで寝かせて、お風呂に入ってなどとしていたら夜中近くである。夜中、原稿書くが眠い。エンターサンドマンである。

というわけで今日も朝5時代に起きて、お米を炊く。今日もうまく炊けた。適当に豚汁つくって煮物といっしょに食べて、子供は学校、わたしは用事があったので外出。仕事関係だが一瞬で済む用事だったので、10時くらいには帰宅する。そこからあわてて原稿やっているというわけ。皆さまの連休はいかがだったでしょうか。こちらは4冊くらい本を読んで、多少のんびり。「ダ・ヴィンチ」関係で外出することもなくなったし、電車に乗る機会も減り、今後は身体もだいぶ楽になるのではないか。などと思っているもっくもくの木曜日なのである。あなたの脳みそをコレクションに加えさせていただきましょう。ぴゃっぴゃっぴゃ……

2026年9月23日水曜日

朝宮運河:近年のお仕事一覧

朝宮運河(怪奇幻想ライター・書評家)の近年の主なお仕事とプロフィールを置いておきます。お仕事関係で検索してきた方はこちらをご参考になさってください。

●単著
『日本ホラー小説史 怪談、オカルト、モキュメンタリー』(平凡社新書、2026年1月)
『怖い話名著88 乱歩、キングからモキュメンタリーまで』(講談社、2025年8月)
『現代ホラー小説を知るための100冊』(星海社新書、2025年7月)




●編纂アンソロジー
『逃げられない ホラー傑作選』(角川ホラー文庫、2026年9月)
『こんなはずじゃない ホラー傑作選』(角川ホラー文庫、2026年9月)
『怪奇の断片 怪奇探偵・小池壮彦ルポルタージュ傑作選』(二見書房、2026年7月)
『キミが開く恐怖の扉 ホラー傑作コレクション』全4巻(汐文社、2024年11月~25年2月)




●文庫解説
小野不由美『幽冥の岸 十二国記』(新潮文庫、2026年9月)
福澤徹三『いわくつき日本怪奇物件 新装版』(ハルキホラー文庫、2026年7月)
北沢陶『をんごく』(角川ホラー文庫、2026年6月)
株式会社闇編著『ホラーの扉 八つの恐怖の物語』(河出文庫、2026年5月)




●ガイドブック
『別冊・ダヴィンチ 有栖川有栖のミステリな世界』(KADOKAWA、2026年3月)
『Another side of 辻村深月』(KADOKAWA、2023年3月)
『「十二国記」30周年記念ガイドブック』(新潮社、2022年8月)
『KAWADEムック 恩田陸 白の劇場』(河出書房新社、2021年2月)




●パンフレット
博多座ミュージカル『十二国記 -月の影 影の海-』(2026年1月)
日生劇場ミュージカル『十二国記 -月の影 影の海-』(2025年12月)
映画『火喰鳥を、喰う』(2025年10月)
映画『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』(2025年1月)

●メディア出演
BSテレ東『あの本、読みました?』(2026年8月27日)
MBSラジオ『松原タニシの恐味津々』(2026年4月19日、4月26日)
文化放送『サブカル電波道場』(2026年2月26日)
CBCラジオ『北野誠のズバリ』(2026年2月21日)
TBS『ひるおび』(2024年10月11日)

●企画協力
『このホラーがすごい!2026年版』(宝島社、2026年6月)
『このホラーがすごい!2026年版』(宝島社、2025年6月)
『このホラーがすごい!2024年版』(宝島社、2024年6月)
夢野久作『人間レコード 夢野久作怪奇暗黒傑作選』(角川文庫、2023年2月)

●その他寄稿(書評・インタビュー・論考・ブックガイド)
『朝日新聞』『週刊現代』『ダ・ヴィンチ』『怪と幽』『好書好日』、他多数


近影(撮影=有村蓮)


●プロフィール
朝宮運河(あさみや・うんが)1977年北海道函館市生まれ。東京都在住。同志社大学卒、同大学院文学研究科博士課程前期修了(専門は夢野久作)。ホラーや怪談、幻想文学を専門とするライター・書評家として雑誌『ダ・ヴィンチ』『怪と幽』など各媒体にインタビュー、文庫解説、ブックガイドなどを執筆。著書に『日本ホラー小説史 怪談、オカルト、モキュメンタリー』など。ホラーアンソロジーの編纂も数多く手がける。

2026年9月21日月曜日

怪老人日乗:9月21日(日・祝) 悪魔編

今日もまた日記を付けるのである。といってさっきも付けたばかりなのだが、台風が接近していてどこにも出かけられず、本を読むばかりであるから、日記くらい多めに書かせてくれい。さて『十二国記』の最新刊『幽冥の岸』が売れている。2000冊売り切った書店があるとか、10万部の増刷が即決まったとか、今時信じられないようなヒットであり、『十二国記』というタイトルの大きさをあらためて感じずにはいられない。その最新刊『幽冥の岸』に解説を書かせてもらった。大変にありがたいお話で、それだけに緊張もし、力も入ったのだが、おかげさまでXなどで読んでいると感想もよかった、ということを書かれている方が何人がいて、ホッとしているところなのである。

今年はあと4冊くらい解説の仕事があると思う。解説は大変だ。責任重大だから。本文そのものではないけれども、それに準ずるものであるという位置づけで、一度本に載ったら半永久的に残る。だからおかしなことは書けない。たまにタレント的な人が著者とのつながりをさらさらっと書いているタイプの解説があるが、あれは知名度のある人が書くから意味があるのである。知名度のない書評家があれをやったら、「お前はどこのワカメじゃ」とワカメラーメンに言われるだろう。だから解説はきちんとしようと思うのだが、きちんとしようとすると時間がかかり、締めきりにいつも遅れてしまうのだった。うーんむ。

