2017年11月18日土曜日

怪老人日乗:11月17日(金)


早朝から原稿。今日中に色々なんとかしないとやばい感じ。とりあえず書き上げたレビュー原稿一本送り、そこから図書館に出かけて文庫解説の原稿。お昼を食べてさらに夕方までじりじりと。アッという間に夜になり(原稿やっていると一日の早いことよ)、早めに夕飯。朝食にジョンソンヴィルのソーセージが出てきたのを、まちがえて「ジャクソンビル」と言ってしまう。そりゃあフランスのゾンビ小説だ。


どうしても作業することがあり、日が暮れてから中央線で都会まで。某誌のための編集作業する。行き帰りの電車では仮眠するつもりだったが、岡崎武志『蔵書の苦しみ』(光文社智恵の森文庫)が面白くて目がさえてしまう。大量の本を持ち続けることがいかに大変であるか、蔵書数万冊をほこる著者が、ほかの蔵書家へのインタビューを交え、なかば「惚気」ながら綴った本。読んでいて驚いたのは、西荻窪時代によく通っていた青梅街道沿いの古書店「モンガ堂」に関するエピソード。もとサラリーマンのご主人は岡崎氏の著作をきっかけに古本にはまり、定年退職後わずか数年でトランクルームを借りるほどの超古本マニアになってしまった。モンガ堂はその蔵書を並べた店だというのだ。しかしこの本に出てくるコレクター、みんな蔵書が「万」の単位なのがすごい。


 夜道をひたひた帰宅して23時。仕事部屋の机と椅子をたたんでスペースを確保した後、手持ちの本をひたすら広げる作業。岡崎氏の本でも書かれていたことだが、いざという時頼りになるのは自宅の蔵書なのだよなあ。ずっと買おうと思っていた岡本綺堂『中国怪奇小説集』、書棚の奥で発見。オーノー。風呂にはいって深夜まで作業。




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