2025年12月1日月曜日

怪老人日乗:12月1日(月)

これが恐怖の味噌汁じゃ、ひっひっひ。というわけで師走でございます。サザエでござえません。ござえませんってなんだ、斬新な敬語だな。東野敬語。どうもこうもない。

というわけでですね、今日から心を入れ替えまして、河童になろうかと思います。これまでは人だったんですけど、しかるべきタイミングで人をやめまして、河童になればいいんじゃない。ウーバーイーツで棺桶を運んでもいいんじゃない。マカロニウエスタンみたいで。

もうおれの日記は中身がないことで有名だ。いや、全然有名じゃない。アクセス数は依然少数だ。この日記を読んでるあなたはすでに中毒だと思ったほうがいい。血の中にめちゃらくちゃらな文章を欲する何かが発生している。それは目黒寄生虫館に行かないと治らない。行っても治らないけどね。

ええとですね、日記だ日記。そうそう、菊地秀行さんがブログを書いているのを知っていますか。これが結構頻繁に更新されていて、あの世代のビッグネームの日常が覗けるのは貴重だ。昔はいろんな作家さんがブログをしてて楽しかったなー。SNSもいいんだけど、やはりこれからはブログですよ。ところで「これからはブログで稼ぐ」みたいな威勢のいいことを言っていたインフルエンサー(という言葉は当時まだなかったと思うけど)みたいな人が2000年代にいたけれども、あのへんは全員ワニに喰われて死んだのだろうなあ。南無阿弥陀仏。今はあれですか、AIで稼ぐですか。そのへんもみんなワニに喰われるだろなあ。くだらないなあ。トウモロコシのようにみんなサウナで茹だればいいと思う。

ええとですね、それで朝起きましてゲラ返しそこねた一部をせっせと校正。スキャンして終わったらお昼過ぎ。疲れたのであるが、まだ今日は始まったばかり。お昼ご飯、うどんをゆでて食べ、合間に録画してあった『100分で名著 ドラキュラ』を少し見る。4回すべて録画してあるのだがまるで見る暇がなかった。やっとご飯食べつつテレビ見るような余裕ができて、15分だけ見た。小川公代先生がシェリダン・レ・ファニュにも言及しつつ、アイルランドの歴史と吸血鬼を絡めて説明しておられる。ちなみに100分で名著のスタッフの方はホラー好きで、私のイベントにもよく来てくださるのだ。いつもお世話になっている。そのうち『100分でワニ』も放映してくださることだろう。

お昼後、コーヒー豆がなくなったので自転車を走らせて大きなスーパーへ。ここで売っているブラジルだか産の豆は安いが結構美味しいことを発見し、がぶがぶ飲む時はここで買っているのです。それにしても豆も高くなった。これまた2000年代くらいにコーヒーブームがあり、ロースタリーがいっぱいできたし、雑誌もたくさん出て、自家焙煎とかそういうのをする趣味人みたいな人も続々現れたけど、ああいうお店はまだ大丈夫なのだろうか。豆がこんなに値上がっては大変だろうなあと思う。コーヒーというのは贅沢品だから、全体に物価が上がってしまうとなかなかそっちまでがんばれない、先に米とか野菜を買うよ、という人も多いのではないか。それを言ったら書籍も同じですけども。

飯田一史『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか』を読むと、それでもまだ本の値段は安い、というか書店が今の利益率のまま続けていこうと思ったら、もっと本が高くないときつい、ということらしいのだが、しかし売値が上がると今度は読者離れを引き起こすので難しいところでしょうね。もう今の時点で外国文学なんて宝飾品のような扱いである。つるつる気軽には読めないよ。沐浴して正座して、内臓をひととおりなで回してから読む感じだよ。


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