さて、さかのぼり日記であるが、9月17日(木)までさかのぼる。18日(金)と19日(土)にも何かがあったはずなのだ。特に金曜日は外出した覚えが……あるのだけど、カレンダーに書いていないから分からない。で17日は雨でしたね。このところずっと雨なのだけれども、その日も結構強い雨だった。夕暮れどき、渋谷に出る。松竹さんにご招待いただいて「酔狂満願」という怪談イベントを拝見した。セルリアンタワーの地下に能楽堂があり(知らなかったが立派な能楽堂があるんです)そこで怪談イベントをやる。しかも演目は牡丹灯籠。出演は落語家の三遊亭わん丈氏、怪談師のぁみ氏、牛抱せん夏氏、松原タニシ氏、吉田悠軌氏。第一部がわん丈氏による円朝の牡丹灯籠、というか入り組んだストーリーの牡丹灯籠の分かりやすい解説である。昔読んでいるはずだがコロッとストーリーを忘れているので、いいおさらいになった。第二部が怪談師による実話怪談で、牡丹灯籠やお札にまつわる話を。吉田悠軌さんはとある事故物件アパートに住んだ人の彼女がどんどん衰弱していくという話、松原タニシさんはお札のある宿の話など、ぁみさん(初めて拝見した)は事故物件でお札の貼ってある押し入れに男が座っていたという話、牛抱せん夏さんは古典の牡丹灯籠を口演。古典怪談と令和の怪談ブーム、いまいち繋がっているような繋がっていないようななのだが、そこに橋を架けるような企画で、こういうのはどんどんやってくれたらいいなと思った。出演者も皆、円朝や牡丹灯籠へのリスペクトがある人たちばかりで、ベストな人選だったのではないでしょうか。

楽しくなって帰宅したが、雨の渋谷でお夕飯を食べるところを見つけられず、結局最寄り駅まで帰ってきて何か適当に食べたのではなかったか。一人で外食するのは好きだけど、お店を探したりするのはあまり得意じゃない。

怪老人日乗:9月21日(月・祝)

台風接近、今日がいちばん雨が降るっぽい。なので世間はなんとなく静かである。多分。イベントなども中止だろう。多分。なぜ曖昧なことを言っているのかといえば、家にいるから正確なところは分からないのである。案外駅前に出たら、いえい、いえいと生きのいい若者たちが頭にはちまきを巻いてダンスしているかもしれない。その音が少しずつ漏れ聞こえてきて、羨ましくなって外に駆けだしたわたしは、結局誰にも会えずにずぶ濡れになって帰ってくるのかもしれない。そういうことが起こるっぽい台風の日なのだ。

ところで今、中野善夫『積読の流儀』を読んでいるけれども、このエッセイ集もだいぶ脱線があり、その脱線具合、迂回具合がとても心地よかったりする本だ。読んでいて心が躍る。いえい、いえいなのだ。国書刊行会から出たのも納得の、ほとんど奇想の文学といっていいような随筆集である。

その他あれこれの本を読んで、一日が終わりそうだ。動画編集、原稿書き、アンソロジー編纂作業もしなければならないが、時間がありそうでなさそうである。がんばれ受験生。

またさかのぼり日記をつけます。今日は9月の13日と14日の分。13日(日)は家族の誕生日であった。日中は買い出し。夜は家でご飯を食べる。ケーキ、といっても近所のお店のロールケーキだが、そういうのも食べる。14日(月)は子供の学校が振り替え休日。世間的には平日扱いだから、いろいろ空いているだろう。と思って東京サマーランドに行く。前回は電車だったけど、乗り換えが案外面倒かったので今回は運転していく。新青梅街道をひたすら西へ、というどこに行く時もだいたいおなじみのコース。福生の横田基地の前を通って、あきる野市までうちから1時間半ほど。

さて平日の、しかも秋になってプールに来る物好きはいないだろうと思ったらこれが結構いたので、それなりに混んでいる。建物の目の前の駐車場に駐められず、第二駐車場というバスで行き来するようなやや離れた駐車場に駐めた。で屋外にテントを張って、プールで遊ぶ。まあ混んでいるというか空いているというか、ちょうどいい感じで、ウォータースライダーなども10分くらい並んだらできる。面白かったのは激し目の波のプールで、浮き輪につかまって揺られていくのだが、ぐわんぐわんと高波が来て、身体が押し流される。プールでこうなのだから、海で流されたらそれはもう手も足も出ないだろうと思った。晴れているけれども暑くない、というぴったりの気候であった。

サマーランドは遊園地もあるのだが、それがまたいい感じに年期が入っていて味がある。私は昔風の遊園地が大好きだから、とても満足だった。とはいえ基本的に昔風の遊園地はぐるぐる回るものが多いので、機械の力で三半規管をぐるぐると刺激され、やはり酔ったのだった。昔からこの手の乗り物は苦手である。まあ子供も徐々に精神的に親離れの年頃であるし、こういうレジャー施設に来ることももうあまりないだろう。そう思ったら、夏の終わりの夕方の閑散とした(16時にはプールは終わり)プールサイドの光景とあいまって、妙に無常観というか、おセンチ日記になってしまったのであった。

運転して自宅付近に戻ったら8時近い。お夕飯外で食べていこうと思ったら、目当てのところが定休日で、結局家で食べたのだった。疲れてこの日は割合に早く寝た気がする。